たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?
今日はチャイコフスキー:組曲第1番です。
「組曲」は普通、ひとつのテーマに基づいて、それに伴ったいくつかのサブタイトルをつけた曲を集めて、作曲される事が多いんですが、この曲の場合は曲全体にも特にタイトルはついておらず、各曲には一応タイトルはついているものの、とても形式的なものになっています。
せっかくの組曲なので、もっと気の利いたタイトルでもついてればもう少し有名になった気もするんですが、どうでしょう?ちなみにチャイコフスキーはオーケストラのための「組曲」を全部で4つ作曲していますが、その中でタイトルがついているのは第4番の「モーツァルティアーナ」だけです。
今回の組曲第1番はクラシックでもそれほど有名とは言えない曲ですが、チャイコフスキーの魅力はところどころで発揮されていると思います。
確かに他の曲と比べると、若干地味なイメージではありますが、それでも特に気を張らずに聴ける曲ばかりだと思いますから、たまにはこんな曲を聴いてみてもいいんじゃないでしょうか?
1.序奏とフーガ:ファゴットのか細い音色がこころもとなく、寂しく響きます。
弦楽器もそれをあおるように、ソワソワするような音を合わせてきます。
フレーズは弦楽器に渡り、ますが寂しげな雰囲気は、そのままです。
静まり返った曲調に弦楽器が浮き上がるようなメロディが続きます。
やがて、ホルン、トランペットが加わり、ティンパニのドラムロールで
盛り上がりを見せます。
再び静かになると、弦楽器がフレーズを重ねていくフーガに入ります。
高音から低音までの弦楽器が重なり合うように織り成すフレーズが幻想的です。
途中にトランペットやホルンなどの金管楽器のフレーズが入ると曲が引き締まります。
最後はホルンがひとつファンファーレのような響きを残して静かに終わっていきます。
2.ディベルティメント:のんびりとしたクラリネットのソロがやわらかに響きます。
弦楽器のピチカートのリズムに乗ってのびやかに響くクラリネットは、とても
心地よく響きます。
すると弦楽器が急に素早いフレーズで迫ります。しかし、その後のフルートが
ファゴットのコミカルなリズムに乗ってさわやかに響くと、スッキリとした
気分になれます。
次に現れるオーボエ、ホルンの音色も艶やかに聴かせてくれます。
その後も木管楽器を中心にのびやかなメロディを次々に聴かせます。
3.間奏曲:中低音のフレーズが少し影を落としたような寂しげなメロディが
もの悲しく響きます。
オーボエ、クラリネットのフレーズが現れると、曲調が変わり、チェロの
のびやかなフレーズが明るく拡がっていきます。
弦楽器が勢いをつけてだんだん盛上がっていきますが・・・、
曲は一度、最初の中低音のフレーズに戻ります。それから、また少し明るく
なりますが、最後はやはりもの悲しく終わっていきます。
4.小行進曲:ガラッと曲調が変わり、フルート、ピッコロの可愛らしいメロディが
始ります。オーボエに、トライアングルがチリリーン♪と響くと、小人達の小さな
お祭りのようです。
弦楽器もピチカートのリズムから、甲高く響くメロディまで、愉快な木管楽器の響き
に混じって楽しく聴かせてくれます。
5.スケルツォ:弦楽器がグイッと引っ張るようなフレーズから始ります。
木管楽器もそのフレーズに続き、少し奇妙なやり取りを続けていきます。
やがて、ピッコロ、トランペットがアクセントをつけて盛上げていきます。
しかし、オーボエのフレーズが入ると、弦楽器も少し不安を感じるフレーズなります。
再びオーボエのフレーズが入り、弦楽器は次第に勢いがなくなり静かになって
しまいます。
ところが、やはりグイッと引っ張るフレーズが現れると、再び勢いを取り戻して
木管楽器と供に、軽妙な曲を聴かせていきます。
6.ガヴォット:ゆっくりとしたピチカートのリズムにファゴット、クラリネット、
フルートがキレイにフレーズを重ねていきます。
木管楽器のフレーズの受け渡しが心地よく響きます。あっさりとした曲調を
しばらく淡々と進めていきますが、あっけらかんとした感じがなんとも面白い
響きにも聴こえます。
しばらくはのほほんとした雰囲気が味わえます。
そしてラストは弦楽器がトランペットと共に大きく盛上がって最後を飾ります。
演奏時間は約40分と若干長めですが、様々な曲がありますから、いろいろ楽しめると思います。ただ、交響曲なんかとは違って大きく動いて引きつけるようなインパクトには欠けるところがありますから、その意味では少し物足りなく感じる曲かもしれません。
(個人的には「小行進曲」が結構好きです。)
≪オススメCD≫
チャイコフスキーの組曲が2枚組で全部入ってます。
【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆★★
怒:☆★★★★
哀:☆☆★★★
楽:☆☆☆★★
≪おすすめシチュエーション≫
少し長めですが、いろいろ聴ける曲です。
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今日はチャイコフスキー:組曲第1番です。
「組曲」は普通、ひとつのテーマに基づいて、それに伴ったいくつかのサブタイトルをつけた曲を集めて、作曲される事が多いんですが、この曲の場合は曲全体にも特にタイトルはついておらず、各曲には一応タイトルはついているものの、とても形式的なものになっています。
せっかくの組曲なので、もっと気の利いたタイトルでもついてればもう少し有名になった気もするんですが、どうでしょう?ちなみにチャイコフスキーはオーケストラのための「組曲」を全部で4つ作曲していますが、その中でタイトルがついているのは第4番の「モーツァルティアーナ」だけです。
今回の組曲第1番はクラシックでもそれほど有名とは言えない曲ですが、チャイコフスキーの魅力はところどころで発揮されていると思います。
確かに他の曲と比べると、若干地味なイメージではありますが、それでも特に気を張らずに聴ける曲ばかりだと思いますから、たまにはこんな曲を聴いてみてもいいんじゃないでしょうか?
