I君は歌が好きで来店すると毎回1人で30曲近く唄う。
ママ「歌、よう知ってるなあ」
客I 「いえいえ」
私 「ホンマや、10曲ぐらいは知ってるのと違うか」
客I 「10曲て、今日唄っただけで30曲やで」
ママ「I君やったらレパートリーはかなりあるやろね」
客I 「1000曲以上はあるで」
私 「へえ、レパートリーの幅、広いなあ。サザンから桑田佳祐までか?」
客I 「サザンも桑田も一緒やん」
私 「あ、そうか。ほんだらレパートリーはご詠歌(エイカ)から軍歌までか?」
ママ「ご詠歌て、仏教の巡礼歌やん。カラオケにないで」
客I 「それに僕は20代、軍歌なんか知らんで」
私 「周囲に否定されて孤立する俺のレパートリーは四面楚歌(シメンソカ)や」
客I 「四面楚歌て、歌の文字は入ってるけど歌と違(チゴ)て四字熟語やん」
ママ「マスターのレパートリーは?」
私 「童謡から唱歌までや」
ママ「童謡も唱歌も変われへんやん。アンタとはやってられへんわ」
謎かけ:レパートリーとかけて、休憩や夕涼みに用いる細長い腰掛けと解く。どちらも(演題・縁台)