私は5月18日で75歳になり後期高齢者の仲間入り、十分にお爺ちゃんだが現在も老骨にムチを打って仕事を継続中。
昭和54年にスナックを開業して今年で44年になる。その間、私は住宅ローンや開業時の借金を返済する為に必死に働いた。
何度か押し寄せた苦境や不況の嵐が吹き荒れる中でも営業を続けられたのは、周囲の人達やお客さんのお陰である。
そして今があるのは、娘がいつまでも絶えることなく天国から応援をしてくれているからだと思っている。
くじけそうになった時には、娘の顔を思い浮かべては「負けたらアカン、娘が悲しむ」と心を奮い立たせた時もあった。
そんな私は仕事一筋だっただけに、生前の娘にはあまり構ってやることが出来なかった。
その娘が生きていたら今年で44歳、私に孫がいてもおかしくない年齢だ。
もし孫がいたなら時間的に余裕が出来た今は、娘にしてやれなかったことを孫にしているだろう。
頑固者だった爺さんが優しくなって、仕事の合間を縫って幻の孫と遊ぶ自分の姿を思い描いた。
※慕嬢詩(ボジョウシ)=亡くした娘を慕う気持を綴った詩・文。私の創作語。