紋やのつぶやき

職人?たる上絵師のグチリ・知られざる失敗談・紋のウンチクを気の赴くまま語ろうと思いますが、どうなりますやら?

「珍しき紋」 (37) 竹中半兵衛を訪ねて・・・・

2008年11月24日 16時00分34秒 | 珍しい紋
昨日娘の婿ドンの実家に届け物をしたついでに、かみさんと竹中半兵衛の菩提寺「禅憧?寺」周辺を散策しようと、垂井方面に行って来ました。
ところが道に迷い、目的地を通り過ぎて山奥ー岩手村谷地区まで来てしまいました。

山道の脇に立派な家・・・・・・・
  
渡邊家の屋敷ですが、屋根には「七曜」紋の瓦が一杯・・・・
後で聞いたのですが、この渡邊家は昔この地区の庄屋だった家柄でした。

ここから少し登ると、「長正寺」という寺があり、少なからず気になりましたので、境内に入り込みました。

すると ↓ の提灯の紋
   
   



「見本・三追い藤に桧扇」とでも呼びましょうか????

折しも報恩講が催されていて、出て来られた和尚さんに聞きましたが、この紋の名称・謂われはご存じない、との事。
「三つ追い藤」は紋帖にも掲載されていますが、少々形が違います。
初めて見る紋に感激しました。まだまだ知らない紋があります。!


すぐ近くにこの集落の墓地があると聞き、興味深々に訪ねて行きました。

「渡邊」(七曜・渡辺星紋)、「高木」(丸に鷹の羽)、「岩田」(下り藤・三藤巴)、「北村」(丸に桔梗・丸に剣桔梗)・・・・と色々な紋が墓石に刻まれていました。
「児玉」姓もあり、やはり「見本・軍配」紋でした。
     

   
長正寺の人に聞いて、目的地?竹中半兵衛の菩提寺・禅憧?寺に来ました。

「丸に九枚笹」紋

すぐ脇に墓地があり、江戸時代?からの古い墓がいくつも山裾の一角に広がっていました。猪、鹿、猿も出て来るような所です。
家臣の墓か、大洲家ー丸に桔梗、岡村家ー丸に澤潟紋がありました。

去年の大河ドラマの「功名が辻」で一躍世に知られ、来訪者も多かったようですが、市からの援助もなく、朽ちかけた所を修復する費用が捻出できない、とおくりがこぼしていました。

その言葉にほだされ、かみさんは梅干し五パックを買い、援助金を1000円寄付して、その寺を出ました。

比較的新しい鐘楼には、干し柿がぶら下がっていました。