1.序奏とフーガ:ファゴットのか細い音色がこころもとなく、寂しく響きます。
弦楽器もそれをあおるように、ソワソワするような音を合わせてきます。
フレーズは弦楽器に渡り、ますが寂しげな雰囲気は、そのままです。
静まり返った曲調に弦楽器が浮き上がるようなメロディが続きます。
やがて、ホルン、トランペットが加わり、ティンパニのドラムロールで
盛り上がりを見せます。
再び静かになると、弦楽器がフレーズを重ねていくフーガに入ります。
高音から低音までの弦楽器が重なり合うように織り成すフレーズが幻想的です。
途中にトランペットやホルンなどの金管楽器のフレーズが入ると曲が引き締まります。
最後はホルンがひとつファンファーレのような響きを残して静かに終わっていきます。
2.ディベルティメント:のんびりとしたクラリネットのソロがやわらかに響きます。
弦楽器のピチカートのリズムに乗ってのびやかに響くクラリネットは、とても
心地よく響きます。
すると弦楽器が急に素早いフレーズで迫ります。しかし、その後のフルートが
ファゴットのコミカルなリズムに乗ってさわやかに響くと、スッキリとした
気分になれます。
次に現れるオーボエ、ホルンの音色も艶やかに聴かせてくれます。
その後も木管楽器を中心にのびやかなメロディを次々に聴かせます。
3.間奏曲:中低音のフレーズが少し影を落としたような寂しげなメロディが
もの悲しく響きます。
オーボエ、クラリネットのフレーズが現れると、曲調が変わり、チェロの
のびやかなフレーズが明るく拡がっていきます。
弦楽器が勢いをつけてだんだん盛上がっていきますが・・・、
曲は一度、最初の中低音のフレーズに戻ります。それから、また少し明るく
なりますが、最後はやはりもの悲しく終わっていきます。
4.小行進曲:ガラッと曲調が変わり、フルート、ピッコロの可愛らしいメロディが
始ります。オーボエに、トライアングルがチリリーン♪と響くと、小人達の小さな
お祭りのようです。
弦楽器もピチカートのリズムから、甲高く響くメロディまで、愉快な木管楽器の響き
に混じって楽しく聴かせてくれます。
5.スケルツォ:弦楽器がグイッと引っ張るようなフレーズから始ります。
木管楽器もそのフレーズに続き、少し奇妙なやり取りを続けていきます。
やがて、ピッコロ、トランペットがアクセントをつけて盛上げていきます。
しかし、オーボエのフレーズが入ると、弦楽器も少し不安を感じるフレーズなります。
再びオーボエのフレーズが入り、弦楽器は次第に勢いがなくなり静かになって
しまいます。
ところが、やはりグイッと引っ張るフレーズが現れると、再び勢いを取り戻して
木管楽器と供に、軽妙な曲を聴かせていきます。
6.ガヴォット:ゆっくりとしたピチカートのリズムにファゴット、クラリネット、
フルートがキレイにフレーズを重ねていきます。
木管楽器のフレーズの受け渡しが心地よく響きます。あっさりとした曲調を
しばらく淡々と進めていきますが、あっけらかんとした感じがなんとも面白い
響きにも聴こえます。
しばらくはのほほんとした雰囲気が味わえます。
そしてラストは弦楽器がトランペットと共に大きく盛上がって最後を飾ります。
演奏時間は約40分と若干長めですが、様々な曲がありますから、いろいろ楽しめると思います。ただ、交響曲なんかとは違って大きく動いて引きつけるようなインパクトには欠けるところがありますから、その意味では少し物足りなく感じる曲かもしれません。
(個人的には「小行進曲」が結構好きです。)
≪オススメCD≫
チャイコフスキーの組曲が2枚組で全部入ってます。
チャイコフスキー:組曲全集ドラティ(アンタル), ニュー・フィルハーモニア管弦楽団, チャイコフスキーユニバーサルクラシックこのアイテムの詳細を見る |
【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆★★
怒:☆★★★★
哀:☆☆★★★
楽:☆☆☆★★
≪おすすめシチュエーション≫
少し長めですが、いろいろ聴ける曲です。
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おっしゃる通り、単に「組曲」で、タイトルがついているのは「第4番」の「モーツァルティアーナ」だけですね。いつも思うのですが、チャイコフスキーの曲は標題のつけかたが素っ頓狂なのもあります。
「全4番」まで楽器が賑やかに奏でているので退屈しません。
この貴重なドラティのCDは十数年前に出て廃盤だったものが再発売されたものです。ドラティ以外のCDは出回っていないのか、いわゆる勝ち組といっていいでしょう。
聴いてみると、第1番もどこかで聴いたことがあったらしく、「6.ガヴォット」の最後が少し遅い気がしました。
昔、録音したカセットテープを探せばどこかにあるかも?なんて思って書いてました。
チャイコフスキーの組曲も、もう少しCDが出てると選べるんですけどねぇ。