初心者のクラシック

有名な曲からおすすめの曲まで、できるだけ初心者にも分かり易く紹介します。

子供の領分  (ドビュッシー作曲)

2007年02月28日 | その他の作曲家
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はドビュッシー:子供の領分です。


この曲はドビュッシーが、まだ幼い自分の娘のために作曲した曲のようです。子供の~とタイトルがついていますが実際には子供向けに作曲された訳ではなく、大人が童心に返れるようにという意味で作曲されているようです。

ピアノソロの曲なんですが、曲というよりは、タイトルに合わせて聴こえてくるピアノから何かを想像しながら聴いてみると、楽しく聴けるんだと思います。
初めて聴いたときには「音楽」として、メロディを探してしまったので、なんじゃこりゃ??みたいになってしまいましたが、何の気なしに聴いてみるといろんな情景や雰囲気が伝わってきますから、いろいろと想像しながら聴いてみると面白いんだと思います。


 第1曲グラナドゥス・アド・バルナッスム博士:めくるめく、転げ落ちるような
 ピアノが次から次へとフレーズを響かせていきます。
 急いで着いていかないとおいていかれそうな勢いには耳を奪われてしまいます。
 途中では少し落ち着いたかと思うと、また、すぐにスピードを上げて駆け出して
 しまいます。

 第2曲像の子守歌:大きな像がブツブツとなにかをつぶやいているんでしょうか?
 低音のピアノがぽつりぽつりと子守歌、と言うよりは、眠くてあくびをしている
 ような、そんな感じに聴こえてきます。

 第3曲人形へのセレナード:静かなピアノが、こっそりとやさしい響きを聴かせて
 くれます。
 小さな子供がお人形さんとヒソヒソ話でもしているんでしょうか?
 ささやくような、小さなフレーズが最後までヒミツのお話をしているようです。
 
 第4曲雪が踊っている:最初はヒラヒラと舞い降りていた粉雪が・・・やがて
 木枯らしにふかれて、あちこちへ舞い散るように激しい雪へと変わっていくようです。
 風に飛ばされた雪はいつのまにか何処かへ消えてしまったようにして曲を終えます。
 
 第5曲小さい羊飼い:ポツンと取り残されたようなピアノの音がひとつ寂しく響きます。
 羊はどこかへ行ってしまったんでしょうか?
 取り残された小さな羊飼いは、とても寂しそうに広い牧場で羊をいつまでも待っている
 ような、ちょっと悲しい雰囲気のする曲です。
 
 第6曲ゴリウォーグのケークウォーク:とても陽気なメロディに、ズンタタ♪ズンタ♪
 のコミカルなリズムが軽快に響きます。
 途中で何かに気を執られたのか?足を止めて立ち止まるようなフレーズが愛嬌たっぷり
 に楽しい音楽を聴かせてくれます。まるで「だるまさんがころんだ」ですねこれは。

 
全部で6曲ありますが、1曲あたりは2~3分程度なので、全曲聴いても約15分くらいなので、なんにも考えずに音に耳を傾ければ不思議な世界を楽しませてくれます。
ドビュッシーの自由な音使いが、遊び心たっぷりに作曲されている曲なんだと思います。特に第1曲や第5曲のコミカルなリズムはホント童心に返ってしまいますね。逆に第4曲や第5曲なんかは、今なら特になんでもない事が、子供の頃にはとても怖かったり寂しかったりしたような、そんな気持ちを思い出してしまいます。


≪オススメCD≫
ベルガマスクも一緒に入ってます。
ドビュッシー:ピアノ名曲集
ワイセンベルク(アレクシス), ドビュッシー
ユニバーサルクラシック

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆☆★
怒:☆☆★★★
哀:☆☆☆★★
楽:☆☆☆★★

≪おすすめシチュエーション≫
子供の頃って何を考えてたかなぁ??と思ったら聴いてみよう。


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