サボテンの花

　以前よく来ていた女性のお客さんが久しぶりに来た。

　私　「珍しいなあ、どないしたん？」
　お客「マスターを驚かそに思て、ひょこっと会いに来てん」
　私　「誰がひょっとこやねん！」
　お客「あーあ、またマスターのボケが始まったわ」
　私　「老人ボケや、許せよ。それにしても久しぶりやなあ、どないしてたん？」
　お客「仕事が忙しなったから、あんまり来られへんかってん」
　ママ「へえ、世間は不景気やいうてんのに、忙しなったんかいな」
　お客「私の仕事と体重は増える一方やわ」
　私　「仕事が増えたら、キツなって普通は痩せるで。サボッてたんと違うか」
　ママ「職場では紅一点やからちやほやされてんのと違うの」
　私　「サボッてんの花やなあ」
　ママ「チューリップの曲かいな」
　私　「♪ひ～らけひらけ、パッとひらけ、チューリップ～」
　ママ「私の言うてるチューリップはフォーク・グループの名前、アンタのんは寛平の“ひらけ！チューリップ”、パチンコの歌やん」
　私　「昔パチンコ屋で、よう仕事サボッてん」

　一句：サボテンは　愛情注げば　花が咲く
　謎かけ：サボテンの花とかけて、造花と解く。どちらも(可憐・枯れん)でしょう