猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

マインドハンター

2016-10-29 19:35:56 | 日記
2004年のアメリカ映画「マインドハンター」。
FBI心理捜査官を目指す訓練生のJD(クリスチャン・スレーター)やサラ(キャサリン・
モリス)ら7人は、難関の最終試験に挑むこととなった。試験の内容は、連続殺人犯を
プロファイリングし、その正体を暴くというシミュレーション。試験の様子を内偵するた
めフィラデルフィア市警の殺人課から送り込まれたゲイブ(LL・クール・J)と共に、7人
の訓練生はヘリコプターで無人島に向かう。翌朝1人が罠にかかって殺され、島に本
物の殺人鬼が潜んでいることがわかる。

無人島で次々と起きる殺人。殺人鬼がどこかにいるのか、あるいは自分たちの中に
犯人がいるのか、疑心暗鬼になる訓練生たち。一種の密室殺人で、おもしろかった。
FBIって本当にああいう試験をするのだろうか。ヘリコプターで無人島へ、って。でも
ただの島ではなく、訓練生たちが寝食を共にする施設があり、その中には作り物の
死体があったり。施設の周りは偽物の町が作られていて、店があり(もちろん買い物
できないが)、マネキンの店員がいたり。すごく凝った作りだ。本当にあんな島あるの
だろうか、というのが1番興味深かった。
私は最後まで犯人がわからなかった。誰もが怪しく見える。ビッグネームのクリスチャ
ン・スレーターが犯人なのかな?と思って観てたけどあっさり殺されてしまうし。他にも
ヴァル・キルマーやLL・クール・Jなど有名な俳優がいて、わからなかった。殺され方も
凝っていて残酷で、結構サイコなサスペンスで良かった。LL・クール・J(変な名前)は
「ディープ・ブルー」のユーモラスなコックの役が印象に残っているが、この映画ではな
かなかかっこよかった。「ディープ・ブルー」おもしろかったなあ。サメの映画ではやっ
ぱり「ジョーズ」が最高傑作だと思うが、「ディープ・ブルー」も意外に負けてないくらい
おもしろかった。また観たくなった。



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暗闇の子供たち

2016-10-25 05:44:15 | 日記
1981年の韓国映画「暗闇の子供たち」。
急速な経済成長の中で、都市の裏側で体を売って生活する女たちの売春婦村が
あった。主人公は唯一の生き甲斐だった娘を治療費がないことで病気で失い、金に
執着する女になってしまう。友人の売春婦には幼い子供がいて、主人公はその子を
かわいがっていたが、友人は自殺してしまう。以来主人公が母親代わりとなってその
子に愛情を注ぐ。しかし、やがてその子のことが福祉局の耳に届き、売春婦が子供
を養育するのは良くない、里子に出すべきだと言って、やってくる。主人公は他の売
春婦たちの協力のもと、子供を連れて売春婦村を逃げ出す。

私が初めて観た韓国映画である。まだ韓流ブームなどなかった頃で、深夜にテレビ
で放送していた。確かお正月で、今思うとよくこんな暗くて悲惨な映画をお正月に放
送したなあ、と。あらすじを読んでおもしろそうだったので(幸い字幕だったし)観てみ
たのだが、「へえ~、韓国ってこういう映画作るんだ」と思った。そしてとても見応えの
あるおもしろい映画だった。
とにかく暗い。主人公の売春婦は、友人の売春婦の子供に亡くなった自分の娘の
面影を重ね合わせ、かわいがっていた。だがその友人が自殺してしまい、自分が
子供の面倒を見るようになる。実の親子のように仲良く暮らしていたのだが、その
ことを聞きつけた福祉局がやってくる。それから主人公の子供を連れた逃亡が始ま
る。主人公は飲食店などで働きながら子供を育てるが、とうとう福祉局に見つかり、
子供を連れていかれてしまう。
まあ常識では福祉局が正しいだろう。売春婦村で子供を育てるなんて、環境は良く
ないに決まっている。学校とか行けるのだろうか。福祉局が子供を保護するのが
正当だ。でも主人公はその子を取られたら、2度も子供を失うことになってしまう。
彼女の心情がよくわかって、泣けてくる。かわいそうで仕方がない。ラストは涙が
止まらなかった。
この映画、日本ではDVDが出ていない。出して欲しいのだが、無理だろうなあ。もう
1度観たい。ストーリーを覚えているので、韓国語のDVDでも理解できる。欲しい。
でも海外のDVDって日本のプレイヤーで再生できるのだろうか?この映画、名作
だと思う。



