現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

吉村萬壱「樟脳風味枯木汁」虚ろまんてぃっく所収

2019-03-06 08:24:35 | 参考文献
 これもまたエロとグロの世界なのでが、その中に書けない売れない食えないの三重苦にあえぐ純文学作家(作者の分身?)が描かれていて興味深い面もありました。
 御多分にもれず、作中の作家も純文学をあきらめてエロ小説を書くのですが、それもうまくいきません。
 かつてのエロ小説(官能小説と呼ばれていました)の世界では、宇能鴻一郎(芥川賞受賞作家)や川上宗薫(芥川賞候補五回)などの大家がいますので、純文学との親和性はもともと高いと思われます。
 昔なら作者もとっくに官能小説に転向していたかもしれませんが、今はこれらの小説の読者は高齢者に限られていて、マーケットも縮小しているので難しいでしょう。

虚ろまんてぃっく
クリエーター情報なし
文藝春秋
コメント
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