男の子には高飛車で、女の子や保護者(当時はほぼ母親を意味していました)には甘い男性の担任(そんな低俗な教師は、昔はいっぱいいました)に反発して、六年生の一学期と二学期をまるまる登校拒否して親戚の家に行っていた森少年の周辺を描いています。
母親は日野駅のホームで、発作的に森少年の手を引いて、電車に飛び込んで無理心中を図ろうとします。
森少年は、母親が自殺したい本当の理由は自分の登校拒否などではなく、若い女性と浮気している父親のせいだということを知っているので、母親を振り払って難を逃れます。
その後、父親は、若い恋人に振られて、毎晩飲んだくれています。
担任の教師は、家庭訪問先(きれいな母親のいる家には何度も行っていた)の保護者宅で問題を起こして依願退職になり、妻にも逃げられます。
森少年は、その教師が退職して、担任が変わった後の10月30日から登校を再開します。
本当は出席日数が足りないのですが、校長が親戚なので、森少年は無事に卒業できます(当時はこんなコネの話なんかざらでした)。
タイトルの「さまよう人」は、森少年だけでなく、父親、母親、担任の教師も含めてつけられています。
低俗な教師に反発する森少年には共感できる(私自身も同じような目に合わされたことがあります)のですが、全体的に書き方が断片的で、物語としての完成度は低いと思います。
また、森少年の実際の時代(1960年ごろ)と出版時(1985年)の風俗(銀行のキャッシュカードなど)が入り混じっていて、未整理な印象を受けました。
母親は日野駅のホームで、発作的に森少年の手を引いて、電車に飛び込んで無理心中を図ろうとします。
森少年は、母親が自殺したい本当の理由は自分の登校拒否などではなく、若い女性と浮気している父親のせいだということを知っているので、母親を振り払って難を逃れます。
その後、父親は、若い恋人に振られて、毎晩飲んだくれています。
担任の教師は、家庭訪問先(きれいな母親のいる家には何度も行っていた)の保護者宅で問題を起こして依願退職になり、妻にも逃げられます。
森少年は、その教師が退職して、担任が変わった後の10月30日から登校を再開します。
本当は出席日数が足りないのですが、校長が親戚なので、森少年は無事に卒業できます(当時はこんなコネの話なんかざらでした)。
タイトルの「さまよう人」は、森少年だけでなく、父親、母親、担任の教師も含めてつけられています。
低俗な教師に反発する森少年には共感できる(私自身も同じような目に合わされたことがあります)のですが、全体的に書き方が断片的で、物語としての完成度は低いと思います。
また、森少年の実際の時代(1960年ごろ)と出版時(1985年)の風俗(銀行のキャッシュカードなど)が入り混じっていて、未整理な印象を受けました。
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