猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

サマー・オブ・84

2021-03-02 22:16:05 | 日記
2017年のカナダ・アメリカ合作映画「サマー・オブ・84」。

1984年夏、オレゴン州の田舎町に暮らす15歳の少年デイビー(グラハム・
ヴァーチャー)は、超常現象や未解決事件などに興味津々で、現在近隣の町
で起きている子供の連続殺人事件への関心が高かった。ある日デイビーは向
かいの家に住む警官マッキー(リッチ・ソマー)がその犯人ではないかという
疑念を持ち、親友のイーツ(ジュダ・ルイス)、ウッディ(ケレイブ・エメリ
ー)、ファラディ(コリー・グルーター=アンドリュー)と共に独自の調査を
開始する。

ディスタービア」みたいなサスペンス映画なのだが、「ディスタービア」
よりずっとシリアスで怖かった。少年たちが近所の男を殺人鬼ではないかと
睨み、監視して調べるという内容は似ているのだが、「ディスタービア」は
割とコミカルだったがこちらはかなりテイストが違う。宇宙人や超常現象や
未解決事件などに関心が高いオタク少年デイビーは、あるきっかけから向か
いに住む警官マッキーが現在続発している子供の殺人事件の犯人なのではな
いかという疑惑を持つ。いつも一緒に遊んでいる親友のイーツ、ウッディ、
ファラディは信じられないものの、デイビーが力説するので調査に協力する
ことになる。
このメンバー、デイビーが特に個性のない少年で、イーツはちょっと不良っ
ぽく、ウッディは太っていて、ファラディは貧弱な感じのメガネ少年という
王道の顔ぶれだ。「スタンド・バイ・ミー」を思い起こさせる感じ。いろん
な理由から彼らはマッキーが犯人だと確信していく。しかし行動が行き過ぎ
てしまい、デイビーは両親からひどく怒られ、外出禁止を言い渡されてしま
う。それでも他の3人は夜こっそりデイビーの部屋に忍び込み、作戦を練り
続ける。ところが彼らはこの後とても恐ろしい目に遭うのである。
ちょっとユーモラスな雰囲気があった前半から、後半は一気にサスペンスフ
ルになる。まさかあんな展開になろうとは…。結局デイビーはある少年を救
出し、警察からは「君は英雄だ」と言われるのだが、その行為の代償は大き
かった。少年が助かったのは良かったが、デイビーがあまりにも事件に首を
突っ込みすぎたために大変な不幸が起きてしまう。そして底知れぬ恐怖を感
じる結末。デイビーが失ったものは多かった。正直ここまでバッドエンドに
なるとは思っていなかったので、衝撃的だった。後味の悪いラストシーンも
印象的で、なかなかおもしろかった。




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コメント (4)
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