猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

ヨーロッパ新世紀

2023-10-28 22:43:39 | 日記
2022年のルーマニア・フランス・ベルギー合作映画「ヨーロッパ
新世紀」を観に行った。

クリスマス直前の冬。ドイツに出稼ぎに行っていたマティアス(マリン
・グリゴーレ)が暴力事件を起こしてルーマニア・トランシルヴァニア
の村に帰って来る。しかし疎遠だった妻アナ(マクリーナ・バルラデア
ス)との関係は冷え切っており、森でのあることをきっかけに口がきけ
なくなった8歳の息子ルディ(マーク・ブレニッシ)、病気で衰弱した高
齢の父オットー(アンドレイ・フィンティ)への接し方にも迷うマティア
スは、元恋人のシーラ(エディット・スターテ)に心の安らぎを求める。
ところがシーラが責任者を務める地元のパン工場が、スリランカからの
外国人労働者を迎え入れたことをきっかけに、よそ者を異端視した村人
たちとの間に不穏な空気が流れ出す。やがて、その些細ないさかいは村
全体を揺るがす激しい対立へと発展していく。

4ヶ月、3週と2日」でルーマニア映画として初めてカンヌ国際映画祭
のパルムドールを受賞したクリスティアン・ムンジウ監督の最新作で、
社会派サスペンス。とても考えさせられるおもしろい映画だった。トラ
ンシルヴァニア地方と言えば、吸血鬼ドラキュラで有名だが、映画にド
ラキュラは全く関係ない。鉱山の閉鎖によってトランシルヴァニア地方
の村は経済的に落ち込んでおり、出稼ぎに行く者も少なくない。クリス
マス直前の冬、出稼ぎ先のドイツで暴力沙汰を起こしたマティアスは、
トランシルヴァニアの自宅へ帰って来る。しかし、妻アナは突然現れた
マティアスに冷ややかな目を向ける。8歳の息子ルディは、つい最近、
森で恐ろしい何かを目撃し、口がきけなくなっていた。
マティアスとアナは元々うまくいっていなかった。2人ともルディを愛
していたが、マティアスはルディを男らしく育てることで父親の威厳を
示そうとするが、彼の粗暴さにうんざりしているアナとは口論が絶えな
い。酪農家である父オットーは病気と高齢のため弱っている。いくつも
の問題を抱えるマティアスは、元恋人のシーラとの情事を重ねるように
なる。一方地元のパン工場のオーナーから経営を任されているシーラは、
求人広告を出すが、村の働き手はよりよい報酬を求めて西ヨーロッパの
先進国へ出稼ぎに行っているため、やむなく外国人労働者を雇い入れる
ことにする。
やがて3人のスリランカ人が働き始めるが、彼らは合法的に雇われてお
り、勤務態度もとても真面目なのに、村のSNSには彼らを異端視した
不穏な書き込みが投稿されるようになる。「彼らがやるのは盗みと殺し
だ」「1人雇えばじきに群れになる」「イスラムのコミュニティを作る
前にルーマニアから追い出せ」(スリランカは仏教国なのだが)といった
過激な書き込みや、スリランカ人たちへの殺害予告まで見たシーラは不
安に駆られていく。やがて教会では、村人たちがパン工場に対する不満
を神父に訴え、外国人労働者の追放を訴える署名運動が始まる。
更にはシーラとスリランカ人たちが夕食を囲む部屋に、火炎瓶が投げ込
まれる事件が起きる。シーラが追いかけた犯人の3人組は、KKKを連想
させる白頭巾や動物の被り物で素性を隠していた。私はこのシーンを観
て、ついこの間観に行った「福田村事件」を思い出した。日本人が朝鮮
人と間違えられて日本人から虐殺された事件だ。きっとどこの国にもヘ
イトクライムはあるのだろう。小さな町や村の方が余計に。悲しい人間
の業である。
この村に滞在中だったフランスのNGO職員とシーラは外国人労働者を
擁護するが、人種や宗教や貧困などの問題が複雑に絡み合い、既に収拾
がつかなくなっていた。村人が「毎日食べるパンを彼らにこねて欲しく
ない」と言ったのが印象的だった。私はクリスティアン・ムンジウ監督
の「4ヶ月、3週と2日」がとても好きなのでこの映画も観たのだが、や
はりとてもおもしろかった。ルーマニアだけでなく、どこの国にでも起
きうるであろう犯罪をドラマチックに描いたムンジウ監督の手腕はさす
が。レンタルが始まったらまた観てみたい。



