ここ数日、地震の構造が変わってきているということを書いてきています。震源の深さに変化が出て、深さ10キロメートルの地震が頻発していたところから、震源の深さ40~60キロメートルに変化しつつある、という話です。
となると、プレートの沈み込みが原因で起こる中央構造線がらみの地震から、新たな構造でこれからの地震を考えていかなければなりません。
それで、図を見てください。
今の段階で推測しているのは、図の通り。
フィリピン海プレートが、今までの「沈み込み」から、その逆の「浮力をもって浮き上がる」という状況に変化したのが、おそらくは、構造上の大きな違いではないかと推測しています。
すると、今度は、図のように、日本の乗っている地殻を下から押し上げる力が働くであろうと思われます。すると、上に乗っている地殻が下から押され、山形にゆがみ、その結果、地殻表面で亀裂が入るようなタイプの地震が起きるだろう、と予測されます。そして、それと合わせて、地殻下部の、プレート同士の接点でも地震が起こるということが言えます。
今のところでは、岐阜や福岡で起きている地震が、この「押し上げによる亀裂」ではないか、と推測しています。
それに対し、四国・九州方面で起きている震源の深い地震は、地殻下部のプレート移動によるもの。
ただ、今後の地震は、プレートがどのくらいのスピードでどのように移動するか、フィリピン海プレートの浮力がどのくらいなのか、という条件の違いによって、どこでどのような地震が起きるのか、推測が難しい状況になるだろう、ということです。
一つ言えることは、地表の亀裂は、過去に亀裂が生じ、比較的亀裂が起きやすくなっている断層が危ないだろう、ということ。当然、中央構造線も視野に入ってきます。構造が変わっても、やはり危ないところは危ないと考えておいた方がいいでしょう。