猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

Re:LIFE~リライフ~

2019-01-31 21:35:02 | 日記
2014年のアメリカ映画「Re:LIFE~リライフ~」。

若くしてアカデミー脚本賞に輝き、ハリウッドのトップ脚本家となったキース・マイ
ケルズ(ヒュー・グラント)。しかし、その後15年もの間ヒット作に恵まれず、妻にも
逃げられるどん底の生活を送っていた。そんな彼が渋々引き受けたのが、田舎町の大
学でのシナリオコースの講師だった。当初は好き勝手な振る舞いで学科長からも再三
忠告を受けるキースだったが、学生たちの映画への真剣な思いに触れる中で、いつし
か自身も失いかけていた情熱を取り戻していく。

コミカルなドラマ映画。ヒュー・グラントってどうしてこんなにダメ男の役が似合う
んだろう。アカデミー脚本賞を過去に受賞し注目されたキースだが、その後はさっぱ
りヒット作に恵まれず、いつしかハリウッドからも見捨てられた存在になっていた。
そんな時、田舎町の大学でのシナリオコースの講師の仕事が舞い込む。先生なんて好
きじゃない、できないとゴネるものの、生活がかかっているため仕方なく引き受ける
ことになる。当初は早速女子学生と関係を持ったり、女性教授を怒らせてしまってク
ビも危うくなったりと勝手なことばかりをしていたが、学生たちの方はアカデミー賞
脚本家の授業が受けられると大喜びで、皆熱心である。
やる気を失いかけていた脚本家のキースだが、学生たちが本当に映画が好きで、自分
の講義を真剣に聞いてくれている姿を見ているうちに、教えることの楽しさに目覚め
ていく、その過程が良かった。別れた息子ともう1年も話していないと授業でつい話
してしまうが、絶対電話するべきと学生に励まされたり。学生たちもキースのプライ
ベートな面を知ることができて喜んでいる。スター・ウォーズおたくで、書く脚本が
全てスター・ウォーズから抜け出せない男子学生の話もおもしろかった。
とにかくヒュー・グラントがうまい。彼の魅力満載の映画である。映画自体も彼と同
様にコミカルでチャーミングな作品だった。




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オールド・ボーイ

2019-01-26 21:47:11 | 日記
2003年の韓国映画「オールド・ボーイ」。

ごく平凡な人生を送っていたオ・デス(チェ・ミンシク)はある日突然拉致され、気が
つくと小さな監禁部屋にいた。理由もわからぬまま15年も監禁され続け、突如開放さ
れる。事件の真相究明と復讐を誓うデスの元に現れた謎の男(ユ・ジテ)は、5日間で
監禁の理由を解き明かせと命じ、デスに携帯電話を与える。

第57回カンヌ国際映画祭で審査員特別グランプリを、第37回シッチェス・カタロニア
国際映画祭でグランプリを受賞したパク・チャヌク監督のミステリー映画。日本の漫
画が原作らしいが、私は原作を読んでいないので原作に忠実な内容になっているかど
うかはわからない。ある日突然拉致されたオ・デス。彼はそのまま15年も監禁されて
しまう。監禁部屋にはテレビがあり、デスは妻が殺害され、姿を消している自分が疑
われていることをニュースで知る。何が何だかわからないデス。食事以外することの
ない彼は日記をつけ始め、いつか開放された時に犯人たちに復讐するため、体を鍛え
るのだった。
ものすごくおもしろかった。15年も監禁された主人公オ・デスが、開放され、何故自
分が監禁されたのかその真相を、友人や知り合った若い女性と共に探っていく。真実
に少しずつ近づいていくその過程が本当におもしろい。そして犯人の男の恐るべき執
念。人はここまで誰かを憎み続けていられるものなのか。犯行の理由はオ・デスも忘
れていた大昔の出来事にあったのだ。
アクションシーンもすごい。監禁中体を鍛えていただけあってデスはとても強くなっ
ていた。そして衝撃的なラスト。すごくおもしろかったが、救いのないラストがキツ
過ぎて観ているのに疲れてしまう。この映画は体力のある時にしか観られないな~と
思う。エンディングの音楽もとても良かった。韓国映画のパワーを感じさせられる作
品。かなり好きな韓国映画のひとつである。


良かったらこちらもどうぞ。パク・チャヌク監督作品です。
復讐者に憐れみを




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U.M.A. レイク・プラシッド

2019-01-22 21:10:41 | 日記
1999年のアメリカ映画「U.M.A. レイク・プラシッド」。

メイン州の静かな湖で、ダイバーが謎の生物によって下半身を食いちぎられる事件
が起こった。遺体には、爬虫類のそれと酷似した巨大な歯が付着していた。調査の
ためニューヨークからやってきた博物館の研究者ケリー(ブリジット・フォンダ)は、
密猟監視員のジャック(ビル・プルマン)と地元の保安官ハンク(ブレンダン・グリー
ソン)、ワニ好きの大富豪ヘクター(オリヴァー・ブラット)らと共に生物の捕獲を
行おうとするが、やがて体長10m級の巨大なワニが姿を現す。