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死霊のはらわた ライジング

2023-10-23 22:02:11 | 日記
2023年のアメリカ映画「死霊のはらわた ライジング」。

ベス(リリー・サリバン)は疎遠になっていた姉エリー(アリッサ・
サザーランド)に会うためロサンゼルスにやって来る。姉妹が久々
の再会を果たした矢先、強い地震が発生し、エリーの子供たち、長
男のダニー(モーガン・デイヴィス)、長女のブリジット(ガブリエル
・ニコルズ)、次女のキャシー(ネル・フィッシャー)は、マンション
地下の駐車場の地面に穴が開いたのを目撃する。ダニーがその穴の
中に入ると、その中から「死者の書」と呪文が吹き込まれたレコー
ドを見つけ、それをきっかけに姉妹は死霊との果てしない戦いに巻
き込まれていく。

サム・ライミ監督の出世作となった1981年のホラー「死霊のはら
わた」の正統続編。監督はリー・クローニンだが、サム・ライミと
1作目で主演を務めたブルース・キャンベルが製作総指揮に名を連
ねている。冒頭で、湖畔の別荘に来ている若い男女3人が登場する。
そのうちの1人の女性の様子がおかしくなり、他の男女を惨殺して
しまう。
そして場面が変わってその1日前になる。べスは疎遠になっていた
姉のエリーに会うためロサンゼルスを訪れる。エリーはタトゥー彫
師だが、2ヵ月ほど前に夫と離婚し、今は1人で3人の子供たちを育
てていた。そのことを知らなかったベスは力になれなかったことを
詫びる。込み入った話をするため、エリーは子供たちにピザを買い
にいかせる。彼らがマンションに帰ってきた時、強い地震が発生し、
地下駐車場の一角に大きな穴が開いたのを彼らは目撃する。好奇心
旺盛なダニーはその穴にあった不気味な本とレコード盤を自宅に持
ち帰った。
ダニーは開けないように細工されている本を無理矢理開こうとして
指から出血する。その血が本の上に落ちて染み込んでいくと、本の
細工が解かれ開けるようになった。その中には訳のわからない文字
や恐ろしい絵が描かれていた。続いてダニーがレコードを再生する
と、ある神父が呪文を唱える音声が流れてきた。その時エレベータ
ーにいたエリーが見えない何かに襲われてしまう。エリーは自宅に
戻るが様子がおかしく、突然嘔吐し亡くなってしまう。しかし驚く
ベスや子供たちの前でその後エリーは蘇る。悪霊がエリーの体を乗
っ取ってしまったのだった。
エリーはベスや子供たちに襲いかかろうとし、皆は逃げ惑う。ダニ
ーは自分が本を開けレコードを流したことによって、悪霊を呼び出
してしまったのだと知る。本は神父が悪霊を封印していたものだっ
た。エリーは隣人を殺し、ベスたちは必死でエリーと戦う。物語は
あってないようなもので、1作目の「死霊のはらわた」のような不
気味さはない。が、とにかくグロテスクなシーンが多い。流血も多
い。R-18だけあって圧巻のグロテスクさ。ラスト近くの血で満た
されたエレベーターの迫力はすごい。そしてラストで「ああ、こう
なるのね」となる。1作目は本当に衝撃的だったけど(今観たらそう
でもないのかもしれないけど)、本作はまあまあ。グロ好きな人に
はお勧め。



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ブラッド・チェイサー 呪術捜査線

2023-10-18 22:02:09 | 日記
2022年のアメリカ映画「ブラッド・チェイサー 呪術捜査線」。

イタリア・ローマ。夜の街を全力疾走する男。彼を追跡する刑事の
銃撃にもひるまず、立ちはだかる警官を刃物で瞬殺し、その男は闇
に消えた。アメリカ・ミシシッピ州。若者が犠牲となる連続誘拐殺
人が発生する。遺体は体の一部が切り取られていた。殺人課の刑事
ボイド(コール・ハウザー)は捜査を開始。しかし、事件の異様さか
ら捜査は難航。遺留品からアフリカが関係しているとみたボイドは、
アフリカ民俗学の権威マックルズ教授(モーガン・フリーマン)に協
力を要請する。マックルズ教授の知見から、これらの殺人が呪術の
ためのいけにえの儀式であることを突き止める。そして、イタリア
の刑事からヨーロッパでも同様の事件が起きていることを知る。

