地震の構造と+α いろいろ考えてみよう!

自分が、日ごろ思ったことを記録しておくブログです。今は「地球の構造と地震の関係」という内容です。

プレートとマントルの接触面はどうなっているの?

2016-08-31 04:53:41 | 日記
 今までのお話の中で、熱浸食のお話を書いてきましたが、そもそも熱浸食ってどうやって起こるの? ということです。そこで、大事になってくるのは、マントルと地殻の接している部分。ここがどうなっているかが分からないと、熱によってどういう現象が起こるかわからない、ということになるので「自分ははこのように考えている」ということを書いておきますね。

 マントルはかなり温度が高い状況です。そこと接しているわけですから、当然、熱によって溶けているだろう、と考えています。ただ、地殻としてくっついているわけですから、液体のように流動的ではない、ということにもなります。
 そこで、考えているのが、ゲル状に近い状態。噴火の際に地表に出てきたマグマが冷えて固まっていく途中、表面は色が変わって固まりつつあるものの、中身はブヨブヨした感じになります。このブヨブヨした感じか、もしくは、もう少し固まりつつある状態、と言う感覚なんですが、イメージがつかめるでしょうか?

 熱浸食とは、このゲル状のものが、熱によって液体状に変化していくのであって、実は比較的穏やかに浸食されていきます。また、熱が地殻内部に及んでいった場合、完全に固まっているところが温められ、徐々に溶け出すような状況になる、と考えています。というのは、実際に実験してみるといいと思うのですが、地表にあるマグマが冷えて固まったものを徐々に温めていった場合、おそらく、途中で割れて壊れるより、徐々に溶けていくというケースの方が圧倒的に多いと思っているからです。もしも、これで割れるという現象が起きるなら、それは、一部だけが急激に冷やされたケースで、地殻の底部で起こっているような徐々にゆっくりと熱が伝わって温められるような状況では、いきなり割れる~崩壊する、ということは可能性として低いと考えているからです。
、、
 ですから、自分は、地殻の底部で、もともとマグマだった部分が冷えて地殻を形成した範囲では、そこが温められて溶け出しているうちは、熱膨張で割れたりするような地震の要因になるような現象は少ないのではないか、単に溶け出すというケースの方が多いと思っています。そして、結びつきが緩くなったときに、地殻自身の重量に耐えきれず「歪む」と地震が起きる、というケースの方が、いわゆる熱移送による地殻の崩壊よりも、ずっと可能性として高いと考えています。
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初期塊・中期塊・後期塊

2016-08-30 03:54:04 | 日記
 これからは、熊本地震についてのお話になるんですが、結構、結末が衝撃的なので、なぜ、そういう結論になるのか、ということを理解してもらうために、話の前段階できちんと押さえておくべきことを書いておきます。
 まずは、初期塊、中期塊・後期塊についてです。

 一番最近では、8月24日、その前は8月17日に初期塊のことについて書きましたが、実は「塊」の話はこれだけでは無いんです。実は、この他に中期と後期の2種類ある、と思ってください。
 それぞれは、こういうものです。

 初期塊
 地殻が生成される最初の段階で作られる「塊」。小規模。

 中期塊
 初期塊が形成された後、それらが結びついて出来る「塊」。中規模の大きさ。

 後期塊
 最終的に、中期塊や残っている初期塊が結びついて出来る大きな「塊」。これが現在の「プレート」です。

 さて、プレートテクトニクス理論では、大きな14~15枚程度のプレートの他に、もっと区分を細かくした40枚程度のプレートが存在する、という結論になっていますが「なんでもかんでもプレートにするなよ」と言う感じですね。この40枚程度のプレートについても「一部が他のプレートつながっている」とか、表現がちょっと曖昧なんですよ。

 これ、自分はこのように解釈しています。
 地殻の生成段階でまず小さな塊ができる(初期塊)。そして、地球が冷えていくにしたがって、初期塊同士が集まり、その隙間が冷やされたマグマによってくっついてしまう(中期塊)。こうやって、徐々にその塊の大きさが大きくなっていきます。ただ、この段階では、まだ、地殻自体がすっかり固まっておらず、接触面が比較的しっかりした状態で密着する。そして、さらに地球が冷える収縮期(7月30日記事参照)に入ると、さらにその中期塊や残っている初期塊が集まり、そのほとんどは表面がしっかり地殻として形成された状態で、隙間を埋めるようにマグマが冷えて固まり、プレートを形成した、と考えています。
 したがって、一番しっかりくっついているのは初期塊。次に中期塊が割としっかりした形で、結びついている。ところが、後期塊~いわゆるプレートは、ある程度しっかり生成された中期塊を地殻底面で冷えたマグマだけで固めているため、比較的結びつきが弱い、ということです。

