散歩日和の旧堺港へ
ホテル横から続く進入路
左手に見える竪川水門
茶レンガの壁と緑のゲート
2門からなる大きな水門が
水位調整し暮らしを守る
スロープ抜ければ視界に飛び込む
階段状の広き遊歩道と
乙姫像の遠きまなざし
平和と繁栄のシンボルは
夕日を背負い波止にたたずみ
航行の船や街を見守る
戦国の世に南蛮貿易で
栄華を極めた旧堺港の
岸壁に立つ助左衛門像
黄金の日々の立役者
海に向かいて右手を挙げて
遥かルソンに思いを馳せる
波に揺られる係留の船
帆を夕日に染め戻りくる船
明日の出を待つ釣り船やヨット
南突堤に立つ木製燈台
青空に映える白い六角錘が
使命を終えても港を見守る
すっかり素敵に整備された今の旧堺港プロムナード、歩きながら亡き娘と一緒に来たいと思う時がある。
※竪川水門(たてかわすいもん)
※波止(ハト)=陸から海へ細長く突き出して構築した堤。
※呂宋(ルソン)助左衛門=納屋助左衛門ともいう。安土桃山時代に琉球・ルソンなどと海外貿易を行ない、巨万の富を得た。
※慕嬢詩(ボジョウシ)=亡くした娘を慕う気持を綴った詩・文。私の創作語。