ぶつぶつ地蔵

地蔵 呟く ひーの言葉を。ぶつぶつと…。

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BROOKLYN BOY

2007-01-09 18:34:18 | 舞台関係
今年一番初めの舞台は、及川さんのピアノの予定だった。
でも、仕事が抜けられず断念。
ってな訳で、2007年1月7日に観た、『BROOKLYN BOY』が今年の観劇初めとなった。

どんなお話か?
こんなお話。

ブルックリン出身のエリック・ワイスは、今や超売れっ子人気作家である。自分の半生をベースに描いた小説『Brooklyn Boy』は、映画化も決定している。
そんなエリックの心の変化を描いている話。
一種のオムニバスのように、全6場で綴られている。

■父親の病室
エリックの父、マニー・ワイスの病室。常に、何かにつけ父とはウマが合わなかったエリック。
自分と自分の家族、それに自分を取り巻いた町をベースに描いた『Brooklyn Boy』を父に手渡す。「これは、ワイス家の人々を語った物語か?」と問う父に、「違うよ。すごく似た出来事があるかもしれない。でもコレは僕が作り出した物語なんだ。でも、モデルは父さん達なんだよ」と答えるエリック。喜んでもらえると思っていたのに、父は淡々としていた。
父の元から逃げるように、仕事へ戻っていくエリック。

■友達との再会
父親の入院している病院の待合室で、偶然にも子供の頃の友達アイラと再会する。
昔話や、今の生活をアイラに聞かれ受け答えするエリック。小説の中のあの少年は俺だろう?と詰め寄るアイラ。小説だからモデルにはしたが、君ではなく架空の人物だとアイラに説明する。そう、この『Brooklyn Boy』は自分が作り出した物語なのだ。
アイラは自分の母とエリックの父との為に祈りを捧げようとエリックを誘う。
しかし、忙しいからとその場から立ち去るエリック。

■妻の部屋
父やアイラには仲むつまじくしていると告げた同業者の妻ニーナとは、ずいぶん前からこじれていた。その仲への決定打はエリックの小説がベストセラーになったことだった。
同業者としてエリックの成功に賛辞を送りながらも、自分の才能への絶望や妻としての不安定な立場に気づいてくれないエリックに、最後の別れを告げる。
愛しているのに戻せない縁りから、逃げるように立ち去るエリック。

■ホテルの一室
私生活で何があろうとも、エリックのサイン会ツアーは続く。
豪華なホテルの一室に、エリックは若い女性ファンのアリソンと居た。
エリックのことをリックやリッキーと愛称で呼ぼうとしたしたアリソン。エリックはその呼ばれ方を拒んだ。リッキーという愛称は、限られた人にだけ許された呼び方であった。
彼女と話すうちに理由も無く浮き立つ心は冷め、何もせずに彼女を帰してしまう。

■事務所
映画化の為に、小説を台本に書き直す。
映画の製作事務所のメラニーの弾丸トークにタジタジになる。エリックのファンだといいながらも、その台本の書き直しをメラニーは要求する。書き直す部分は、あまりにも強く押し出されたユダヤの色であった。メラニー自身もユダヤであるのに何故?とエリックには納得がいかない。
すべては、儲けが優先だとメラニーは答えた。
そこへ、この映画の主演の俳優タイラーがやってくる。今時の若者。今時の考え。不納得の隠せないエリックに、本読みの相手をしてもらい納得させようとしたタイラー。初めは渋々の本読みであったのに、エリックは突然に泣き出す。

■ブルックリンの自宅
手紙や小物を片付けるエリックの元に、アイラがやってきてお悔やみを告げる。エリックの父は亡くなり、その整理をしていたのだ。「父は酒を飲まなかったのに、ずいぶん強い酒が沢山ある。もって帰ってほしい」とアイラにお酒を進める。
父の為に祈ろうとキッパを差し出すアイラに、「自分のブルックリンはこの部屋だけだった。自分はこの町を出てヘブライもラビも関係が無い」と言いキッパ(帽子)を床に投げつける。アイラは祈りの言葉の発音のメモ書きとキッパと机の上に置き、陽気にお酒を選んで帰えろうとした。その背中に「あの少年は君だよ、アイラ。」と小説の中の登場人物のモデルであることを認めた。アイラは人懐っこい笑みをエリックに向けた。
静かになった部屋に生前の父が現れた。父は母親の愛を一身に浴びる息子に小さな嫉妬をし、寡黙に仕事に打ち込んだ。職場がすべてだった。自分に背を向ける父への反発もあってエリックはこのブルックリンを後にした。ブルックリンを後にして、ブルックリンの物語を書き上げた。
父が微笑む「俺のお陰で、この小説は書けたんだ。俺が普通の親と同じようにお前に接したら、お前はコレを書けなかっただろう」
キッパを頭上に乗せ、メモを見ながらエリックがたどたどしく祈る。



すごーく深いお話だったと思う。
場面ごとにエリックと誰かの(大体が)二人だけのガチンコの演技なんだけど、その人毎のエリックの持つ感情や立場や思い込みなんかが違って、ピンと張り詰めた空気で面白い。
そして私ラストのシーンで思ったのはひとつの事。
無条件で在るものとの繋がり。って事。
エリックは、ブルックリンでの考えや習慣が嫌で、自分を試すために町を飛び出した。金儲けだけでなく、可能性を、才能を伸ばそうと頑張った。
でも、自分のブルックリンを汚されそうになった時、自分のブルックリンだけは守った。売れることを考慮して手を加えるよりは、権利そのものを売り自分のブルックリンは心の中に納めたのではないか。と思う。
父への愛も、友達との時間も、神への祈りも。自分ではどうする事も出来ないところで存在する。どんなに遠回りしても、きっと辿り着く場所があるんじゃないかと。
上手くまとまらないけど、ダダ泣きの中でそう思ったのである。

いいお話と、新年早々出会えたな、と心がホクホクしたのでした。

観劇後、トークショーもあり、大満足だった。
今回の観劇の切っ掛けは、『ジャベ以外の今さん』がテーマだったのですが、今さんカッコ良過ぎました。インパクトのある役だったんだけど、個人的にはジャベのようにもっと癖のある役での今さん希望。

七草

2007-01-08 00:40:29 | 呟き
ウチの七草は変則である。
いわゆる春の七草ではなく、いろいろ七草で作るのだ。

だいたい毎年同じ様な七草を入れますが、今年はこんな感じ。

●大根
●人参
●白菜
●葱
●芹
●菊菜
●ほうれん草

それに、
○椎茸
○エリンギ
○鶏

を入れましたo(^-^)o

いやー。
胃を休めるってか、普通の雑炊状態ですが、これがウチの七草なのです(キッパリ)^o^()