 そうなると、プレートに圧力がかかり、プレートの崩壊が起こるときには、この中期塊と中期塊の間が一番最初にはがれてしまうことになります。この隙間が崩壊すると「地表の上に堆積した層(8月24日の図ではBの層)」も一緒にずれてしまう現象が起こります。これが「断層」を作る原因である、と考えています。
 ですから、今設定されている小さな40枚ほどのプレートとされているものは、いわゆる「中期塊」で、大きなプレートの内部でいろいろな方向に歪んでずれている、と言う現象が起こるわけです。
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東日本大震災の発生直後

2016-08-29 04:41:36 | 日記
 昨日の続きで、今回は、地震についてはよく言われているパターンの話です。


 図1は、崩壊直前の状況を少し大きめに書きました。圧力と上下の力が同時にかかっているという状況です。
 図2は、崩壊した瞬間です。岩盤のずれが崩壊した部分を削り取ります。その際、オホーツクプレートの西側が下がります。
 図3は、削り取られた分、オホーツクプレートの西側が東側に寄り、かかっていた圧力が緩みます。この結果、圧力によって縮められていた分が伸びるので、観測上、地表が東側にずれたように見えます。実際にニュースでも、東側に〇メートル移動した、という話が出ていたので、記憶にある方もいらっしゃると思います。

 ただ、ここで大事になるのは、東に移動したことではありません。オホーツクプレートの西側が沈み込んだことです。これがのちに熊本地震を呼び込むことになります。
 そして、ここからは、熊本地震の状況を確認していこうと思っています。
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東日本大震災の発生時のプレートの動き

2016-08-28 04:46:56 | 日記
 昨日の続きで、今回は「発生時」の状況です。まずは図を見てください。


 図1は発生直前のプレートの状況をまとめたものです。昨日の記事の最終段階をまとめたものだと思ってください。ここで重要になるのは

1 オホーツクプレートと太平洋プレートの自転スピードの差から、オホーツクプレートに圧力がかかっていたということ。

2 熱浸食によってオホーツクプレートが薄くなっていたこと。

3 プレートの境界では、オホーツクプレートがせりあがっていて、プレートが反りあがるような形で歪められていたということ。それにプラスして、オホーツクプレートには、熱浸食による重心移動が起こっていて、下向きの力が加わっていたため、2のプレートが薄くなっていたことと合わせ、反りあがる際のゆがみが大きくなっていたこと。

 そして、いよいよ崩壊します。それが図2です。
 まず、最初に考えておきたいのは、この時の地震は、震源の深さが24~27キロメートルで起きているということです。一般的には「プレート境界型の地震」と位置付けられていますが、ここでのお話はオホーツクプレートの厚さを60キロメートルくらい、と設定しています。それであれば、この震源の深さでは、プレート境界で「ずれ」が起きたというよりは、プレート内部が崩壊したとみる方が適切だろうと思っています。ですから、境界型よりもプレート内部型とした方が適切だと思っているんです。

 さらに、過去の地震は、オホーツクプレートは、まだ厚さを保っていて、さらに重心移動による下降の力もまだ小さかったはずですから、プレートの歪みはそれほど大きくなく、プレートが力の方向にほぼ水平に存在していたため、岩盤の耐久力の方がプレート同士の摩擦力よりも大きかったはずです。だから、その状況下では、プレート境界でのずれが発生し、それによって地震が起こっていました。
 ところが、今回は、上記の3つの現象が重なって起きていたために、プレート境界の摩擦力より、歪みが以前よりも大きく、圧力による耐久力が小さくなってしまったため、岩盤の崩壊が起こり、その結果、重心移動による下降の力の妨げがなくなり、切断面の西側のプレートが一気に沈み込んだ。そして、この沈み込みにより津波が発生した、と考えています。
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東日本大震災前のプレートの状況

2016-08-27 04:03:56 | 日記
 ここでは、東日本大震災を引き起こした東北地方太平洋沖地震について、そのメカニズムを書いていこうと思います。今回はその「地震が起こる前にプレートがどのような状態になっていたか」ということについてです。まずは、図を見てください。


 図1は、初期段階です。8月16日にも書きましたが、一般的に言われている「大陸プレートの下に海洋プレートが沈み込んでいる~要するに海洋プレートが大陸プレートを押している」という話で行くと、東日本大震災の話だけではなく、いろいろなところで話がかみ合わなくなるんです。そして、現実的に考えてみても、地球は自転しているわけですから、西から東に向かって移動しているわけで、力のかかり方は西から東に向かっていなければなりません。
 ですから、昨日の記事で書いたように、西側に存在するプレートが東側にあるプレートを押しているのだが、東側のプレートが何らかの理由でスピードが遅くなっていて、西側のプレートの進行を妨げている、と考える方が適切だと思っています。

