現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

シュガーラッシュ:オンライン

2020-01-19 17:31:54 | 映画
 2012年のアニメ映画の続編で、2018年に公開されました。
 古いアーケードのレーシング・ゲームの登場人物で、凄腕レーサーのお姫様、ヴェネロぺが、ゲーム機の操作ハンドルが壊れて消滅する(あるいは別のゲームに引き取られる)ピンチに、インターネットオークションのイーベイで操作ハンドルが売らていれることを知り、他のアーケードゲームの悪役だった親友のラルフとともにインターネットの世界に行って、それをゲットするまでの活躍を描いています。
 ストーリー自体は、性別も体の大きさも性格もまるで違う二人の友情の破たんと再生を描いた他愛のない物ですが、インターネット、WiFi、インターネットサイト(ネットオークション、オンラインゲーム、動画サイト、検索サイトなど)などを非常にうまく視覚的に描いていて、かつてコンピュータの内部の世界を視覚的に描いたSF映画の「トロン」を彷彿とさせます(製作者には「トロン」へのオマージュの気持ちもあるらしく、「トロン」のアーケードゲームもちょっとだけでてきます。オマージュと言えば、ラストシーンでは、映画「キングコング」へのオマージュも感じられます)。
 インターネット世界のいい所だけでなく、負の部分(互いに競い合わせて必要以上に値をつり上げるネットオークション、不必要なサイトへ誘い込むポップアップ広告、お金を稼ぐためのくだらない動画ばかり(アメリカでも猫と赤ちゃんが一番多いようです)の動画サイト、ユーザーがのめりこみすぎる危険なオンラインゲーム、課金アイテムの売買、人をディスることしかしない投稿欄、バグによるトラブル、コンピューター・ウィルスの恐ろしさなど)も描いてうまくバランスを取っていますが、そこはエンターテインメント作品なので負の部分はサラリと触れているだけです。
 案外、この映画の人気を一番支えているのは、豪華すぎるわき役陣かもしれません。
 ディズニー映画の人気キャラクターが多数(スターウォーズやトイ・ストーリー、くまのプーさんなど)出演していて、中でも、ヴェネロぺとお姫様つながりで、白雪姫、シンデレラ、アナ、エルサ、ラプンツェル、モアナ、オーロラ、アリエル、ベル、ポカホンタス、ジャスミンなどのディズニー映画のお姫様キャラが総動員されていますので、女の子(その映画が封切られたころの昔の女の子たちも含めて)の観客にはたまらないでしょう。

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クリエーター情報なし
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