地震の構造と+α いろいろ考えてみよう!

自分が、日ごろ思ったことを記録しておくブログです。今は「地球の構造と地震の関係」という内容です。

東日本大震災前のプレートの状況

2016-08-27 04:03:56 | 日記
 ここでは、東日本大震災を引き起こした東北地方太平洋沖地震について、そのメカニズムを書いていこうと思います。今回はその「地震が起こる前にプレートがどのような状態になっていたか」ということについてです。まずは、図を見てください。


 図1は、初期段階です。8月16日にも書きましたが、一般的に言われている「大陸プレートの下に海洋プレートが沈み込んでいる~要するに海洋プレートが大陸プレートを押している」という話で行くと、東日本大震災の話だけではなく、いろいろなところで話がかみ合わなくなるんです。そして、現実的に考えてみても、地球は自転しているわけですから、西から東に向かって移動しているわけで、力のかかり方は西から東に向かっていなければなりません。
 ですから、昨日の記事で書いたように、西側に存在するプレートが東側にあるプレートを押しているのだが、東側のプレートが何らかの理由でスピードが遅くなっていて、西側のプレートの進行を妨げている、と考える方が適切だと思っています。

 図では、オホーツクプレートが太平洋プレートを押しているということで、それを「自転の力」と示しました。さらに、地殻下部では、今まで書いてきた「熱侵食」が起こっていて、オホーツクプレートの下部が削られ、地殻が薄くなっていきます。
 太平洋プレートについては、8月24日に書いた記事の通り、地殻の厚さを地震の震源と捉えると、だいたい400キロメートルくらい。オホーツクプレートは60キロメートルくらい。すると太平洋プレートの接触している部分は、お互いの摩擦などにより、少し削られている状況になっていると考えられますから、太平洋プレートの上部が削られているだろう、と推測しています。その点は、割ときちんと図に示したつもりです。
 また、昨日の記事に書いた太平洋プレートの自転にたいする進度が遅い、ということを「自転の力にブレーキがかかり遅くなる」と図に示しています。

 さて、これが地震が起こる前に、どのようになっていったか、ということを示したのが図2です。
 まず、オホーツクプレートが進むスピードと太平洋プレートの進むスピードが違うため、両プレートの圧力が地殻の薄く弱い部分にかかってきます。さらに、太平洋プレートは上部が削られているため、オホーツクプレートが太平洋プレートと接している部分は、太平洋プレートの上にせりあがっていく動きをとります。同時に、オホーツクプレートは、熱によって地殻が浸食されているため、重心移動が起き、この状態では下向きの力がかかります(正確に言うと、オホーツクプレートの場合、重心移動によってプレートの南側が沈み込んでいるという状況です)。

 ということで、以上を総合すると、この時点でオホーツクプレートは、8月19日の記事の「押す×上」の力がかかった状態になります。震災の前では、この状態が成立していたと考えています。
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