 図では、オホーツクプレートが太平洋プレートを押しているということで、それを「自転の力」と示しました。さらに、地殻下部では、今まで書いてきた「熱侵食」が起こっていて、オホーツクプレートの下部が削られ、地殻が薄くなっていきます。
 太平洋プレートについては、8月24日に書いた記事の通り、地殻の厚さを地震の震源と捉えると、だいたい400キロメートルくらい。オホーツクプレートは60キロメートルくらい。すると太平洋プレートの接触している部分は、お互いの摩擦などにより、少し削られている状況になっていると考えられますから、太平洋プレートの上部が削られているだろう、と推測しています。その点は、割ときちんと図に示したつもりです。
 また、昨日の記事に書いた太平洋プレートの自転にたいする進度が遅い、ということを「自転の力にブレーキがかかり遅くなる」と図に示しています。

 さて、これが地震が起こる前に、どのようになっていったか、ということを示したのが図2です。
 まず、オホーツクプレートが進むスピードと太平洋プレートの進むスピードが違うため、両プレートの圧力が地殻の薄く弱い部分にかかってきます。さらに、太平洋プレートは上部が削られているため、オホーツクプレートが太平洋プレートと接している部分は、太平洋プレートの上にせりあがっていく動きをとります。同時に、オホーツクプレートは、熱によって地殻が浸食されているため、重心移動が起き、この状態では下向きの力がかかります(正確に言うと、オホーツクプレートの場合、重心移動によってプレートの南側が沈み込んでいるという状況です)。

 ということで、以上を総合すると、この時点でオホーツクプレートは、8月19日の記事の「押す×上」の力がかかった状態になります。震災の前では、この状態が成立していたと考えています。
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速い地殻・遅い地殻

2016-08-26 04:29:05 | 日記
 東日本大震災のときに発生した津波。これ、地殻~岩盤が落ち込んで、それによって発生した津波であることが分かっています。そして、このメカニズムを自分なりに解明してみようと思うのですが、それを示すためには、まず、地球全体を覆っているそれぞれの地殻が地球の自転によって、どのように動いているか、というところから話を進めなければなりません。
 それで、今回は、地球の自転によって、それぞれの地殻がどのように動いているか、ということをまずお話ししておきたいと思います。ただ、そんなにややこしい話ではありません。単純に、どのプレートが速く、どのプレートが遅く動いているか、というところだけに焦点をあてておくだけです。7月26日の記事を見ておくと、これからの話が分かりやすいかもしれません。

 さて、結論から言うと、自転に対し、一番ブレーキがかかっていて遅いのは、南北アメリカ大陸が乗っているプレートです。

 8月21日にも書きましたが、山脈など、地殻の陸地部分が高ければ高いほど、マントルに沈み込んでいる部分が大きくなっていると想定しています。そうなると、ユーラシアプレートよりも小さい面積で、ロッキーやアンデスなど標高の高い山脈を抱えている以上、その下部は相当下まで存在するだろうということです。そして、7月26日の記事では、マントルは自転に対して遅いため、地殻の自転の推進力に対しブレーキの役目を果たすことになる、ということを書きました。
 そこで、南北アメリカの乗っているプレートを見てみると、南北に山脈が伸びていますから、その地殻下部も山脈と同様の形を形成してなければ、バランスが取れません。したがって、地殻下部の深い部分が、東から西に向かって力をかけているマントルに対して垂直に存在するため、最も抵抗を受けやすい形になっていると考えられます。また、深度が深いほど、密度の高い物質の層に触れることにもなりますから、余計にブレーキがかかりやすい状態であろう、と推測できます。
 逆にユーラシアプレートの場合、深度は深くても、その形状は東西に延びているため、南北アメリカが乗っているプレートよりも、抵抗が少ないだろう、と考えています。
 するとどうなるか。

 もし、地殻が全く同じスピードで回っているならば、プレート境界にも余計な力が働かず、境界部分での地震は起きません。ところが南北アメリカが乗っているプレートのスピードが遅いため、ここで「プレートの渋滞」が発生します。結果、南北アメリカより西のプレートでは押し合う力が発生し、これが「プレート境界地震」の元となります。ちなみに、この渋滞の先頭になっているアメリカでは、その大陸の東側では、ほとんど圧力がかからないため、よほどのことが無い限り地震が起きません。
 状況としては、アメリカの東側では、プレートが離れていく現象が起き、そこから、地下のマグマが勢いのない状態で浮かんできて、そのまま冷えて地殻を形成していく、という状況になっているはずです。ですから、おそらく大西洋の面積は、徐々に増えているのではないか、と思っています。これ、最近の実測情報が手に入っていないので、正確なことが分かりません。知っている方がいらっしゃれば、是非、教えてください。

