上の紋は「三星に一の字」又は通称「渡辺星」。『渡辺党の紋』、『渡辺』姓に多い紋なのでそう呼ばれています。
「上絵紋」(左)と「刷込み紋」(右)の版下です。
しかし、この紋に『丸』がつくと、形が少し変ってきます。
下の紋は、私が描いて来た「丸に渡辺星」紋。
「渡辺星」紋を、丸に対して目一杯に描いています。
しかし、紋帖の「丸に(細輪ですが)渡辺星」紋は、下の様に上の部分を少し空けて描かれています。
形として、上の紋の方が納まりがいいと思っています。
それで、私は、紋帖の見本が添付してない限り、「丸に渡辺星」紋の注文がきた場合、上の様に描きます。
ところが、紋の本には更に変った「丸に渡辺星」紋が掲載されていました。
祝着の紋入れの見本として添付されていました。
右端が「紋帖通りの丸に渡辺星」(三星に一の字)で、左から二番目が「丸に渡辺星」となっていて、上の部分の空け方が更に大きくなっていますし、丸の太さも『中輪』の太さです。
で、仕方なく、↓ のように版下をつくって紋入れをしました。
紋帖或いは家紋の本によって、紋の形が変っている事は、紋屋泣かせです。困ったものです・・・・・・・・・・・・・・・
因みに『渡辺党』の紋を調べましたが、丸無の「渡辺星」で参考にならなかった(汗)
恥ずかしいです。
プロとして教えたいです。
偉そうに言うのでわなく、知っておいて欲しいのです。
渡辺星と三つ星に一の字とは、まったくちがうのです!!
渡辺星は、上の一つの星、下の二つの星ですが、決定的な違いは、下の二つの星の間隔が離れてることなのです!!!!!
素人がよく間違えるので、逆にこれからは、教えてください。
名前が、渡辺さんでしたら100%渡辺星です。
素人は、違いがわからないのです!
美濃という狭い地区で仕事をし、情報を発信していますが、所詮井の中の蛙で、中には独り善がりな面もあると重々承知の上でやって来ました。
こうして、京都という全国の家紋が集まる所の紋屋さんからコメント・ご批判を頂いて大変うれしいです。
しかし、「渡辺星」紋については、貴方が言われる『下の星が離れている』「渡辺星」紋は、京都の紋章組合出版の「平安紋監」でのみ掲載されているのみで、他の紋帖ではその様な紋は掲載されていません。「平安紋監」独自の「渡辺星」紋であると思われます。
この『下の二つの星が離れている』渡辺星紋が、古来から存在するとすれば別ですが、「渡辺氏」などの家紋を調べてもその様な紋は、今の段階では無いようです。
これを機会に、もう少し「渡辺星」紋を調べて、分かった範囲で紹介し様と思う次第です。
又、念の為に、渡辺姓は100%渡辺星ではありません。
又のご批判を期待しております。