猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

今年映画館で観た映画

2016-12-30 02:36:48 | 日記
今年映画館で観た映画、おもしろかった順に。

1) マジカル・ガール(スペイン)
2) 華麗なるリベンジ(韓国)
3) アンダーグラウンド(フランス・ドイツ・ハンガリー・ユーゴスラビア・ブルガリア)
4) レヴェナント 蘇りし者(アメリカ)
5) ミモザの島に消えた母(フランス)
6) ブラック・スキャンダル(アメリカ)
7) エル・クラン(アルゼンチン)
8) アリゾナ・ドリーム(フランス・アメリカ)
9) SHERLOCK 忌まわしき花嫁(イギリス)
10) 殺されたミンジュ(韓国)
11) ピンクとグレー(日本)
12) ディストラクション・ベイビーズ(日本)
13) 白い沈黙(カナダ)
14) 禁じられた歌声(フランス・モーリタニア)

今年は「むちゃくちゃおもしろかった!」というのがなかったかも…全体的に小粒というか。
去年はイミテーション・ゲーム(イギリス・アメリカ)、裁かれるは善人のみ(ロシア)、恐怖分子
(台湾)、共犯(台湾)、二重生活(中国・フランス)、など、私の好みの映画がたくさん来たんだ
けどなあ。そういえば悪魔のいけにえ(アメリカ)もリバイバル上映されたっけ。それに今年は
華流映画を全然観ていないじゃないか。来年に期待。
SMAP解散してしまうけれども、皆様良いお年を



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ストレンジャーズ/戦慄の訪問者

2016-12-26 18:26:03 | 日記
2008年のアメリカ映画「ストレンジャーズ/戦慄の訪問者」。
クリスティン(リヴ・タイラー)は友人の結婚式の帰り、恋人のジェームズ(スコット・スピードマン)
からのプロポーズを断ってしまい、気まずい雰囲気のまま別荘で一夜を過ごすことになる。そ
こへ、深夜にも関わらず少女の訪問者。少女は「タマラはいますか?」とまるで心当たりのな
い人物の名前を尋ねる。いぶかしく思いながらも、そんな子はいないと言って少女を追い払う
2人だったが、しばらくすると少女は戻ってきて同じことを尋ねる。

実際に起きた事件を基にした映画だという。いや~怖かった。舞台は別荘とその周辺だけの
密室スリラーである。友人の結婚式の帰りのカップルがいる別荘に、真夜中だというのに少
女が訪ねてきて、ドア越しではあるが「タマラはいますか?」と聞く、そのシチュエーションが
もうとても怖い。それをきっかけにこのカップルの地獄の夜が始まる。
事件は現在も未解決で、何故この2人がこんな凄惨な事件に巻き込まれてしまったのか、わ
かっていない。それが本当に恐ろしい。ただ、怖がらせ方が、リヴ・タイラーの大きな悲鳴や、
いきなり窓の外に現れる仮面(をかぶった何者か)が中心で、やや興ざめの面はある。オカル
ト映画ではないので仕方ないのだが、私は「えじき」のようなじわじわと怖がらせる不気味さの
方が好きだ。女性の悲鳴が凄すぎる映画はそれに頼り過ぎな感じがする。
あとストーリーには関係ないのだがリヴ・タイラーの体型が横広がりなのがずっと気になって
いた。太っている訳ではないと思うのだが、横広がりとしか言いようがなく、何だか変わった
体型だなあ~と気になって仕方なかった。すみません、リヴ・タイラー。




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スティーブ・ジョブズ(2015年)

2016-12-24 13:03:02 | 日記
2015年のアメリカ映画「スティーブ・ジョブズ」。
1984年。スティーブ・ジョブズ(マイケル・ファスベンダー)は激怒していた。Macintosh発表会の
40分前、本番で「ハロー」と挨拶するはずのマシンが黙ったままなのだ。マーケティング担当の
ジョアンナ(ケイト・ウィンスレット)はカットしようと説得するが、ジョブズは折れない。そこへ
ジョブズの元恋人・クリスアン(キャサリン・ウォーターストン)が、5歳の娘リサを連れて現れる。
認知しようとしないジョブズに抗議に来たのだ。公私共に緊張感が高まる中、ジョブズは焦る。

2013年のアシュトン・カッチャー主演の「スティーブ・ジョブズ」はジョブズ氏がアップル社を
立ち上げて成功するまでを描いた映画だったが、こちらはプレゼンとジョブズ氏の父性についての
物語である。何度かのプレゼンを行うが、いつも直前になって何事が起きるのだ。ジョブズ氏
役のマイケル・ファスベンダーもいいが、マーケティング担当役のケイト・ウィンスレットの演技
はさすが。本当にこの人は何を演じてもうまい。
ジョブズ氏の元恋人で娘も母親・クリスアンは、度々ジョブズ氏の職場に押しかけてくる。娘と
言ってもジョブズ氏は認めていないのだが。2013年版でもそういうやり取りのシーンがあって、
「自分の子供だと認めないなんて、ジョブズさんってひどーい」と思ったものだが、この映画を
観ていると気持ちが変わってきた。ジョブズ氏は子供を認知してはいないが、養育費は払い
続けているのだ。なんだか変わった人である。家も買ってあげている。それでもクリスアンは
金が足りないから家を売ろうかと思っている、と言うのだ。クリスアンはジョブズ氏が娘のため
に送っているお金で旅行に行ったりしているのだ。子供の父親が金持ちだからといって、子供
をダシに金を巻き上げようとしているとしか思えない。私はクリスアンに本当に憎しみを感じた。
それでも子供は母親をかばうんだなあ。大学生(ハーバードだそうだ。父親に似て頭がいいん
だな)になったリサ(パーラ・ヘイニー=ジャーディン)は「ママは副鼻腔炎だから治療費がいるの」
と言うが、ジョブズ氏は「彼女は10何年も前から副鼻腔炎だ」と返すシーンがある。母子家庭で
育ってきたリサが母親をかばうのは仕方のないことなのか。
2013年版、2015年版の映画を観てきて思ったのだが、ジョブズ氏は発達障害があったのでは
ないだろうか?明確に描かれてはいないが、他者とコミュニケーションを取るのが苦手、協
調性のなさ、こだわりの強さ。発達障害があったのではないかと私は思う。共同経営者で友
人のウォズをも怒らせてしまっている。
ラストは感動的。「ああ、iPodってああやってできたのかあっ!」と必ず感動するはず。そして
それに続くシーン。ジョブズ氏が今も生きていたら、何を作っていただろう。本当に、生きてい
て欲しかった。