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Mr.ホームズ 名探偵最後の事件

2016-10-22 23:23:36 | 日記
2015年のイギリス・アメリカ合作映画「Mr.ホームズ 名探偵最後の事件」。
1947年、現役を引退していた93歳のシャーロック・ホームズ(イアン・マッケラン)は、
家政婦のマンロー夫人(ローラ・リニー)と彼女の息子であるロジャーと共にサセック
スの農場で、ミツバチの世話をして暮らしていた。彼は、自身を引退に追い込んだ
きっかけとなったアン・ケルモット夫人の事件について、手記を書こうとしていた。し
かし老齢のホームズは既に痴呆が進んでおり、記憶が曖昧になり過去を思い出す
ことが難しくなっていた。ホームズは自身のファンであるという梅崎(真田広之)の
求めに応じて日本の広島を訪れ、記憶力の維持に効くという山椒を受け取る。その
際、梅崎に「外交官だった父はあなたの忠告を受け、生涯日本に戻らなかった」と
責められるが、ホームズは梅崎の父に関する記憶を思い出すことができなかった。
帰国したホームズは手記の執筆に専念するが、事件の核心を思い出せずに焦りを
感じていた。

93歳で痴呆が進んでいるシャーロック・ホームズという、ある意味衝撃的な設定で
ある。私はこの映画をあまり評価できない。原作があるようだが、作家はどういうつ
もりでこの小説を書いたのかなあ、と思った。ホームズが年老いているからだろうが、
全体的にテンポが悪くて少し退屈だ。世界中のシャーロキアンたちはこの映画をど
う思っただろうか。私はシャーロキアンと言うほど詳しくはないが、シャーロック・ホー
ムズのファンの1人である。なんかこんなホームズ見たくなかったなあ、という感じ。
私のホームズのイメージは、長身で頭脳明晰で自信家で不遜、でも紳士。けれども
この映画の人間くさいホームズも悪くはないかも。
ホームズにとって大失態で、探偵業を引退に追い込んだアン・ケルモット夫人の事
件。これが私の中でしっくりしないのだ。アンの夫に、妻の様子がおかしいからと調
査を依頼されたホームズ。夫の心配はわかる。どう見てもアンは精神的に不安定だ。
ホームズに、夫に対する怒りをぶつけるアンだが、怒るところだろうか。私は彼女が
嫌いだ。結局ホームズは夫に憎まれることになってしまう。
家政婦の10歳の息子ロジャーがいい。ホームズに懐いていて、ロジャーの言動が
所々でホームズの記憶を取り戻すきっかけになっている。昔のジャック・ワイルドに
少し似ている。ローラ・リニーは演技はうまいのだろうけど、顔が好きじゃない。でも
この役には合っていたと思う。昔のイギリスの風景はとてもきれいだ。ラストの、ホー
ムズが石を並べていくシーンは感動的だった。最初にこの映画をあまり評価できな
いと書いたが、なんだかんだでおもしろかったのは、イアン・マッケランの演技の素
晴らしさのせいかもしれない。



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スティーブ・ジョブズ(2013年)

