猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

気狂いピエロ

2016-09-30 04:30:32 | 日記
1965年のフランス・イタリア合作映画「気狂いピエロ」。
フェルディナン(ジャン=ポール・ベルモンド)は金持ちの妻に退屈し、無為な都会生活
から逃げ出したい衝動にかられていた。そんなある夜、彼はパーティで出会った昔の
愛人マリアンヌ(アンナ・カリーナ)と一夜を過ごすが、翌朝見知らぬ男の死体を見つけ、
彼女と共に逃避行を始める。

ジャン=リュック・ゴダールという監督をあまり知らないのだが、こういう作品を作る人な
んだな、と思った。ちなみにタイトルの「気狂い」は「きちがい」と読む。不思議な雰囲気
の映画である。ストーリーをじっくり考えていると、わけがわからなくなる。マリアンヌは
いつもフェルディナンのことを「ピエロ」と呼ぶ。「ねえ、ピエロ」「俺の名前はフェルディ
ナンだ」このやりとりが幾度となく繰り返される。何の意味があるのかわからない。2人
が一夜を過ごしたその部屋に、翌朝男の死体が転がっているというのに、マリアンヌは
全く気にしていない。フェルディナンはマリアンヌを連れて逃亡し、ギャングに追われる
ことになる。
とにかく行動や会話にあまり意味がない。意味は求めなくてもいいのかもしれない。ま
るで韻をふんでいるような会話。フランス語がわかればもっとおもしろいだろうなあ。そ
してジャン=ポール・ベルモンドとアンナ・カリーナがそれぞれ役にぴったり。アンナ・カ
リーナはきれいだ。この人5回も結婚しているが、私なんかはよくいちいち結婚するな
あ、と思ってしまう。事実婚でいいんじゃないの。結婚が好きなんだろうな。どうでもい
いが。
昔から有名な映画だったので観たかったのだが、観て良かった。色彩が印象に残る、
おもしろい映画だった。



人気ブログランキングへ

映画(全般) ブログランキングへ
コメント (4)

サイド・エフェクト

2016-09-28 14:38:53 | 日記
2013年のアメリカ映画「サイド・エフェクト」。
幸福な生活を送っていたエミリー・テイラー(ルーニー・マーラ)は、夫がインサイダー
取引で収監されたことをきっかけに、かつて患っていたうつ病が再発。精神科医のジョ
ナサン・バンクス(ジュード・ロウ)が処方した新薬により、うつ症状は改善されたものの、
副作用で夢遊病を発症し、やがて無意識状態のまま、服役を終えて帰宅していた夫を
殺してしまう。主治医としての責任を問われ、社会的信頼を失ったバンクスは、エミリー
に処方した新薬について独自に調査を始める。

医師が患者に処方した薬をめぐるサスペンス映画。お医者さんにとって、患者が自殺
したり、罪を犯したりするのって大変なことなんだろうな。バンクスが処方した新薬の副
作用のため、患者のエミリーが夢遊病になり殺人を犯してしまう。バンクスは医者仲間
に「薬の安全性を確かめたのか」と責められる。そして次々と仲間が離れていってしまう、
この掌返しがあからさま過ぎる。バンクスは孤独の中で薬を調査する。
途中で真相が大体わかってしまうが、割とおもしろかった。キャサリン・ゼタ・ジョーンズ
に医者役は似合わないと思った。それにしてもエミリー、夫が逮捕されて豪奢な家も没
収され、よく4年も夫の帰りを待っていたなあ。私ならすぐに離婚する。
リチャード・ギア主演の「愛という名の疑惑」に少し似ていたが、私はあちらの方がおも
しろかった。ジュード・ロウが美形なので良しとしよう。



人気ブログランキングへ

映画(全般) ブログランキングへ
コメント   トラックバック (1)

閉ざされた森

2016-09-24 12:55:46 | 日記
2003年のアメリカ映画「閉ざされた森」。
ある夜、パナマの米軍基地から訓練に向かったレンジャー部隊7人が、嵐の密林地帯で
消息を絶つ。17時間後、3人の生存者が発見されるものの、彼らは味方同士で撃ち合っ
ていた。そして、1人が捜索隊の目の前で殺される。結局、重傷者を含む2人が救助され、
今なお隊長のウエスト軍曹(サミュエル・L・ジャクソン)を含む4人が行方不明のまま。間
もなく、ジュリー・オズボーン大尉(コニー・ニールセン)が調査を開始するが、救助された
兵士は彼女の尋問に黙秘を続けた。そこで、オズボーンの上官スタイルズ大佐は、かつ
てウエスト軍曹に訓練を受けていた元レンジャー部隊で、尋問術に長けた麻薬捜査官
トム・ハーディ(ジョン・トラボルタ)を呼び寄せる。

米軍を舞台にしたミステリー。序盤は映像が暗くて、あまりおもしろそうじゃないなあ、と
思いながら観ていたが、だんだんおもしろくなってくる。7人のレンジャー部隊のうち、4人
はどこへ行ったのか?何故3人は仲間同士で撃ち合っていたのか?尋問に答えない兵
士。行方不明のウエスト軍曹はとても厳しくて冷酷で、兵士たちに嫌われていた。ウエス
ト軍曹は殺されたのではないか?色々な謎が浮かび上がってくる。口を割らない兵士を、
元レンジャー部隊のハーディが尋問することになる。彼は尋問のプロである。余裕のある
態度で兵士に接するハーディ。顔は好みではないのに、ジョン・トラボルタがかっこよく
見えてきてしまう。この人、かっこいいのかそうでもないのかがよくわからない俳優だ。
サミュエル・L・ジャクソンの憎々しい軍曹の演技はさすが。そして本当に意外な、ラストの
どんでん返しが秀逸。こういう顛末だったのか、と驚かされる。オズボーン大尉が違和感
を持つシーンで、観ている方もああっ!と気づく。おもしろかった!




