ぶつぶつ地蔵

地蔵 呟く ひーの言葉を。ぶつぶつと…。

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八木重吉

2005-06-22 21:19:00 | 問わず語り(マンガ・本・アニメネタ)
八木重吉さんの詩に、夾竹桃が出てくるのがある。
夾竹桃を見ると、その歌を思い出す。
『もう夏だなぁ』と思うと共に、その、ぼってりとした暑そうな紅い色の花に、少し淋しさを感じる。
それともう一つ、思い出す出来事。。。

小学生の頃、モルモットを飼っていた。
名前はコロ
たんぽぽが好きで、マヨネーズもちびちびっと舐めるひょうきんモノだった。
あげるお野菜は、何でも食べた。
学校の帰りに、緑の濃い葉っぱを見つけた。
「おぉ コロにあげよう
そう思って、お家に持って帰った。
ゲージの中にその葉っぱを入れてやると、コロは嬉しそうに食べた。
そして夜。
コロの容態が急変した。下半身が動いていない。
「何食わせたんや?」「いつ頃まで元気やった?」
父が私達に質問する。父は獣医師免許を持っていた。とはいえ、モルモットのこんな症状は初めてだっただろう。
「学校の帰りに取って来た葉っぱあげたぁ~。」泣きながら話す私。
どんなんや?」
質問する父に、どんな葉っぱで何処で取ったかを説明する。
「・・・夾竹桃や。なんでそんなんやったんや。夾竹桃はな、薬にもなるけど、人間かって死んでしまうくらいの毒も持ってんねんで」
小学生の私は知らなかったのだ。夾竹桃に毒があるなどと。ましてや、自分が持ち帰った葉っぱが夾竹桃だとも知らなかった。
父は何かを水で溶いた液体を、スポイドでコロの口の中に流し込んだ。
激しく暴れるコロ。
「これで様子をみよう」
飲まし終えた父がそう言った。
翌日・・・
いつもと変わらないコロがそこに居た。
ケロリとしたもんで、「腹へッター。何かくれ~」とゲージの中からおねだりする。
昨日はあんなに死にそうだったのに!なんてこと!!
嬉しくて、沢山お野菜をあげた。
父に改めて聞いてみた
「コロ元気になった!昨日のお薬は何をあげたん?」
父がニヤリと答えた。
「ハライタの時は正露丸に決まってるやろ。1コもあげたら多過ぎるから、半分くらい砕いてあげたんや
・・・・・正露丸ッスか。しかも、臭い方。
そら、暴れるわな。

元気になったコロは、それから病気をする事も無く数年生き、天寿を全うした。
最期の方、食が細くなっていたコロは、父の誕生日のお祝のお刺身についていたパセリを平らげてから亡くなったらしい。
最後に父からのお祝のお裾分けをもらって、翌日に旅立ったのだ。

今でも夾竹桃を見ると、コロを思い出す。
キュゥッキュッとおねだりする、落ち着きのナイ食いしん坊な姿が忘れられない。






おほぞらのもとに 死ぬる
はつ夏の こころ ああ ただひとり
きょうちくとうの くれなゐが
はつなつのこころに しみてゆく

         八木重吉/夾竹桃

夕陽が背中を押してくる

2005-06-22 19:26:19 | 呟き
夕陽が背中を、押してくる
真っ赤な腕で、押してくる
歩く僕らの後ろから
でっかい声で、呼び掛ける
「さよなら、さよなら。
さよなら、君たち。
晩ご飯が待ってるぞ。
明日の朝、寝過ごすな」

夕陽が背中を、押してくる
そんなに押すな、慌てるな
くるり振り向き、太陽に
僕らも負けず、どなるんだ
「さよなら、さよなら。
さよなら、今日の日。
素敵な、いい日だね。
さようなら」


梅雨入りしたのに、ぜんぜん雨の気配が無い
先日、会社の帰りにあーに会いに行った。
あーの家に行く途中で見かけた太陽。とってもキンキラで綺麗だった。

夕陽を見れる時間帯に、出歩く事がほとんんだ無くなった、ここ数年。
夕方の町は、太陽とおんなじバラ色に染まる。
綺麗な夕陽に出会うと、心も町と同じようにバラ色に染まるよね

あーの家に行く道で夕陽を見ながら、上に書いた歌を思い出した。
むかーしむかし、合唱団なるものに在籍していた頃に習った歌。
誰の作品かも覚えて無いけど、夕陽を見ると思い出すのだ

なんだか、温かい歌やと思いません?
「今日一日、ありがとう」って。
「明日もよろしくなー」って。


来週くらいから、本格的な梅雨になるのかな~?