ぶつぶつ地蔵

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林英世ひとり語り チェーホフ~犬を連れた奥さん

2012-11-05 11:51:23 | 舞台関係
11月3日文化の日、林英世ひとり語り を聞きに行った。
作品はチェーホフの犬を連れた奥さんです。

多分、以前にも聞いたことがあると思うんですが。。。どーやらチェーホフを聴いていただけかも・・記憶が怪しい^^;でも、なんとなく知ってる気もしたんだよね、物語を・・・
しかし過去のブログをひも解いても、感想が載っておらず。。。2005年2月より前の上演で聴いたのかなぁ。。。とにかく、以前聴いていようと聴いていまいと、覚えてないのであるから、初見(聴?)な訳だったのであります。

チェーホフと聞くだけで、ロシア文学→暗い。。。と連想してたのですが、英世さんの語るチェーホフは明るい朗らかな感じがいたします。
以前に聞いたかわいい女の時も暗い印象を受けなかったので。
それはきっと、英世さんがチェーホフと言う人を「オモロイおっさん」と思っていらっしゃるからじゃないかと思います。
英世さんがチェーホフをオモロイと思う訳は、その人間観察の鋭さなんだそうで、「そこ?そこを見て想像する?」と思うそうなんです。
チェーホフの人間観察で作られた物語を、英世さんがこれでもかと面白く作り上げている訳です。
ひとり語りで聴いたときにすっごく面白かったのに、いざ自分が活字で読むと眠くなっちゃうのは、こーゆー文字の構築の違いでしょうね。

で、犬を連れた奥さんはどーゆー話かと言うと、ロシアの富裕層の方の浮気の話・・・と書いちゃうとちょいスキャンダラスな印象を受けますが、休暇中という非日常の中の日常の一コマとして描かれてるんですね。
非日常を求めて田舎の街に来た二人。その田舎ならではの淡々とした毎日の中で二人は出会い、ひと時を過ごす。
この時、この場所だけの関係だったはずなのに、二人はお互いを忘れられなくなる・・・とゆー、実はピュアな恋のお話なんです。
終演後、英世さんは人間のこういった想いが人を生かす原動力で、チェーホフはそこを洞察し描いているんだと仰ってました。

シチュエーションがアンカレにとっても似てる気がするんだけれど、アンカレは破滅へと向かうドラマチックな恋でしたが、犬連れはドラマチックを描くのではなく、人間ってこういう自分でも思いもよらない思いに駆られるよねっていう心の動きみたいなのを描いているので、浮気なんてよくよく考えたらスリルを楽しむアララ・・・な出来事のはずなのに、日常の一コマみたいにドロっとしたところがないんですよね。
なので題材はともあれ、このひとり語りを聞き終えた時には、ホクホクっとした気持ちになっておりました。


次回ひとり語りは、今回と同じくcommoncafeにて
2012年1月12日、13日 藤沢周平「夜が軋む」
2012年3月9日、10日 太宰治「カチカチ山」
だそうです。

夜が軋むは、ギリギリ言わす語りにするそうで、カチカチ山は笑ってもらえるように造りこむ予定らしいです。
どんな語りが聴けるのか、楽しみですね~♪







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