サスペンスだが、ホラーやオカルトの要素もある。イタリアのロー
マで黒人の男が刑事たちに追われるが、警官を刃物で殺害し、その
まま姿を消す。一方アメリカのミシシッピ州では、10代の若者が
犠牲となる連続誘拐殺人事件が発生。1人目の被害者は10代半ばの
白人の少女で、刃物で両手、性器、両目、まぶたを切り取られてい
た。2人目の被害者は10歳くらいのヒスパニック系の少年で、同様
の手口で体の一部を切り取られていた。しかも少年の遺体が発見さ
れた現場近くで、釣りに来ていた男性の遺体が発見された。男性は
生きたまま心臓を抜き取られた後、手早く喉を切られて殺されてい
た。
少年の殺害現場には祭壇があり、その壁には謎の文字が残されてい
た。また、現場からは純金を粉状にしたものや、アフリカ原産のル
イボスという植物などが見つかる。これらの遺留品から、アフリカ
が関係しているとみたボイドは、アフリカ民俗学の権威であるマッ
クルズ教授に協力を要請する。マックルズ教授は、犯人は祈祷師で、
これらの殺人は「ムーティ」という呪術の儀式によるものだと突き
止める。
ムーティとは原題にもなっている「Muti」のことで、ズールー語で
人の肉体を使って治療する呪術のこと。ムーティは戦士にパワーを
与えるための儀式でもあった。祈祷師、まじない師、呪医と呼ばれ
る者たちは古来からムーティを行ってきた。そして成功を求める者
たちがムーティに金を払う。こういうことが現代でも行われている
のってゾッとする。成功を求めてアルビノの人たちの体が切り取ら
れるというのも聞いたことがあるが、同じようなものだろうか。ア
フリカって野蛮なんだなあ、と思う。
犯人は割とすぐにわかる。バーでアルバイトをしていた女子医学生
の証言で、犯人はランドク(ヴァーノン・デイヴィス)という黒人の
男だった。実はこの女子医学生も狙われていたのだった。ランドク
は目が美しく知的で将来有望な若者に目をつけていた。そういう人
の体を使う方がパワーが出るのだろうか。警察に追われ、女子医学
生を諦めたランドクはまた別の女子学生に目をつける。モーガン・
フリーマンが出演していることと、連続猟奇殺人事件ということで
セブン」みたいな映画なのかな、と思ったが、「セブン」の足元
にも及ばないちょっとB級っぽいサスペンスだった。それでもボイ
ド刑事が抱えている心の傷や、モーガン・フリーマンの重厚な存在
感によってなかなかおもしろく観られた。ラストはびっくりする。



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blank13

2023-10-13 21:50:40 | 日記
2017年の日本映画「blank13」。

ギャンブルに溺れ、借金を残したまま蒸発し、13年間音信不通
だった父・松田雅人(リリー・フランキー)が見つかった。がんで
余命3ヵ月の体だが、母親・洋子(神野三鈴)と兄・ヨシユキ(斎
藤工)は見舞いを拒否し、弟のコウジ(高橋一生)だけが入院先を
訪ねる。しかし、相変わらず金を工面している姿を見てしまい失
望する。その後、父はこの世を去り、コウジは葬式に参列した数
少ない友人から、家族の誰も知らなかった真実を知る。

俳優の斎藤工が「齋藤工」名義で監督を務めた、監督デビュー作。
放送作家のはしもとこうじの実話を基にしたコメディ。コウジは、
兄のヨシユキから実家に呼び出され、父である松田雅人ががんで、
とある病院に入院しており余命3ヵ月であることを、母・洋子と
共に知らされる。雅人は13年前、タバコを買いに出たきり失踪
していた。雅人にはギャンブルで作った400万円の借金があり、
残された洋子とヨシユキ・コウジ兄弟は、大変な苦労をして返済
した過去があった。そんな経緯から、洋子とヨシユキは雅人の見
舞いを拒否するが、コウジには、幼い頃雅人と野球の練習をした
楽しい記憶があったため、見舞いに行く。
しかし、13年ぶりに会った雅人は相変わらず借金の取り立てに
あっており、心が通わぬまま、コウジは病院を後にする。やがて、
雅人の葬儀の日となり、ヨシユキが喪主となるが、洋子は参列し
なかった。葬儀が始まり、遺族以外の参列者たちが、僧侶に促さ
れて雅人の思い出話を語り始める。そこで明らかになったのは、
コウジとヨシユキが予想もしない、人情味あふれる雅人の生き様
だった。
葬儀のシーンからいきなり笑える。隣の斎場で同じ松田姓の人の
葬儀が執り行われており、参列者が双方間違えてやってくる。し
ょぼい雅人の葬儀と違って隣の人は立派な葬儀だ。お金持ちなの
だろう。ここでクスクス笑ってしまう。雅人は13年前に借金を
作って失踪してしまい、残された妻子の元にはしょっちゅう借金
取りが来ていた(もちろん雅人がいた時から来ていたが)。そんな
中で兄弟は勉強をしていた。母の洋子は仕事に行き、洋子がケガ
をして働けない時はヨシユキが新聞配達をした。家事ももっぱら
ヨシユキがやり、3人は助け合って暮らしてきた。
そんな生活をしていたら、父への憎しみは強くなるだろうなあ、
と思った。特にヨシユキの父への憎しみは強く、「あんな男には
ならない」という思いから、現在では割といい仕事に就いている。
コウジは父を憎みながらも、子供の頃一緒に野球観戦に行ったり
野球の練習をした思い出があることから、父を憎み切れないでい
た。ヨシユキとは違って愛情が残っていたのだ。
それにしても僧侶が参列者に故人の思い出を語らせるなんてある
のだろうか。私はそういう葬儀に行ったことはない。ここで佐藤
二朗が出てくるのはずるいと思う。またクスクス笑ってしまう。
コウジとヨシユキがずっと無表情で座っているだけに尚更。雅人
はギャンブル仲間からは好かれていたようだ。お人好しで優しい
男だったと。でもギャンブル仲間から好かれてもねえ、と思うが。
参列者たちのお陰で葬儀は和やかに進んでいく。雅人の遺影を持
っていたヨシユキが遺影をコウジに渡して、席を外すシーンはホ
ロリとする。ただのコメディでは終わらないところがいい。斎藤
工って意外と監督の才能があるのではないだろうか。リリー・フ
ランキーがダメな親父にとてもはまっていた。