良かったらこちらもどうぞ。
スティーブ・ジョブズ(2013年)




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伴奏者

2016-12-20 01:23:55 | 日記
1992年のフランス映画「伴奏者」。
1942年の冬、ドイツ占領下のパリ。世界的なプリマ、イレーヌ(エレナ・ソフォーノヴァ)の
専属ピアニストになった少女ソフィ(ロマーヌ・ボーランジェ)は、美しく奔放な彼女に憧れる
一方、憎んでもいた。常にスポットライトを浴びるのは当然、と傲慢なところもある女だっ
たが、事業家の夫シャルル(リシャール・ボーランジェ)はあふれるばかりの愛をイレーヌ
に注いでいた。やがてナチの台頭凄まじく、対独協力者に見えたシャルルはカバン1つで
妻とソフィを連れてロンドンに渡る。しかしそこでイレーヌを待ち受けていたのは、若い愛
人ジャック(サミュエル・ラバルト)だった。

クロード・ミレール監督の戦時下を舞台にした人間ドラマ。ソフィはピアノの腕を認められ、
世界的に有名なプリマ、イレーヌの専属ピアニストになる。ソフィはイレーヌに憧れを抱き
ながらも、常に注目され喝采を浴びるのはイレーヌであり、自分はいつも影の存在であ
ることから、複雑な思いも持っていた。だがイレーヌとシャルル夫妻はソフィをかわいがっ
てくれていたので、ソフィは2人を尊敬していた。ところがイレーヌに愛人がいるとわかり、
シャルルのことを思うとソフィは苦悩するのだった。シャルルも妻に愛人がいることに気づ
いてはいたが、何も言えないのだった。
クロード・ミレールは登場人物の、特に少女の繊細さを描くのがとてもうまい人だと思う。
私は実はロマーヌ・ボーランジェが好きではないのだが、この映画のロマーヌはとてもい
い。華やかなプリマに憧れ、彼女の伴奏者に選ばれたことを喜び、しかし憎しみも持って
いる、その細やかな心情を見事に体現していた。父親のリシャール・ボーランジェもまた、
渋さと中年の男の悲哀を描写していて、とても良かった。これぞフランス映画。王道中の
王道で、ラストも良かった。




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人間椅子

2016-12-17 03:54:02 | 日記
1997年の日本映画「人間椅子」。
外交官の夫(國村隼)を持つ若く美しい作家の佳子(清水美砂)はある日、1通の手紙を
受け取る。それは手紙の主・私(山路和弘)の犯した罪の告白だった。椅子専門の家具
職人である「私」は、容貌が醜いため周囲の人間から蔑まれ、貧しいためにその悔しさ
を紛らわす術も持たなかった。しかし、私は職人としての腕はそれなりに評価されており、
度々凝った椅子の注文が舞い込んだ。ある日、外国人専門のホテルに納品される椅子
を製作していた私は、出来心から、椅子の中に人間が1人入り込める空洞を作り、水と
食料を持ってその中に入り込んだ。

江戸川乱歩の原作だけあって、なんとも奇妙な物語である。これはジャンルは何になる
のだろう?ブラック・ファンタジーなのか?よくわからない。外交官の夫を持ち、広い屋敷
で何不自由なく暮らしている作家の佳子。彼女がいつものようにファンレターをチェック
している時、奇妙な手紙が届いているのを知る。それは貧しい椅子職人からの贖罪の
手紙だった。あまりにも現実離れした内容に、夫は「作家志望ではないか」と言うが、佳
子は次々と届くその手紙が気になり、心待ちにするようになる。
手紙の内容は異常そのものである。椅子に人間が入れるなんてことがあるのか。「私」
は昼間は椅子の中に潜み、夜は椅子の中から出て盗みを働く。やがて「私」の目的は
金よりも、椅子の中で椅子に座る女性たちの感触を楽しむことに移行していく。
私は妙~な話は好きな方なのだが、この映画はちょっと…楽しめなかった。異常なのは
いいのだけれど、ラストが受け入れられない。さすが江戸川乱歩、よくこんな物語を書
いたものだ。これは小説を読む方がおもしろいかもしれない。
私は山路和弘の姿を初めて見た。声優だと思っていたので(ジェイソン・ステイサムの
吹き替えでお馴染み)俳優もやるんだ、と思った。しょっちゅう洋画の吹き替えで聞く人
だが、こんな変な役もやるのね。




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