現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

ドリームガールズ

2020-03-19 08:33:31 | 映画
 2006年公開のミュージカル映画です。
 1960年代から70年代にかけて圧倒的な人気を誇った黒人女性コーラスグループ、シュープリームスをモデルとしたと思われるドリームガールズを中心に、モータウン・レコードをもとにしたと思われる新興のレーンボー・レコードの経営者(ジェイミー・フォックスが演じています)の栄光と挫折を描きます。
 1960年代の公民権運動や黒人暴動を背景に、黒人だけの音楽だったソウルミュージックを、白人にもうけるよりポップなディスコミュージックに変えて、それまで黒人にしかレコードが売れなかった黒人ミュージシャンたちを全米ナンバーワンを連発する大スターに育てていきます。
 その過程で、ビジネス至上主義になっていくレコード会社の経営者から、かつてはファミリーとして団結していたメンバーが次第に離れていきます。
 もちろんミュージカルなので、ストーリー自体は単純なハッピーエンドなのですが、一級のエンターテインメントに仕上がっています。
 もう一人の主役のドリームガールズのリードボーカル(ダイアナ・ロスがモデルでしょう)を演じたビヨンセや、先輩R&B歌手役のエディーマーフィーをはじめとした出演者たちの歌とダンスが素晴らしいです。
 特に、アカデミー賞助演女優賞を獲得したジェニファー・ハドソンの歌声は、圧倒的な迫力でした。
 また、それと思われる当時の黒人ミュージシャンたち(子ども時代のマイケル・ジャクソンがリード・ボーカルをしているジャクソン・ファイブなど)が、名前を変えて登場するのも楽しいです。
 それにしても、主要な出演者がすべて黒人のミュージカル映画が成功するなんて、舞台になった1960年代のアメリカでは想像もできなかったでしょう。

ドリームガールズ (字幕版)
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