乳がん患者のサロン2 - ノエル編

乳がん患者の皆様、このサロンでのびのびと雑談しましょう。くつろぎの場です。

子供肥満は大人肥満に関連せず

2008年09月22日 | 食と栄養
「拒食症」という言葉が一般に浸透したのは、いつ頃からだったでしょうか。
社会問題になったものに、「中国製やせ薬で死者」や「小学生の下剤回し飲み」という事件もありましたね。

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「日本人女性では小児期の肥満が成人肥満に関連せず」 BMJ誌から
国民栄養調査1948~2005年のデータを分析した結果より

 小児肥満が世界的に増加している中、肥満小児はそのまま肥満成人になるという考え方が公衆衛生担当者を恐れさせているが、どうやら日本人女性は例外のようだ。日本の国民栄養調査の1948~2005年のデータを用いて分析した結果で、東大医学部の船渡川伊久子氏らがBMJ誌2008年8月30日号に報告した。

 日本でも、6~14歳の少女のBMIの平均値は1976~2000年の間に上昇し、肥満の有病率は1.2%から2.9%に、肥満と過体重を合わせると10.1%から17.2%に増加したと報告されている。

 一方で、15~29歳の女性のBMIの平均値は減少していることを示すデータがある。これは、小児期の肥満は増えたが、成長すると昔に比べスリムな大人になることを示唆している。実際に、日本人の若い女性のBMIは、日本人男性も含む世界的なすう勢に逆らい、過去20年間にわずかではあるが低下しており、この傾向は特に都会で明らかだとの報告もある。

 そこで著者らは、日本人女性の出生コホートのBMIが小児期から20代前半にかけてどう変化するかを調べ、1930年代から1990年代にかけて変化のパターンがどのように変わったのかを調べた。

 国民栄養調査は、無作為に選んだ300地区内の約5000世帯を対象に毎年行われる全国的な調査だ。その結果は、日本の成人の身体計測値を知ることができる唯一の情報源となっている。

 著者らは、1948年から2005年の調査結果から、1930~1999年生まれの1~25歳の女性7万6635人の身長と体重のデータを抽出した。各出生コホートは、出生年を10年単位で区切って、1930年代から1990年代までの7グループに分けた。1歳から25歳までのデータがすべてそろったのは1950年代、1960年代、1970年代の3群だった。

 主要アウトカム評価指標をBIMに設定。出生コホート7群について、年齢に伴うBMI値の変化を、横軸は年齢(1~25歳)、縦軸はBMI(15~22)とした曲線で示した。変化のパターンはどのグループでも同様で、BMIは2~5歳で低下し、小児期(6~12歳)と思春期(13~18歳)にはほぼ直線的に上昇、19~25歳ではいくぶん低下していた。

 より詳細に比較すると、出生年代によって変化のパターンに違いがあった。出生がより近年のグループでは、より古い年代の出生コホートに比べ、6~12歳と13~18歳のBMIが高く、17~18歳と19~25歳のBMIは低かった。また、adiposity rebound(小児期にBMIがいったん最少となってから再び上昇する)の発生時期は、近年、より早くなっていた。

 次に、年齢を抑軸に、1年間のBMIの変化量を縦軸にして、出生コホート7群のBMI値の増減を曲線に現したところ、6~9歳のBMI増加量は、近年のコホートで大きかった。しかし、10~12歳と13~18歳のBMI増加は近年の方が小さく、BMI減少が始まる時期も早まっていた。20代前半のBMI低下幅はどの出生コホートでも同様だった。

 約60年間にわたるデータは、日本人女性では、小児期のBMI値は以前に比べ高くなっているが、20歳前後のBMI値は近年の方が低いことを示した。日本人女性と同様の傾向を示す集団が他にもあるかどうかは不明だ。

 食生活は欧米化し、運動量は減っているにもかかわらず、青年期から20代前半にかけてBMIが以前より低下したのはなぜなのだろうか。著者らは、15~29歳の日本人女性の約半数が、BMI値は低いにもかかわらず自分は太っていると誤認しており、15~19歳の女性の64%、20~29歳の女性の54%がダイエットを試みているという日本の現状が関与しているのではないかと考えている。