人気ブログランキングへ
映画(全般) ブログランキングへ
コメント (2)

あいつの声

2016-09-20 05:38:28 | 日記
2007年の韓国映画「あいつの声」。
有名なニュース・キャスターのハン・ギョンペ(ソル・ギョング)の9歳の息子、サンウが
誘拐された。犯人(カン・ドンウォン)は電話で1億の身代金を要求し、警察に通報すれ
ば子供の命はないと脅す。ギョンペの妻ジソンは夫に内緒で警察に通報し、犯人は
それに気づく。犯人が仕組んだ巧妙な取引が行われた。両親が遠くから見ている中で、
トランクに刑事が隠れた車に乗り、犯人は身代金を持ち去るが、刑事が手掛かりを
つかむことはなかった。犯人からの脅迫電話は、理知的で冷酷だった。更に犯人は、
ジソンに身代金を運ぶよう指示する。

1991年にソウルで起きた誘拐事件を基に作られたサスペンス映画である。子供を誘
拐された両親の苦悩や不安でたまらない様子が、とてもリアルに描かれている。主人
公の父親役の人、どこかで見た気がするなあ、と思っていたら、「オアシス」の刑務所
帰りの人だった。「あいつの声」ではスーツをパリッと着こなしたニュース・キャスター。
随分違うなあ。さすが俳優。この人はかなり演技派俳優であるらしい。
ストーリーとは関係ないのだが、誘拐される子供がデブなのが気になった。かわいく
ない。母親もこの子のダイエットのために、食事制限や運動をさせ、記録を取っている
という設定。この設定必要だったのだろうか。もっと普通体型でかわいい子供だったら
「かわいそうさ」が違ってきたのになあ、と思った。でも結末は痛ましいものだったので、
こんなことが気になる私の方が変なのかもしれない。
この事件では、犯人と両親の電話のやりとりを録音したテープが、テレビで何度も流さ
れたそうである。それでも犯人逮捕には至らなかった。知り合いとかが声を聞けばわ
かりそうなものだろうになあ、と思う。そのテープは映画の中でも流されている。この映
画はかなり事実に忠実に描かれているらしく、故に韓国の警察の無能さを強調する
結果になっている。「殺人の追憶」や「チェイサー」(どちらも実際の事件を基にした映
画)でもそう思ったし、「チェイサー」の事件では国民も本当に自国の警察を無能と思っ
たらしい。
犯人役のカン・ドンウォンはほとんど声だけで、姿を見せない。チラッと映るシーンも
あるが、顔はまずわからない。カン・ドンウォン目当てで観るとガッカリするかもしれな
いが、声だけはたっぷり聞ける。



人気ブログランキングへ
映画(全般) ブログランキングへ
コメント (2)

復讐するは我にあり

2016-09-16 06:28:19 | 日記
1979年の日本映画「復讐するは我にあり」。
昭和38年、専売公社の集金係2名を殺害した榎津巌(緒形拳)は、詐欺を繰り返しながら
逃走を続けていた。自宅には病身の母親と敬虔なカトリック教徒の父親が旅館を経営し、
榎津の妻子とともに暮らしている。妻の加津子(倍賞美津子)は、義父である鎮雄(三國
連太郎)に心酔し、榎津は2人の関係を疑っていた。警察が専売公社雇人殺しの容疑で
榎津を指名手配にする中、榎津は裁判所で被告人の家族に近づき、弁護士を装って保
釈金を預かる手口で詐欺を働き、仕事の依頼と称して老弁護士に近づき、殺害して金品
を奪って逃げ続ける。浜松の旅館に大学教授を装って投宿し、宿の女将ハル(小川真由
美)と関係を結ぶ。

5人を殺害した西口彰事件を題材にした、佐木隆三氏の小説を映画化したものである。
西口彰事件について調べてみたが、ノンフィクションとまでは言わないが結構事実に忠
実に作られている。こんな事件があったなんて知らなかった。しかも最初の専売公社の
事件は福岡県だったのか。びっくり。
この男、敬虔なクリスチャンの父親の元で、一体どんな育ち方をしたのだろう。中学を卒
業した後、刑務所を出たり入ったりしている。そしてやがては殺人にまで手を染める。金
のためなら人を殺すことも平気な人間である。こういう人って珍しくはないけれど、どうし
たらそんな怪物になるのだろう。私には理解できない。
映画は豪華キャストで、すごくおもしろい。榎津の妻と父親に関するエピソードはいらない
気もするが、よくこんな男と結婚する女がいるものだなあ。前科を知らないのかな?子供
たちもかわいそうだ。緒形拳の鬼気迫る演技が素晴らしい。小川真由美のダメ女ぶりも
いい。陰惨な物語だが見応えがあった。



人気ブログランキングへ
映画(全般) ブログランキングへ
コメント (2)