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SMILE スマイル

2023-10-08 22:13:22 | 日記
2022年のアメリカ映画「SMILE スマイル」。

精神科医のローズ(ソシー・ベーコン)は、数日前に大学教授の自殺を
目撃した大学院生ローラ(ケイトリン・ステイシー)のカウンセリング
をする。ひどく怯えた様子のローラは突然錯乱し、ローズに向かって
笑顔を浮かべたまま花びんの破片で自らの首をかき切って絶命してし
まう。それ以来、ローズの周囲では人々が謎の笑顔を浮かべて豹変す
るなど不可解な出来事が続き、彼女は精神的に追い詰められていく。

ちょっと「リング」っぽい呪いの連鎖の物語で、なかなか怖かった。
精神科医のローズは、ローラという大学院生を診察する。半狂乱の状
態のローラは「他の人には見えない何かが見えてしまい、それは何故
かいつも微笑んでいる」と訴える。するとローラは突然何かに怯え出
し、診察室で倒れ込む。ローズは内線でスタッフを呼ぶが、ローラは
割れた花びんの破片で首を切って死んでしまう。警察はローズから事
情を聞くが、結局ローラは「気が狂って自殺した」ということになる。
帰宅したローズは、一緒に暮らしている恋人トレヴァー(ジェシー・
T・アッシャー)に患者が目の前で自殺したことを話す。
その夜はローズの姉ホリー(ジリアン・レイサー)夫婦とディナーの約
束をしており、トレヴァーはキャンセルするかと聞くが、ローズは行
くと言う。しかし食事の時にローズとホリーは口論になってしまう。
姉妹は昔からあまり仲が良くなかった。冒頭で、女性がベッドに横た
わって死んでおり、それを少女が見つめるシーンがある。それは10
歳の時のローズで、母親の遺体を見つけてしまったことがトラウマに
なっていた。しかしその当時ホリーは家を出て独立しており、ローズ
のような悲惨な経験をせずに安泰な主婦になっているホリーに、ロー
ズは反感を持っていたのだった。
ローラの事件が気になったローズは、以前恋人だった刑事・ジョエル
(カイル・ガルナー)に頼んで事件を調べてみることにする。ローラは
大学教授がハンマーで自殺するのを目撃していたが、その教授も出張
中に女性の自殺を目撃し、それから様子がおかしくなったことがわか
る。自殺を目撃した人が数日後に自殺しているのだ。ローズはトレヴ
ァーやホリーなどにそのことを話すが信じてもらえず、ローズが精神
異常者扱いされてしまう。でもジョエルは捜査の結果もあり、それが
"何か"の力のせいなのだと信じる。
自殺を目撃した人が"何か"に取り憑かれ、また自殺をする。呪いの連
鎖なのだ。ローズがローラの自殺を目撃してから4日経っていた。そ
して呪いの解き方を知っている者が刑務所に収監されていると知り、
ローズとジョエルは彼に会いに行く。ローズが幻覚や幻影を見るシー
ンが多く、ゾッとさせられる。ローズがホリーの家を訪ねた帰り、車
に乗った時に恐怖体験をするのだが、それが本当にびっくりして怖か
った。ほんのワンシーンだが、映画の中で私は1番印象に残った。こ
の映画はアメリカでヒットして続編の制作も決まったそうなのだが、
続編はあの人の話から始まるのだろうか。


ベルが亡くなってから1ヵ月を過ぎました。でも私はまだそれを受け
入れられないでいます。毎日泣いているし、ベルの姿が見当たらない、
ということが受け入れられないのです。私が外出から帰ったらいつも
お迎えに出てきてくれたのに。ノエルと一緒に。今はノエルしかお迎
えしてくれません。いつかこの状況に納得がつけられるのでしょうか。

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