まくとぅーぷ

作ったお菓子のこと、読んだ本のこと、寄り道したカフェのこと。

星降る焚火バル プレオープンの第0夜

2016-10-31 18:01:18 | 日記


夏以来の秘密基地
早くも冬の気配が漂い
乾いた風がさらりと流れてゆく先には
温かそうな茜色の夕空があって

寒い季節もここの景色は素敵ですね

というと

そうかな、毎日見てるとわかんないなあ

とヌマさんが笑って答えた

それこそが
心豊かに暮らすということだ

ストウブ、ピザ釜、バーベキューブース、
そして焚火
こんなにたくさん
様々な炎が揺れている

カメラを構えると

焚火を撮るの?

と、やっぱりヌマさんは笑った

今日はこれを撮りに来たんですよ
というと
変な奴だなとでも言いたそうで

でも心なしか
ちょっと嬉しそうだった

陽が少しだけ残っているうちに
用意してきた粉や卵、牛乳を並べる
あこちゃんが手伝って
細い丸棒にアルミを巻いてくれる

昨日、ムスメとホームセンターを徘徊し
選んだ丸棒は
当初予定してた竹よりは細いけど
長さは十分
たった一本買うだけなのに
わざわざお店の人に大げさな機械で
半分に切ってもらったもの

これにホットケーキミックスの種を
塗りつけて焼き
バウムクーヘンにする作戦

程なく到着した松本先生は
青森から取り寄せた極上の紅玉を
テーブルに並べ

キッチンペーパーみたいのある?

ナイフある?

バターある?

スプーンある?

アルミある?

全てに
ありますよ、と答えて差し出すと
毎回
まじか!
と答える先生

ゆっくり遠火で
焼きりんごにする作戦

主催のゾノさんからのお誘いは

焚火があるんで
あとは好きに
楽しいことをやってください

というもので
これ以上の豪勢なお誘いはないと思われ

さらに
宮城名物 芋煮の鍋と
めちゃうまタレの焼き鳥
薄皮クリスピーなピザを
用意してくれてる

さていよいよ
バウムクーヘン
生地がちょっとボテボテしてるが
気にしない

と思ったら
さすがに途中であこちゃんが
牛乳足してのばしてくれて

ピザ釜の火加減調節に
ヌマさんと山崎さんが張り付いてくれて

クルクルしてたらいい感じに
焦げ目がついたのに
まだ中の方はレアだったので
塗り重ねるうちに亀裂が入り

生地半分くらいのところで
仕方なく棒から抜いて
アルミに包んで釜に放置

開けてみたら
しょぼい感じの年輪だけど
言い張ればバウムクーヘンって
言えなくもないものが出来た

外側のカリッと香ばしいところと
内側のほんわりがなかなか美味しくて
自己満足でいっぱいになる

釜が空いたので
やっとピザが焼けるようになる
(ごめんね)

スコップ操縦があっという間に上達し
釜の中でピザを回転させ
まんべんなく焼きを入れるムスメに
ゾノさんが

うおーかれんちゃんがピザ回してる

と感激してくれる

最後はちゃんと天火効かせて
チーズとろっとろ
文句なく美味しい

バーベキューの網の上には
見慣れない赤身が乗っている

馬だよ、食べたことないの?
食べときな!

と言われて
おそるおそる口に入れると
脂の少ないぎゅっとした旨味で
ちょっとびっくりする

そうこうしてるうちに
焼きあがったりんごは
とろけた果肉に酸味と
シナモン、バター、お砂糖が合わさって
最高のデザートになってる
それをホットケーキミックスの残りを
アルミで焼いたケーキに乗せて食べたら
美味しくて笑っちゃう

焚火の上では河野さんとあこちゃんが
珈琲豆を焙煎してる
ゆっくりゆっくり時間かけて
火を入れた豆を手まわしミルでゴリゴリ
炎の香りが強く、すっと切れる後味の
不思議に美味しい珈琲

最後にはやっぱりどうしても
焼きたくなっちゃうマシュマロ
小さいのしか手に入らず
2個ずつお箸に刺して炙り
チョコタブレットと一緒に
ハーベストに挟んで
みんなに次々配る
容赦のない甘さの
熱々とろとろベタベタ
大好き

ホロ酔い加減のX氏が
残ってたパクチーの
葉っぱをちぎって袋に入れてくれた
余った茎や根っこは
火にくべる
水分多くてちゃんと燃えないかわりに
そこらじゅうがパクチーの匂い

他に燃やすものは?

古い写真とか?

あるねー

昔の手紙とか?

あーあるねー

煩悩・・・


不吉な気配を嗅ぎ取ったゾノさんが
浄化するというアイテム
ホワイトセージを持ってくる
突っ込まれたパクチーの根っこを見て
もーーこんなの燃えないじゃんー
と嘆く

ホワイトセージの白くてホワホワした
葉っぱに火をつけると
清々しい香りと真っ白な煙が
あたり一面漂い

星はあまり見えなかったけど
星降るような焚火バルは
無事にその第0夜を終えたのだった

お片づけの合間に
差し入れの泡ボトル
ラッパ飲みのさとみにゃん
かっこよすぎ

秘密基地に来ると
毒気が抜けるの

山崎さん
あまりにぴったりな表現に
感動する

初めましての人も
いつもお世話になってる人も
一緒に炎を眺めて
心洗われるかけがえのない時間
(ついでにおなかも満たされる)

快く基地を貸してくれるヌマさん
お世話してくれた山崎さん
主催のゾノさんご夫妻
ご一緒した愉快な皆さん

良い夜をありがとうございました






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