 ただし、ここで、ちょっと妙な情報を一つ。この「自然にマグマが湧き出る」という現象が、実はイタリアで数年前から起こっています。突然、平地に(ちょっと表現は悪いですが)肥溜めのような穴があいて、そこからマグマが吹き出ていたり、それと同じ現象がローマ沖で起きたり。2日前にもイタリアで大きな地震がありましたし。
 ちなみに、プルームテクトニクス理論では、このイタリアの地震の説明がつきません。実測によると、ヨーロッパの地下はほどんで熱が無い状態になっているので「熱移送による地震」という説明がつかないんです。
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韓国の地震の増加と熱侵食

2016-08-25 05:17:31 | 日記
 昨日・一昨日と韓国の地震の増加について書きましたが、今回はそれについて。
 まずは図を確認してください。


 図のユーラシアというのはユーラシアプレート、北アメリカと書いてあるのは北アメリカプレート(別の分類ではオホーツクプレートとも呼ばれているので併記しました)。そして、そのプレート上の日本・韓国・中国の位置を示してあります。

 さて、このブログでは何度も触れていますが、地球の自転の影響でマントルは地殻よりも進度が遅く、地表の一点からみると、見かけ上「東から西に向かって動いている」ようにみえるということを書いてきました。
 となると、熱による浸食の方向は、東から西に向かっていきます。すると、日本の地殻の下部を浸食していたマントルは、そのまま浸食を続けていくと、徐々に韓国の地殻の下部を浸食していくようになります。すなわち、韓国の下部の近くも徐々に薄くなっていく、ということになりますね。
 そうなると、従来、日本で起きていた地震のような、地殻下部の浸食による地震の影響が徐々に強くなって来る。また、現在、日本で起きているような地表近くで起こっている地震も地殻が薄くなることで起きやすくなる、ということが言えます。

 ですから、何のことはない、これ「想定済み」のことだったんです。そして、この「韓国の地震多発」は、マントルの動き~地球の自転による力のかかり方を無視しては成り立たないんです。そして、この点を考慮していくと、現在、出回っているプルームテクトニクス理論や、それの元になっている現行のホットプリューム・スーパープリュームについての考え方が、少しおかしいぞ、ということが分かっていきます。たぶん、マントルトモグラフィーの図なども、見ている方が多いと思いますが、実は、自分はこの図を見た瞬間「こいつは変だぞ」と思いました。ですから、皆さんも学者が発表しているからといってなんでも鵜呑みにしないように、心がけてください。

 ちなみに、今の段階では、この熱侵食を行ったマントルは、地殻を溶かすことで熱を奪われ、比較的急速に沈んでいきます。そのときに今度は地殻を形成することになるので、ここの図の延長上にあたる中国の山東省あたりは、結構、地殻が厚くなっているはずです。そして、ここで地殻が厚くなることで、今度は中国内陸で起こっている四川省での地震を誘発することになります。この話はもっともっと後のことになりますが、記憶にとどめていただくとありがたく思います。
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日本の地殻と地震の関係

2016-08-24 04:48:45 | 日記
 今回は、地殻の様子についてのお話ですから、8月17日の図を再掲して、それでお話を進めたいと思います。


 8月17日では、プレートが生成される前にできた最初の塊がA、そこにマグマが冷えて固まってくっついたところがC、その上に風化や堆積で積もった層がB、というお話をしました。
 そして、この地殻の厚さですが、日本の場合、全体的にはBの層が0~10キロメートル、地表からマントルとの接点までの距離が60キロメートル程度、と推測しています。
 この数値は、実は気象庁発表の地震の震源の深さから推定しています。

 日本で起こる地震は、総じて震源の深さが50~70キロメートル付近で起きることが多いのですが、どうしてこの深さになるかというと、単純にマントルと接しているのがこの深さだから。そのため、熱による浸食が起こり、崩壊が起きやすいと考えています。これがオホーツク海近辺では、震源の深さが130キロメートルや150キロメートルになることが多く、したがって、オホーツク近辺では地殻の厚さが130~150キロメートル。稚内方面だと、同様の理由で200~250キロメートルほどであろう、と推測しています。要するに日本海溝から離れていくほど、地殻が厚くなっているということです。

