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【FDA承認】皮膚T細胞性リンパ腫Istodax、慢性リンパ性白血病の新治療薬Arzerra

2009-11-16 | FDA新承認
FDAが希少癌の治療薬Istodaxを承認 2009年11月9日
毎年約1500人のアメリカ人が罹患する皮膚T細胞性リンパ腫

米国食品医薬品局(FDA)は、注射剤であるIstodax(ロミデプシン)を希少癌である皮膚T細胞性リンパ腫(CTCL)の治療薬として承認した。(略)
Istodaxは細胞増殖に必要なプロセスを阻害する。本剤は、少なくとも1回の他の化学療法を受けた後にCTCLが悪化した、あるいは再発した患者に使用する。「今回の承認でFDAが稀な疾患に対する薬剤の開発および承認に力を入れていることが証明された」と、FDA医薬品評価研究センター坑腫瘍薬製品室長であるRichard Pazdur医師は述べた。FDAは2009年11月6日にIstodaxを承認した。
CTCLについて過去に承認を受けた薬剤には、ゾリンザ(ボリノスタット)、オンタック(デニロイキンディフィトックス)およびターグレチン(ベキサロテン)がある。
Istodaxは合計167人の患者を含む2件の臨床試験に基づいて評価された。試験の両方で患者の約35%に腫瘍奏効、すなわち腫瘍の縮小が認められた。奏効期間の中央値は1件の試験では15カ月、もう1件の試験では11カ月であった。6%に完全奏効(すなわち身体所見、臨床検査およびX線検査で腫瘍が認められないこと)がみられた。
頻度の高い副作用は、嘔気、倦怠感、感染症、嘔吐、食欲減退、赤血球減少、血小板減少および白血球分画減少などである。(略)
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FDAが慢性リンパ性白血病の新治療薬Arzerraを承認2009年10月26日
米国食品医薬局(FDA)は本日、慢性リンパ性白血病(CLL)患者に対する治療薬としてArzerra(ofatumumab[オファツムマブ])を承認した。CLLは、緩徐に進行する血液と骨髄の悪性腫瘍である。
Arzerraは、他の化学療法では病状をコントロールできなくなったCLL患者を対象として承認された。 (略)
Arzerraはモノクローナル抗体で生物製剤の一種である。自然に生じる抗体は、免疫系が異物に反応して産生される。Arzerraは、正常と悪性の両方のB細胞表面にみられる特異的タンパク質に結合し、免疫系の攻撃に対するB細胞の感受性を高めるものである。(略)
Arzerraの有効性については、既存の治療法に反応しなくなった59人のCLL患者で評価された。
本剤の安全性については、181人の癌患者における2つの試験により評価された。共通の副作用として、正常白血球減少、肺炎、発熱、咳、下痢、赤血球数減少、疲労、息切れ、発疹、悪心、気管支炎および上気道感染症などがあった。
最も重篤な副作用は、多くの場合致死的な経過をとる脳の感染症である進行性多巣性白質脳症(PML)など、感染症リスクの増加である。B型肝炎のハイリスク患者はArzerraの投与を受ける前に検査が必要である。非活動性肝炎の患者に対しては、治療中および治療終了後に、ウイルス再活性化のモニタリングを行うべきである。
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