 著者らは、「公衆衛生的観点から肥満とやせについて分析するためには、出生コホートのBMIの変化を長期にわたって追跡する研究が重要だ」と述べている。

 原題は「Do overweight children necessarily make overweight adults? Repeated cross sectional annual nationwide survey of Japanese girls and women over nearly six decades」
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栄養学部の学生の頃、私は「もっとやせた~い!」と思っていました。ハードな運動をしていたから、かなりシェイプアップしていたのですが・・・。

筋肉がシッカリついていたからね、体重的にはあんまり軽くならないのよ(T▽T)。
それに、プリプリの筋肉で太ももが張って、ズボンがつかえるの(TヘT)。
スーパーモデルみたいに、洋服を格好良く着こなしたくて、運動オタクになって、やればやるほど服が入んなくなってるじゃんか・・・。

体重計の数字だけ見ていた私のイターイ経験です。そもそもスーパーモデルとは骨格のつき方からして違うんだから、激ヤセしてもあのようなシルエットは作れない!、、、のに、気がつかなかったんだよ~ん。

大学では「栄養所要量」について学び、自分の適性体重や栄養摂取量などを知り、実践させられます。で、ほとんどの学生が太ります。
つまり、ほとんどの若者が“栄養不足”だったってこと。

いくら頭に栄養学を流し込んでも、一人住まいのアパート生活では、朝食抜き、昼食は学食でラーメン、夜はバイト先のまかない・・・って繰り返しになっちゃう学生が多かったようです。

で、最近、母校の食堂へ行き、学生たちの昼食を観察したら・・・。
栄養バランスの行き届いた定食を食べる学生は多いのですが、彼らに交じりちらほらと、トマト1個だけとか、ロールパン1個だけとか。

ぬうう、、、こういう場合はせめて牛乳1本つけなさい、というのを授業で学んだはずだが。。。

そういえば私がこの大学の職員だった頃、昼休みになるとすぐに研究室にやってくる学生がいました。さっさと一人分のお茶を入れ、彼女は壁を向いて昼食を食べるんです。
毎回、ところ天を1パックだけのさみしーお弁当でした。

で、昼食を済ませたクラスメイトたちと合流する。「あ、私も昼を済ませたところ」って、にこやかに挨拶する。

お年頃ですからね、やせたい気持ちはよくわかる。
でも、彼女はとっても太っていて、一年間そのシルエットは変わらなかったね。自宅かバイト先なんかで、爆発食いするんだろうね。

研究室には、頂き物のお菓子があることが多かったのですが、いつの間にか菓子箱が引き千切られ、空き袋の残骸がテーブルに散らかっていたことがありました。
「こんなにわかりやすく食い散らかして。これ、病気じゃないの?」って思ったけど、犯人を現場で押さえることはできず。また、大騒ぎするのも追い詰めてしまうことになるし。。。
教授に出すお茶菓子まで食われてしまった、困った思い出です。

入学時のアンケートを読むと、栄養学を学ぶ学生の中には、自分の拒食・過食症を治したいと思って入学してくる人もいくらかいるんですよ。調理実習なんか、どんな気持ちで受けているのかなあと思いました。

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なかのひと


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
自己のイメージ (海砂)
2008-09-23 11:42:08
「脂肪細胞は幼少期に作られるので、子供肥満は大人になってもやせにくい」とどこかで聞いたことがあります。しかし日本人女性は痩せ願望が強いのでしょうか。確かにスリムな女性は多いように見えますね。
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スーパーモデルと比べても… (ノエル)
2008-09-23 22:49:28
「一度作られた脂肪細胞は消失しない、だから幼少時に肥満にしないように」とどこかで聞いたことがあります。

日本人女性は、痩せていても痩せていないと口に出す人は確かに多いように思います。外国人と話すと、そう言われることがあります。

ま、中には私のように、痩せているけど骨格的に格好良く見えないので、痩せているように見えてない人もいるのでしょうけど(笑)。
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