猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

ルクス・エテルナ 永遠の光

2021-03-27 22:11:52 | 日記
2019年のフランス映画「ルクス・エテルナ 永遠の光」を観に行った。

魔女狩りを題材にした映画の撮影現場。主演女優(シャルロット・ゲンズブール)、
監督(ベアトリス・ダル)、プロデューサー、撮影監督、それぞれの思惑や執着が
入り乱れ、やがて現場は収拾のつかないカオスな状態に陥っていく。

ギャスパー・ノエ監督によるドキュメンタリー風の異色作。ベアトリス・ダルが
監督を務める魔女狩りをテーマにした映画が作られようとしている。最初の方は
ベアトリス・ダルと女優役のシャルロット・ゲンズブールが椅子に掛けて話して
いる様子が延々と続くのだが、この会話がおもしろい。本当にドキュメンタリー
みたい。ここからどう発展していくのだろうと思っていたが、事態はとんでもな
い方向へ転がっていく。
とにかくスタッフの息が合っていない。それぞれが好きなことをやり、好きなこ
とをしゃべり、マイペースなのでまとまらない。シャルロット・ゲンズブールは
メイク室に呼ばれるが、出入りの際にファンだという映画ジャーナリストや「自
分の映画に是非出て欲しい」と依頼するアメリカからわざわざ来た新人監督など
に呼び止められ、スムーズに進行しない。シャルロットは丁寧に対応するが、ス
タッフはイラついてくる。そして映画ジャーナリストやアメリカ人監督たちはめ
げずに何度もシャルロットに接触してくる。
シャルロットはシャルロットで、家でシッターに預けている娘のことが気になっ
て電話をするが、娘が学校で起きた問題を話したため気が気でなくなる。エキス
トラ女優たちも揉め出し、現場は異様なざわつきを見せる。そのうち照明が故障
し、激しい点滅状態になる。監督のベアトリスは「私の映画なのよ!」と不満と
怒りを皆にぶつけ、皆がイライラとした現場になっていく。
映画の撮影現場って本当にこういうものなのだろうか。事前に打ち合わせをして
いるだろうし、ここまで混沌としたものにはならないのではないかと思うが。ベ
アトリスがいくら言っても撮影監督は撮影をやめないし、ベアトリスの怒りは頂
点に達している。みんなちょっと落ち着きなさいよ、監督の指示に従って協力し
ようよ、と言いたくなる。もう映画作るのやめたら?という感じ。
ベアトリス・ダルは声がダミ声でドスが効いている。「屋敷女」での演技は怖か
ったなあ。シャルロット・ゲンズブールは最近英語の映画への出演が多いので、
久しぶりにシャルロットのフランス語のセリフを聞けて嬉しかった。照明の点滅
がひどくて目に(神経に?)悪い映画だったが、おもしろかった。


ピエトロのサラダとパスタ。私は魚介類が苦手なのに何故か鰯が入ったペペロン
チーノを注文してしまいました。注文して後悔しましたが(笑)、意外とおいしか
ったです。でもやっぱり他のペペロンチーノにすれば良かったかな

コメント (6)
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