 それに対し、震源の浅い地震は、基本的に深さが10キロメートル以内。最近起きている地震はこちらの震源が浅いほうが多いんです。この地震の起きる原因は、8月19日の記事に書いた「地殻の上下に働く力で、崩壊が起きている」というもの。
 実は、このB層とC層の間に当たる10~50キロメートルの間では、過去にはほとんど地震が起っていないんです。どうしてかというと、初期塊の範囲に入り、地盤が比較的安定しているからなんです。

 さて、ここでちょっと大変な話を書いておきます。
 実は20年くらい前から地震を追いかけている方はご存知だと思うのですが、20年ほど前だと、C層で起こる地震の場合、震源の深さは、浅いところで60キロメートルくらい、場合によっては90キロメートルくらいまであったんです。ところが、最近では50キロメートルというのが結構増えてきて、逆に90キロメートルなんていう深さは、ほとんどお目にかからなくなりました。
 これ、今までの理論で考えると、なんと、20年ほどで、地殻が少なくても10キロメートルくらい薄くなってきているんです。そのくらい熱によって浸食されているということです。ちなみに昨日書いた「韓国での地震多発」も、このプレートの熱侵食が原因だと思っています。これについては、もうちょっと広い範囲の地殻の話で書こうと思っていますが、いずれにせよ、今、日本で起こっている地震は、従来のものと性質が変わってきているということです。
 そして、もっとまずいのは、今まで地震がほとんどなかった10~50キロメートルの範囲を震源とする地震が発生してきているんです。となると、初期塊のところまでマグマが入り込んできているか、ゆがみの力が地殻の内部にまで影響を与えているという状況になっているということです。
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プレートの浸食・生成と重心移動

2016-08-23 05:10:10 | 日記
 昨日の続きです。今回は重心移動によるプレート境界の動きについてです。


 これは図を見てもらえればすぐにわかると思いますが、浸食のケースについて書きました。
 浸食されると、当然、重心が移動します。そうすると初期重心からの距離よりも移動重心からの距離が遠くなった方が下に下がる傾向になるので、回転の方向はこの図のようになります。納得いかないという方は、粘土などを使って確認してみてください。

 ただ、実際のところは、昨日の図を見てもわかるように、浸食された側の下部に生成される場所があったりするので、地殻全体の形状によって、上昇したり、下降したり、という状況になりますが、いずれにせよ、プレート境界近辺では、熱による浸食があるので、上下の力が働くということは、間違いありません。
 これは、熱によって地殻が溶けるという話であっても、熱膨張によって地殻が破壊されるという状況であってもです。ですから、プレートテクトニクス理論であっても、プルームテクトニクス理論であっても、どちらでも必ず重心移動が起こるんです。

 ちなみに、昨日の「未来世紀ジパング」では、韓国で地震が多発している~そのため、日本の耐震建築が話題になっている、という話が出ていました。そして、この韓国での地震の多発は、昨日の図の熱侵食が大きくかかわっていると、自分は思っています。
 ただ、そこまでの話に到達するまでには、もう少し予備理論が必要なので、それが終わった段階で、触れたいと思います。
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地殻の浸食と生成

2016-08-22 05:44:24 | 日記
 今回は、熱によるプレートの浸食と生成がどのように行われているか、ということです。これも、今の日本がどのようになっているかを解明する上で大事な内容になるので、先に触れておこうと思います。図は、日本をモデルにして、ユーラシアプレートと太平洋プレートの関係と思ってください。



 まず、7月26日の記事で、マントルは地殻より遅く自転している~したがって、マントルの進む方向は東から西に進んでいるように見える、という事を書きました。今回はそれがベースになっています。

 そうすると、熱による上昇で、熱量が多いマントルは、東側から地殻の薄い部分であるプレート境界付近まで上がってきます。その際、熱によって地殻の下部を溶かしながら進んできます。それが図の「上昇~浸食エリア」です。
 その後、地殻の侵食によってマントル自体が冷やされ、熱がある程度抜けた状態で、今度は下降し始めます。下降しながら、地殻と接触しているので、さらに冷やされるため、比較的急にマントルの中心部分に向かって進んでいきます。このとき、冷えた部分が地殻に付着し、ここで地殻を形成するという状況になります。これが「下降~生成エリア」です。

 このように、熱によって浸食が行われる領域は、比較的浅い部分であるプレート境界に集中しやすい(7月31日記事)状況になり、このプレート境界部分でプレートが重くなったり、軽くなったりするため、プレート自体の重心がずれ、それによってプレート自体に回転の力がかかることになります。これが「プレートの重心移動」です。
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