2016-10-19 23:48:57 | 日記
2013年のアメリカ映画「スティーブ・ジョブズ」。
2001年、アップルのCEOスティーブ・ジョブズ(アシュトン・カッチャー)は『iPod』を
発表した。そこに至る道は1974年の大学時代から既に始まっていた。彼は東洋の
思想に興味を持ち、インドを放浪して将来を模索していた。1976年、アタリ社でゲー
ム機を開発するスティーブ。優秀だが他人と協調できない彼は、自由を求め、友人
のウォズとアップルコンピュータを立ち上げた。自宅のガレージで家庭用コンピュー
タの製造を開発するスティーブたち。仲間も増えていき、パーソナル・コンピュータ
『Apple Ⅱ』を発売、大ヒットとなる。25歳にして成功を手中にしたスティーブだったが、
その頃から周囲との軋轢に苦しみ、挫折と栄光を味わうことになる。

スティーブ・ジョブズ氏の大学時代からアップル社で成功を収めるまでを描いた伝
記映画である。私はこの人について、Apple ⅡやiPodの開発で有名になった人、
くらいの知識しかなかったのだが、先にジョブズ氏のWikipediaを読んでから映画を
観たら、とてもおもしろかった。最初ジョブズ役がアシュトン・カッチャー?と思ったが、
だんだん似て見えてくるのがおもしろい。歩き方とかとても似ていて、アシュトンは
かなり研究したのだろうなあ、と思った。それに、ラストでジョブズ氏の若い頃の写
真が出てくるが、顔も似ているのだ。ジョブズ氏だけでなく、仲間の人たちも写真
そっくりで、さすが俳優、と思った。
ジョブズ氏はかなり変わった人だったようだ。頭はすごくいいが、協調性がなく、
自分本位で、完璧主義者。そういった性質は周りから嫌われてしまう。実際邪魔に
思われて、1度は仲間も失い、失墜してしまうのである。恋人が妊娠したというのに
責任をとらずに彼女を傷つけるなんて、最低の男である。こういう人だったんだな
あ。養育費だけは払っていたようだけど。
天才は変わった人が多いものだ。はっきり言ってこの人、変人である。2015年にも
同名映画が作られているので、いずれそっちも観てみたい。ルーカス・ハースが出
演しているのに気づかなくて、後でびっくりした。年をとっているのに未だに童顔
なので、何か変な感じだ。

アンジェイ・ワイダ監督、お疲れ様でした。ゆっくりお休みください。



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コーヒーをめぐる冒険

2016-10-15 22:37:29 | 日記
2012年のドイツ映画「コーヒーをめぐる冒険」。
2年前に大学を中退したことを父に秘密にしたまま、自堕落な毎日を送っている青年
ニコ(トム・シリング)。恋人の家でコーヒーを飲み損ねた朝、車の免許が停止になった。
アパートでは上階に住むオヤジに絡まれ、気分直しに親友マッツェと出かけることに。
すると、クサい芝居の売れっ子俳優、昔ニコに片思いしていた同級生ユリカ、ナチス政
権下を生き抜いた老人等々、ニコの行く先々で癖のある人たちが次々と現れる。

モノクロームのコメディ映画である。特に"ドイツっぽさ"は感じないのだが、ふんわりと
した感じでとてもおもしろかった。ドイツ・アカデミー賞を総なめにしたらしいのだが、確
かにおもしろいがこういう映画がアカデミー賞って、ドイツ人の感覚って平和なんだなあ、
と思った。
朝コーヒーを飲み損なってから、幾度もコーヒーを飲もうとするが、色んな理由でなか
なか飲めないニコの姿がユーモラス。いつになったらこの人はコーヒーを飲めるのだろ
う?と思いながら観るのだが、飲めない不運と同時に、行く先々で変な人々に出会って
しまうのがおもしろい。ニコは基本的に気弱な青年のようで、はっきりと断れずに度々
人に流されてしまう。ニコ役の俳優も、特別イケメンでもなく普通~なのがいい。
でもただのコメディ映画では終わらない。ニコのついてない1日を描いたこの物語、ラス
トはホロリとさせられる。きっとニコにとっても、実のある特別な1日になったに違いない。
掘り出し物ですよ、この映画。




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