猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

スイッチ 人生最高の贈り物

2024-07-08 21:06:57 | 日記
2023年の韓国映画「スイッチ 人生最高の贈り物」。

出演オファーが殺到する人気俳優のパク・ガン(クォン・サンウ)は、
シングルライフを謳歌していた。クリスマスイブの夜、マネージャ
ーのチョ・ユン(オ・ジョンセ)と飲んでタクシーに乗り込んだ彼に、
運転手は人生を選び直せるならどうするかと問う。翌朝見知らぬ場
所で目を覚ましたパク・ガンは、別れたはずの元恋人スヒョン(イ
・ミンジョン)と結婚し、幼い双子の父親になっていた。

トップスターとマネージャーの人生が入れ替わったことにより、こ
れまでとは違う人生を歩むことになった2人の男性の行く末を描く、
ハートウォーミング・コメディ。トップ俳優パク・ガンは、若手女
優との一夜限りの情事を楽しむ華やかな独身生活を送っていた。ク
リスマスイブの夜、彼はひょんなことから、マネージャーにして友
人でもあるチョ・ユンと人生が入れ替わってしまう。新しい人生は
マネージャー兼売れない俳優で、かつて互いの成功にために別れた
元恋人スヒョンと結婚し、幼い双子の父親となっていた。一方チョ
・ユンは人気俳優として暮らすことになる。
クォン・サンウのコミカルな演技が絶妙で、いつの間にか惹き込ま
れてしまった。知らない家で目を覚ましたパク・ガンは「ここはど
こだ!?」と叫ぶが、妻となっている元恋人スヒョンに「あなたの
家でしょ」と呆れられる。双子を見て「この子たちは?」と言うと
「ふざけてるの?」と言われる。ガンは慌てて自分のマンションへ
行くが、鍵が合わず入れない。どうなっているのかわからないガン。
パパ、パパとまとわりつく双子に「パパは記憶喪失になってるんだ。
ママには内緒だよ」と言う。そして頭の中を整理し始めるが、混乱
してできない。
昨夜タクシーに乗って運転手に意味深なことを言われたところまで
は覚えているのだが、その後は眠ってしまった。急いでマネージャ
ーのチョ・ユンに連絡を取るが、ユンはかつての自分のようなトッ
プ俳優として暮らしていた。ガンの言うことがにわかには信じられ
ないユンだったが、よく話を聞くと納得する。ガンは今ユンのマネ
ージャーで、再現ドラマ専門の売れない俳優、そして劇団にも所属
していた。ガンは混乱しながらも今の人生を生きるしかなくなって
いた。
突然できた妻子に驚きながらも、その生活に少しずつなじんでいく
ガンは、こういうのもいいなという気持ちになりつつあった。そし
て仕事の方もオーディションを受けたりユンの仕事について回って
他の俳優の代役を引き受けたりしながら、うまくいくようになって
いった。最後がどうなるか想像はつくのに、おもしろい。妻子に振
り回されながらも愛しく思っていくガンを、クォン・サンウが生き
生きと演じている。表情もユーモラスでいい。タクシーの運転手が
ガンの亡き父親だとわかるシーンは感動的だった。予定調和のラス
トだが、とてもおもしろくて感動的。クォン・サンウはいくつにな
ってもハンサムだなあ。



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2 コメント

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クリスマスは人生を振り返る時期 (ウラジーミル・アスポン)
2024-07-11 01:10:15
クォン・サンウ主演なんですね。
トップスターとマネージャーの人生が入れ替わったというファンタジー要素ある話ですね。
トップスターだった俳優パク・ガンがマネージャに身を落とすのは惨めだと思ったらそうでもありませんね。

幼い双子など家族を持てるのも幸せな事ですよね。

華やかな独身生活や栄光に満ちた芸能人生に見えても、普通に家族がいない事への物足りなさを……
心のどこかでパク・ガンが感じていた可能性もありますね。

ストーリー似てるわけではないけど、『素晴らしき哉、人生!』という昔の映画を思い出しました。
クリスマスに起きるファンタジーという所だけ共通点があります。
『素晴らしき哉、人生!』では、主人公は自分の人生に悔いを感じていたりします。

クリスマスって自分の人生を振り返る時期だと思います。
独りものは、同年代がファミリーでクリスマスを楽しむ姿を想像して自分の
人生に虚しさを感じる日でもありますね。
一夜限りの情事などのクリスマスは経験してても、家庭の味の経験がないんですね。
その事が心に強くのしかかるのはクリスマスですね。
だから酔ってタクシーに乗り込んだ時、人生を選び直せるというファンタジーが起きたんですね。

最後がどうなるのか、気になりますね。元の人気俳優に戻る事も考えられます。
あるいは妻子のいる人生のまま、パク・ガンはチョ・ユンの仕事に付いて回っているうちに他の俳優の代役を引き受けつつ、遅咲きの俳優として徐々にブレイクし出す展開なんでしょうかね。
元に戻って自分の子供や妻が消えるのは勿体ない気がするからそう思いました。

マネージャー自身が芸能人のサポートだけでなく、再現ドラマ専門で売れない俳優もやっているのが面白いですね。
でも、目の前で売れてる人間をこれまで見ていた本当のマネージャーのチョ・ユンは、パク・ガンを羨ましく思っていたんだと思います。もし元に戻る展開だったとして、最初の人生が冴えないユンは、元に戻りたくないのじゃないでしょうか…。
せっかく売れっ子なのに元に戻ると冴えないマネージャーですね。

この映画は元に戻るのか、修正した人生から良い方向になっていくのかが想像つきません。

タクシーの運転手がガンの亡き父親だということは、華やかでも地に脚のつかないその場限りの道楽に興じる息子の人生を心配しているんでしょうね。
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Unknown (杏子)
2024-07-11 17:53:47
>ウラジーミル・アスポンさん
コメントありがとうございます。パク・ガンは入れ替わった最初は戸惑い、落胆しますが、
次第に妻子のいる生活に慣れて、こういう人生もいいものだと思うようになります。

でもスター俳優だったので、仕事が入らない状況は辛いですよね。
それも自分の努力でだんだん売れてきますが。
パク・ガンの生命力はすごいなあと思います。

クリスマスは自分の人生を振り返る時期だと、私も思います。
家庭のある人、ない人、それぞれの思うところはあるでしょう。

パク・ガンはそのままの人生でいるのか、元のスター俳優に戻るのか、
それを選ぶ時が来るのですが、それも感動的なんですよ。
あ〜そういう風になるのか…と思います。
とても心暖まる物語です。
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