ぶつぶつ地蔵

地蔵 呟く ひーの言葉を。ぶつぶつと…。

コメント大歓迎!BUT訳の解らない書き込みはザクザク消しますッス!

七月大歌舞伎

2006-07-07 15:38:30 | 舞台関係
かなり日数がたってしまいましたが、七月二日に歌舞伎デビューンしちゃったオイラであります。
とうとう踏み込んでしまったよ。魔の空間に・・・・

いやね、歌舞伎はハマッたら身代持ち崩すと目に見えていたから(いや、今でも十分持ち崩しているが)手を出さないようにしてたのよね。
歌舞伎関連、見るとしたら衣装だとか錦絵なんかでとどめていた訳。

・・・なのに~ なぜ~~~

坂田藤十郎襲名披露。。。上方風流(かみがたぶり)でご挨拶に来られた中村雁治郎さんが坂田藤十郎を襲名するとあっちゃ、観たいじゃないッスか。
どうせチケットなんて手に入らないだろうと思いながらぴあを覗くと・・・いやぁ~んチケ手に入るやんけー。。。ってことで、その場でゲット。
17列と後ろの方の席だったけれど、そんなに広くないので十分よく見える。しかも、下手側ではあったけれど、花道横のお席で大満足でしたさ。

ではでは、『坂田藤十郎襲名披露 七月大歌舞伎』レポ行ってみよう~♪
※ 歌舞伎の知識のないオイラです。不適切な表現がありましたら、お許し下さいませ。

■信州川中島 輝虎配膳■
時は戦国時代。当代随一の軍師・山本勘助を召抱えた信玄。その勘助を寝返らせ自らが召抱え戦況を制したい輝虎。輝虎は勘助を寝返らせるために腐心する。
ようは、勘助の母と妻を人質に勘助を寝返らそうとする訳なんだけど、この竹三郎さん扮する勘助の母・越路が毅然としていてカッコイイのだ。
自分は勘助の母であるから、息子の不利になることはしない。と総てにおいて命を張って頑ななまでに抵抗。最後には輝虎自ら配膳した膳を足蹴にする。勘助の妹・唐衣、唐衣の嫁いだ直江が一生懸命とりなしするものの、輝虎は越路を手打ちにしようとする。越路の共として一緒に来ていた勘助の妻・お勝は言葉が不自由でおろおろするばかりであったが、傍らにあったお琴を引き寄せ、その音に乗せて姑・越路の無礼を詫びる。それでも尚手に掛けるのであれば自分を身代わりに斬ってほしいと懇願する。さすがの輝虎もお勝に憐憫を感じ越路を斬る事を思いとどまる。お勝に一命を救われ、越路は長尾館を後にする。
お勝を演じた秀太郎さも素敵であったが、個人的には越路の竹三郎さん。ごっつお気に入りでした。
役の年齢関係は双眼鏡で見れば見るほど???となってしまいますが、立ち居振る舞いの美しさには目を見張っちゃいますね。柳腰っていうんですか?けっして細い訳ではないのに柳のたおやかさな細いラインを感じる後姿。。。綺麗です。女より女性らしい色気があるっての、納得。


■連獅子■
お能の石橋はちゃんと見た事があります。高林さん一家の石橋でした。
それを踏まえて、今回は中村さん家の連獅子でする。
連獅子はイワユル石橋の白・赤の頭の獅子が登場するっちゅーところが見もの。
愛之助さん扮するヘベレケ修験者もかなり興味惹かれましたが、やはり注目すべきは翫雀さんの親獅子と壱太郎さんの仔獅子の頭を振るところでしょうな。綺麗なとぐろを巻きながら振舞わす頭の素敵なこと。お能の石橋も激しい動きですが、こっちももっとスゴイッスね。壱太郎さんもくるんくるんとすごかったけど、やっぱお父様の翫雀さんの頭の巻きの美しさとその回す時の溜めの感じの妙。子供の獅子と親の獅子の違いがすごく感じられてよかったッス。
もっかい、お能の石橋を見たくなった。

■口上■
コレを観ずに何を見る~(笑)
襲名披露の口上です。兄さん、兄さんと言いながら歌舞伎の発展と藤十郎への祝いを述べるご一同。それを仕切るのは雀右衛門さん。藤十郎さんのとなりでしなやかに座っている雀右衛門さんは、テレビの特集で見たせいかもしれないけれど、藤十郎のとなりがよく似合うと思った。
口上で一番面白かったのは、翫雀さんの口上。「雁治郎は藤十郎を襲名し坂田となりましたが、中村もよろしく~♪」みたいなので、笑えましたね。

