新聞とは現代における基調な情報源である。
その意味において、朝日の占める位置はさながら言論の一等地にあるため、私はこれを尊重したい。
だが昨今の報道でやはり違和感がある。
私は前回、「サイバー戦争論考」で朝日新聞の記事についての対抗言論を行った。
平成25年6月8日での朝日新聞夕刊1面で中国と米国が対等に共闘していく姿勢を描いたものだった。しかし、中国側によるアメリカへのサイバー攻撃についてはここの紙面上では触れなかった。
朝日新聞は中国の動きを正確につかんでいなかったのだろうか? 答えはNo。そんなことは無い。
ここで一つの記事を紹介する。
文芸春秋2013年9月特別号を見てみよう。冊子中盤、必ず222ページに陣取っているコラム「新世界地政学」は、朝日新聞社元主筆の船橋洋一氏が書いている。ここの記事から引用する。
<中国の台頭が米国の二十一世紀戦略にとって最大の挑戦であることは間違いない。このほどカリフォルニアで行われた米中サミットも内実は緊張を孕んだものだった。夕食の席で、習近平中国国家主席は、一九三〇年代の日本の中国侵略でどれほど中国の国民が災難を被ったか、日本の軍国主義が再び勢いを増している、尖閣諸島をめぐる日本の過剰反応が戦後秩序への脅威になっている、と長々と述べ立てた。
モノローグが一時間ほど続いたところで、オバマが制止した。
「ちょっとこの辺でいいですか? 」
「日本は米国の同盟国です。友人です。それに日本は民主主義国です。日本のことをそんな風に言うのは適切ではありません。」
会談後、オバマはこのサミットそのものの意義にクビを傾げたという。オバマの対中不信感は強まった。>
この分析はストレートでいてスマートだ。朝日新聞のインテリジェンス能力は最高の位置にある。だが、それがゆえに私は腹が立って仕方が無い。
なぜこうした特級の分析を朝日新聞紙面上に載せないのであろうか。
本来であれば、朝日は高級紙に当たるのだからもっとこういう論を社説なりなんなりで載せるべきである。
しかし、現在の朝日新聞は完全に扇動の装置としてしか機能していない。
真実に近い分析は文芸春秋に載せるのに、朝日新聞には扇動情報しか載せないのか。
夕刊であろうとも扇動を朝日新聞1面トップに乗せるのか。
読者をバカにしているのだろうか。
我々は金を出して朝日を買う時に、夕刊フジや東スポを買っている訳ではないのだ。
その意味において、朝日の占める位置はさながら言論の一等地にあるため、私はこれを尊重したい。
だが昨今の報道でやはり違和感がある。
私は前回、「サイバー戦争論考」で朝日新聞の記事についての対抗言論を行った。
平成25年6月8日での朝日新聞夕刊1面で中国と米国が対等に共闘していく姿勢を描いたものだった。しかし、中国側によるアメリカへのサイバー攻撃についてはここの紙面上では触れなかった。
朝日新聞は中国の動きを正確につかんでいなかったのだろうか? 答えはNo。そんなことは無い。
ここで一つの記事を紹介する。
文芸春秋2013年9月特別号を見てみよう。冊子中盤、必ず222ページに陣取っているコラム「新世界地政学」は、朝日新聞社元主筆の船橋洋一氏が書いている。ここの記事から引用する。
<中国の台頭が米国の二十一世紀戦略にとって最大の挑戦であることは間違いない。このほどカリフォルニアで行われた米中サミットも内実は緊張を孕んだものだった。夕食の席で、習近平中国国家主席は、一九三〇年代の日本の中国侵略でどれほど中国の国民が災難を被ったか、日本の軍国主義が再び勢いを増している、尖閣諸島をめぐる日本の過剰反応が戦後秩序への脅威になっている、と長々と述べ立てた。
モノローグが一時間ほど続いたところで、オバマが制止した。
「ちょっとこの辺でいいですか? 」
「日本は米国の同盟国です。友人です。それに日本は民主主義国です。日本のことをそんな風に言うのは適切ではありません。」
会談後、オバマはこのサミットそのものの意義にクビを傾げたという。オバマの対中不信感は強まった。>
この分析はストレートでいてスマートだ。朝日新聞のインテリジェンス能力は最高の位置にある。だが、それがゆえに私は腹が立って仕方が無い。
なぜこうした特級の分析を朝日新聞紙面上に載せないのであろうか。
本来であれば、朝日は高級紙に当たるのだからもっとこういう論を社説なりなんなりで載せるべきである。
しかし、現在の朝日新聞は完全に扇動の装置としてしか機能していない。
真実に近い分析は文芸春秋に載せるのに、朝日新聞には扇動情報しか載せないのか。
夕刊であろうとも扇動を朝日新聞1面トップに乗せるのか。
読者をバカにしているのだろうか。
我々は金を出して朝日を買う時に、夕刊フジや東スポを買っている訳ではないのだ。