今回は、震源の浅い、深いの関係を探ってみようと思います。
まずは、図を見てください。
中央にあるAのプレートとBのプレートが接触しているときに、このプレートのどこでどのような地震が起こるか、をまとめてみました。
まず、AとBの接触面ですが、ここでは、比較的震源の深めの地震が起きていると考えています。日頃書いている震源の深さ50キロ前後の地震のことですね。日本でこの地震が起きているのは、太平洋プレートと接触している北海道の南東部、東北の東、関東の東のラインと、フィリピン海プレートと接触している近畿から四国・九州につながるラインと沖縄近海につながるラインです。
ところが、震源の浅い地震が起きると思われるパターンは全部で3通り。
まず、Aのプレートで起きる地震は、Bのプレートに上から押されて、上部に亀裂が入るパターンです。東北、関東の沖合で起こる震源の浅い地震は、おそらく、このパターンだと思います。
次にBのプレートで起こる接触面に近いところの地震ですが、ここでは主に、下に入ったプレートの浮力によって、上に押し上げられ、その上部に亀裂が入るというパターン。プレートの接触面に近いところで、震源の浅い地震が起きている場合は、その多くがこのパターンではないか、と推測しています。
そして、Bのプレートで起きる別ケースは、先端が押し上げられるためにエビぞりになった地殻が、その曲げられた力によって押しつぶされるケース。想定では、比較的接触面から離れた位置で起きやすい、と考えています。
そして、もう一つ。
Bのプレートで起こる、接触面に近いところで起きる地震のケースでは、地殻が押し広げられる形になるので、地殻表面の温度が低くなります。したがって、寒気が入り込みやすい状況になると思われます。
現在、日本に寒気が入り込みやすくなっているのは、日本の地殻全体にこのパターンの力が加わっているからではないか、と考えています。