■夏祭浪花鑑■
この時期の浪花を代表する作品だとか。
団七九郎兵衛の義侠のお話ってトコロなんだろうけれど、突っ込みどころ満載で、違った意味で面白かった。
個人的に一番好きなシーンは、主役の団七(藤十郎さん)よりも、徳兵衛(仁左衛門さん)の妻お辰(菊五郎さん)が磯之丞(友右衛門さん)を自分の家に引き取るために(旦那・徳兵衛の顔を立てるため)自分の色香が問題(心配)だという三婦(我當さん)の言葉に、鯵を焼く鉄弓を自分の顔に押し当て傷物にするところ。涙が出そうだったよ。「これで大丈夫でござんしょう?」かっこいいなぁ。お辰は本当に徳兵衛が好きなんだなぁ。と女の怖さを見た瞬間だった。好きならコレくらいしちゃうんだね。激しいなぁ。
ちなみに一番好きキャラは三婦の妻おつぎ(竹三郎さん)。三婦ってさ、結構たぬきオヤジ系なんだよね。で、おつぎは狐ばばぁ系(笑)でも、おつぎは三婦が大好きなの。すっごく焼もち焼きで可愛い♪
最後に団七に殺される舅・義平次(段四郎さん)。斬られても斬られてもなかなか死なないの。池に沈められても出てきたもんね。びっくり^^;かなり憎らしい舅を演じていらっしゃいました。
◇ストーリー◇
磯之丞と琴浦(孝太郎さん)との恋仲に横恋慕していた佐賀右衛門の中間と堺の魚屋・団七は喧嘩してしまう。その喧嘩が元で中間は死んでしまい、団七にも死罪を言い渡される。そこで磯之丞の父兵太夫が執り成しで堺所払いとなる。団七の出所の日、妻や後見人の三婦が住吉さんまで会いに来る。団七より先に住吉さんに着いた三婦と女房お梶と子供市松。ここで悪徳籠屋に難癖を付けられている若侍と出くわす。見かねた三婦が仲裁をするが、実はこの若侍こそが磯之丞であった。団七が恩義を受けた兵太夫の息子ということで、三婦は放って置けないと思い茶屋の昆布屋へ先に行かせる。そこへ釈放された団七登場。月代も髭も延び放題。床屋で綺麗にして昆布屋へ来いといって三婦は先に昆布屋へ向かう。そこへ磯之丞を慕って追ってきた琴浦が来る。しかし、佐賀右衛門に見つかり困っていた。そこに月代も髭もさっぱりした男前・団七が颯爽と登場。琴浦を救い昆布屋へ向かわせる。そこへ佐賀右衛門の手下・色男風(←個人的感想)徳兵衛がやってくる。団七と渡り合って入るところへ団七の妻・お梶が戻ってくる。実は徳兵衛はお梶に助けられた事があり、更には磯之丞は徳兵衛の妻お辰の主筋に当たると解り磯之丞側に寝返る。団七と片袖を交換し義兄弟の契りを結ぶ。(序幕)
お辰のお顔に傷騒動の末、磯之丞はお辰と徳兵衛の元に預けられる。そこへ琴浦を取り返しに佐賀右衛門の手下がやってくる。今でこそ念仏三昧の信心深い男となった三婦であるが、本来は喧嘩早い気性の持ち主である。佐賀右衛門のやり方に堪忍袋の緒が切れ、念珠を引きちぎり佐賀右衛門を斬り捨てに出かける。三婦を見送るおつぎの前に団七の舅の義平次が団七の使いと称して琴浦を引き取りに来る。
実は義平次は琴浦を佐賀右衛門に売り飛ばし、金に在り付こうと言う魂胆であった。団七は舅を説得しようと頑張るが、義平次は聞き入れない。困った団七は三十両の金があると嘘を言い、琴浦を取り替えす。しかし嘘がバレ義平次と揉み合ううちに義平次の肩口を斬ってしまう。後には引けなくなった団七は義平次を刺し殺し蓮池に沈めてしまう。
宵宮の神輿の群集に混じって団七はその場から逃げ去る。(二幕及び大詰)


-総論-
歌舞伎はキケン。。。
他にも観てみたいッス。