柑橘の無肥料栽培、すでに5年以上続いています。
柑橘では、無肥料栽培が、可能で、もちろん、それで生計を立てられることが、ある程度立証されたことになると思います。今後10年、20年の、長いスパンで継続すれば、より明確に、証明されるのではと思っています。
永年作物である、果樹。
みかんに関して言えば、土作りさえ、必要ないといえます。
土は、自然に肥えてゆきますから。
『寄らば大樹の陰』という言葉があります。
木は、大きくなればなるほど、多くの生物を呼び寄せます。
その生物たちの、死骸、フン、などが堆積します。
木からも落葉によって、地面に葉っぱが敷き詰められます。
それらは微生物によって分解され、土になってゆきます。
肥料も、堆肥も、いりません。
戦後、食糧難で、とにかく食糧増産に血眼になった時代がありました。そこから、おかしくなったのだと、思います。
肥料をたくさんやって、たくさん収穫して、豊かになりましたか?
豊作になれば価格が暴落します。豊作貧乏というやつです。
肥料代を払って、たくさん働いて、貧しくなるのですよ?
だったら、はじめから、適量生産、適量販売で行けば、腹八分目で医者いらずという暮らしが実現できるのです。
肥料過多になると、柑橘も病害虫の影響を受けやすくなります。窒素過多だと、カイガラムシの影響が大きく出ることを、経験しています。
人間もおんなじですね。
脂ののった高級肉を買って、高級ヘルシーオーブンで一生懸命その脂を落として、食べる世の中です。
そんな社会のどこが豊かだというのか?
肉に脂を乗せるために、大量の濃厚飼料を与えて、家畜を病気同然にして。少なくとも、ウシは草食動物で、穀物食ではないのに。
肥料をたくさんやれば、豊かになると思っている人は、まだたくさんいます。農家の9割ぐらいはそうなんじゃない?
で、実際に、肥料をたくさんやって豊かになるんだったら、みんなやってるし、農家はみんないまごろ億万長者ですな。
その辺のことに疑問を抱かないのが、農家の現状であります。江戸時代、と言っても、ほんのついこの間まで、農民は封建社会に束縛され、学ぶことを禁じられ、抵抗すると殺されたのです。権力者の言いなりになって暮らすしか、なかったのです。
『民主主義の世の中ですから』と、寅さんが言っていたのはもうはるか昔なのに、農村ではいまだに江戸時代。そこで選挙の不正が相変わらず起こるのも、不思議でないです。
我々は、学ばねば、ならないのだ。
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