今でも残る 柱のキズ
幼い頃の 子の背たけ
つま先立てて 背伸びして
高くみせようと した時の
あどけない笑顔 愛らしい
何年か続いた 背の測定
時が流れて 自立して
柱 にはもう 凭(モタ)れない
それが成熟 した証し
かすかに残る 柱のキズ
娘の生い立ち 記(シル)してる
年々上に 上がるキズ
ひとつひとつが 人生の
一コマ一コマ 刻んでる
成長過程の そのキズが
月日と共に 薄れても
悲喜こもごもの 思い出は
色は褪(ア)せずに 胸に残る
※慕嬢詩(ボジョウシ)=亡くした娘を慕う気持を綴った詩・文。私の創作語。