ぶつぶつ地蔵

地蔵 呟く ひーの言葉を。ぶつぶつと…。

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OUR HOUSE

2006-07-20 14:12:46 | 舞台関係
どんどん日にちがズレて行ってますが、今回のは7月15日観劇の『OUR HOUSE』の観劇レポ。っつーても、かなり記憶からすり抜けているし、ついでに機を逸しているし^^;でもでも、せっかく観たので、簡単にレポッちゃいます!

この『OUR HOUSE』はIF物語である。

もし、これを選んでいたら・・・
もし、ここで出会わなければ・・・
IF・・・IF・・・IF・・・
浮いては消え、消えては浮いてくる、IF・・・もし ~ だったら・・・

右手の正を選んだジョーと左手の負を選んだジョー。二人の行く先は徐々に大きく変わって行く。
『もし』に大きく影響しているのは「大人」という枠である。
ドキドキ、新たな大人の世界に足を踏み入れたジョー。

もし・・・あの、16歳の誕生日の夜。取り締まりに来た警察に捕まっていたなら・・・
正しい道を選んだからといって、正しい評価を世間が下すとは限らない。「レッテル」という大きな看板をぶら下げて生きるジョーの心は、迷いつつも今の自分に正直に、お日様の元で生きている。孤独と隣りあわせで・・・

もし・・・あの、16歳の誕生日の夜。取り締まりに来た警察を振り切って逃げ延びたなら・・・
怯えによって負を選んだジョー。間違った道でも生きて行く事は出来る。多少の信頼と光をなくすだけ。次々に結ばれて行くドロッとした暗い絆。そうして貪欲に上り詰める。光と交換に大きな力を手に入れて行く。

どちらの世界でも、ジョーの唯一信じられる友はエモとルイスの二人。
事件を切っ掛けにサラとの絆が途切れた負のジョー。
事件を切っ掛けにサラとの違いを世間に押し付けられ、心が通わなくなっていく正のジョーとサラ。
恋人のサラは事件を切っ掛けに、どちらのジョーにとっても、どんどん遠い存在となって行く。

ジョーを導こうと必死だったのは父。
小さな過ちを犯したがため、家に戻る事が叶わず野垂れ死にしてしまった父。(死んだことを家族は知らない。)
届かぬ言葉で、必死でジョーを導こうとしている。自分と同じ轍を踏まさぬように。
右を見ても、左を見ても・・・辛い世の中の現実がジョーを責める。それを悲しげに見つめる父の瞳が印象的。
ジョーの父にとっても『if』だったのだ。あの時、ホンノちょっとの勇気で扉を開いていれば・・・と。

結果的に、左のジョーは一時の栄光を掴むものの長くは続かず、その対価は母の死・サラや友との決別という大きなものだった。
右のジョーは、辛い冷たい世間の風の中孤独ではあったものの、大切に守り続けた想いのたどり着いたところは、母の元でありサラの傍らであり仲間との絆であった。

そうして、あの16歳の夜に立ち戻る。
ジョーは『IF』を引き起こす行動を選択せず、サラとともに工事現場を後にする。
二人、手を繋いで。


今回、誰が一番印象的って・・・みんなが一致してるよね。
小鈴さん
こんなキャラだったなんて・・・ナイスなお席を取ってくれて、たけこさん、ありがとう

で、アッキーはM!以来なんだけど・・・1幕はアッキーらしいパンチの利いた歌声が聞けなくて・・・ついでに今井さんの朗々たる歌声も聞けなくって・・・ちょっぴり残念!とか思ってたんだけど、二幕は良かったねぇ~
特に今井さんが。もう、ボロボロ泣きましたね。息子への想いとか、妻への想いとか・・・今井さん、良すぎる!!!彼の膝に頭を乗せて、コゼットのように髪を撫でてもらえたら、幸せだろうなぁ・・・と思うッス。
アッキーは、歌イッパイ動きイッパイですんごく大変そうでした(笑)観ているこっちもかなり疲れちゃう
そんな時、坂健さんのエモが癒し効果を発揮してましたね。オイラ、アンジョでしか観た事がないんだけど、断然、今回の坂健さんが好きです。

今井さんの歌に泣き、アッキーの動きに疲れ、坂健さんのテンポに癒され、小鈴さんの異様さに笑いすぎたOUR HOUSEでございました。
ちなみに、原さんは大きいのでどこにいてもすぐにわかりました。