モンスター・パニックもののB級映画だが、ブリジット・フォンダやオリヴァー・
ブラットといった有名俳優が出演している。メイン州の湖でダイバーが体を半分引
きちぎられて死亡するという事件が起きる。何によって殺されたのかがわからない。
やがて遺体に残されていた歯から、ワニだということがわかる。ニューヨークから
博物館の研究者であるケリーが訪れ、ワニの種類を特定するが、そんなに大きなワ
ニがいるなどと誰も想像できない。だがケリーたちは船で調査に出た時、巨大なワ
ニの姿を目にすることになる。
ヒロインのケリーの性格が悪くダメ女なのがいい。あれが嫌だのこれが嫌だのと文
句ばかり。実は彼女は女友達に裏切られて失恋したばかりなのだ。ジャックや保安
官は半分呆れながら彼女と行動を共にするが、次第に親しくなっていくというあり
きたりの展開。それでもテンポが良くそれなりに怖いシーンもあるので、何となく
おもしろく観られる。
ワニのことを届け出なかったばあさんは逮捕されないのだろうか。そのために何人
も人が死んだというのに。しかもラストでもばあさんは懲りていない。何も考えず
にサラっと映画を観たいな、という時には最適な映画。



ベルに怒られるノエル。鉛筆描きなので見にくくてごめんなさい。






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猟人日記

2019-01-19 20:52:24 | 日記
2003年のイギリス映画「猟人日記」。

1940年代後半のグラスゴー。作家志望のジョー(ユアン・マクレガー)は、貨物船の
雑役人として働いていた。ある日、彼は船上から女性の遺体を発見し、寝食を共に
する船の所有者レズリー(ピーター・ミュラン)と一緒に引き上げる。遺体は警察に
引き渡したが、その頃から、ジョーはレズリーの妻エラ(ティルダ・スウィントン)
を誘惑し、彼女と関係を持つようになる。だがジョーには秘密があった。

ユアン・マクレガー主演のサスペンス映画。主人公のジョーはとにかく女性にだら
しがない。次々と関係を持つ。船の仕事をする前は、恋人を働かせて自分は小説を
書き、結局ものにならなかったヒモである。そして船の上から女性の遺体を発見し、
その頃から急に船長の妻エラを意識するようになる。そしてエラを誘惑して関係を
持つ。その後も女性遍歴を重ねる。タイトルは猟人日記というより猟女日記にした
方がいいくらいだ。とにかくユアン・マクレガーのラブシーンが多い。観ていてう
んざりするほど。特に観たくはないのに無理矢理観せられている感がある。
ジョーには節操というものがないらしい。誰とでも寝る。そして船上から発見した
女性は実はジョーとつながりがあったのだ。だが物語は思わぬ方向へ進んでいく。
最初の方は少し退屈だが、その辺りからおもしろくなっていく。女性の遺体は殺人
事件として捜査され始めるのだ。それがどうなっていくのか、その過程はおもしろ
い。
ジョーはひたすら最低の男である。その最低男が次々と女性と関係していく映画、
という感じ。後味は悪い。イギリス映画って、エラ役のティルダ・スウィントンが
主演した「少年は残酷な弓を射る」や、「BOY A」など、重たくて後味が悪い映画
が多いと思う。私は好きだけど。




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プレッジ

2019-01-15 20:51:11 | 日記
2001年のアメリカ映画「プレッジ」。

その日、定年退職を迎えた刑事ジェリー(ジャック・ニコルソン)は、仲間が開いて
くれたパーティーで楽しい時間を過ごしていた。が、そこへ少女強姦殺人事件の報
が。ジェリーは、少女の母親に懇願され、犯人の逮捕を約束する。退職までに残さ
れた時間はわずか6時間。しかし、目撃証言によって容疑者が連行され、自白も引
き出し、何とか逮捕に漕ぎ着けた。その後、容疑者は拘置所内で自殺を遂げるが事
件は一応の決着を見たかに思われた。しかしジェリーには何か腑に落ちないものが
あった。やがて、真犯人が別にいると確信したジェリーは、退職後も1人独自の捜
査を続ける。

ショーン・ペン監督のサスペンス・ミステリー。定年退職を迎えた刑事ジェリー。
その日に残忍な少女強姦殺人事件が起きる。目撃証言からすぐに容疑者が連行され
るが、男には知的障害があり、ジェリーは自白も刑事によって誘導されていると感
じる。やがて容疑者は刑事の拳銃を奪って自殺。事件は一応決着したと思われたが、
気になったジェリーは退職後も捜査を続ける。その中で被害者と同じ年頃の娘を持
つ母親と親しくなり、3人で家族のように暮らし始める。
別の真犯人の存在を確信するジェリーだが、それは妄想なのか?と観ていて感じさ
せられる。怪しい男も登場し、わからなくなるが、妄想ではなかったということを
観ている方も確信する。しかしある事情でジェリーが捕まえることはできなくなる。
おもしろい映画なのだが、このラストが残念な気がする。これによってジェリーは
昔の刑事仲間からも妄想にとりつかれていると思われ、恋人からも愛想を尽かされ
てしまう。
ジェリーの推理は当たっていたのに、ジェリーがとてもかわいそうなのである。ど
うしてショーン・ペンはこういうラストにしたのだろう。悪が必ずしも正当に裁か
れるとは限らない、ということを言いたかったのだろうか。それにしてもジェリー
にとっては悲惨なラストである。ジェリーが1人捜査をし、真犯人を推理していく
過程はとてもおもしろい。それだけにラストが消化不良で、納得できない人もいる
だろう。そういう映画だと言われればそうなのだが、私は残念。プレッジとは固い
約束、誓約といった意味である。




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