とめどもないことをつらつらと

日々の雑感などを書いて行こうと思います。
草稿に近く、人に読まれる事を前提としていません。
引用OKす。

ジブリアニメーション 個人的ランキング

2021-06-19 12:07:18 | 映像作品
と言うことで、国民的アニメスタジオになったジブリにおける、私個人が選ぶアニメーションランキングを記載。
尚、私自身はジブリ作品を半分以下くらいしか見ておらず、全体的な観点の意味において、その評価に欠落する部分もあるが、しかしそれでも良いと判断して、ここに掲載した。
厳密にはスタジオジブリの時代でないものも掲載しているが、これも可とした。

ジブリは「サハラ砂漠に吹く熱風を意味するイタリア語」とのことだったのですが、
メキシコを意識していたら「メキシコに吹く熱風」のサンタナになっていた可能性も。
スタジオサンタナ・・・うーんインパクトなし! (ジブリになって良かった)

1.On Your Mark

 と言うことで大人の諸事情において発売延期(実質の発売停止・販売停止:後述)となってしまったこの短編作品が押しも押されぬ私の推薦第一位に。
 どの辛口批評家も文句の付け所がない作品となって、海外の愛好家も多い。
 見ていて本当に心打たれる。
 どうして販売停止になってしまったのか? それは次の経緯による。

 元々この映像作品は1990年代に興隆を極めた、J−POPの音楽ユニット「CHAGE and ASKA」(略称はチャゲアス)のミュージックプロモーションビデオとして製作された。
 岡田斗司夫さんの解説によれば、元々1990年代のジブリは国民的アニメスタジオと言う立ち位置ではなく、まだアニメが好きなアニメファンのためのアニメを製作するスタジオとして存在していて、知名度や支持率で言えば、全然チャゲアスの方が上であったという。
 そのチャゲアスの内のASKAが2014年5月に覚醒剤取締法違反の容疑で逮捕された。
 これを受けてBD/DVD-BOX「宮崎駿監督作品集」の発売が同年7月2日に延期されたのだが、今現在販売されている宮崎駿監督作品集には、この「On Your Mark」がない。
 尚、「ジブリがいっぱいSPECIAL ショートショート 1992-2016」には無事収録されたので、見たい場合はこちらを是非。
 2008年頃はまだネット上に上がっていたが、今は著作権の関係で全削除(まあ当然)。
 運が良ければ、「On Your Mark」で動画検索するとネット上で見られるかもしれません。

 この件に関してだけは岡田斗司夫さんの解説は必見で、様々な理解と解釈が得られる。
 ただ、それでもしっくり来ないのは「永劫回帰」と「原発作業員」の部分なんだよなあ・・・と。
 永劫回帰を言うなら、ニーチェの言う超人は、個人の意思と行動による一般的影響の逸脱を目指すのであって、あの物語の後半の展開は個人の意思と行動による一般的影響の逸脱ではなく「たまたま上手く行った」ケースのパターンのように思えるんだよね・・・と。

 余談ではありますが、漫画家・西原理恵子先生の最高傑作は何かと言うと、短編「うつくしいのはら」であると言うのは個人的に間違いがないと思うのですが、短編が傑作になりがちであるというのか、短編を私が評価してしまう傾向があるのかは分からないが、ここにジブリと西原さんの見えない共通点があるようにも思える。
 (あとは両方共東京の三鷹とは高円寺辺りにスタジオがあるという点も)


2.ルパン三世カリオストロの城

 と言うことで、誰もが知る国民的アニメ(? )。これが好きでフィアット500を購入したと言う人もいた。
 あとですね・・・この映画はそこかしこに影響を与えまくってしまったので、日本の皇室でファンを生み出してしまい(黒田清子さん(紀宮清子内親王))、ご自身の結婚式で「あれーこのドレスどこかで・・・」と言うデザインのドレスを着て結婚式をしたというエピソードも。
 それで結婚式のイラストを書いたら、あれー? これカリ城のあのシーンじゃねと、日本国民は心の中で幸せを願いながらも、同時に心の中で総ツッコミをしたという。
 こんな良作であったのにも関わらず、これを発表した当時は「アニメは子供が見るもの」と言う社会認識が通底していたので、当時の興行収入はドベであったらしい。

 まあこれが凄いよく出来ていて、ニコニコの生放送でやっていた時、最初15分だけ見ようと思って見たのが運の尽き、もうグイグイ引き込まれて結局2時間見てしもうた。


3.紅の豚

 と言うことで共産主義排斥をするイギリスのガーディアン紙でのジブリランキングでは、共産主義を肯定する本作品は「隣の山田くん」の下であったのだが、私的には好きな部類であった。
 様々な暗喩が見え隠れし、そしてそれに気づかせない美麗な描画と流麗なアクション、質の高い音楽性とすばらしい声優の躍動。飽きの来ない展開に・・・もう挙げていったらキリがない。
 私が一番好きなシーンはピッコロ社の裏側のドブ川から飛び立つシーン。
 あの曲が緊張感を駆り立てるが、単品で聞くと普通のクラシック曲なんだよね。曲そのものがベースを張ると言う意味で素晴らしいのもそうであるが、映像と効果音と組み合わせる技法が秀逸であったとしか言いようがない。
 ちなみにエンジン紹介シーンで、エンジンには「GHIBLI」と書かれている模様。


4.もののけ姫

 ジブリにはテーマがありそうで、テーマがなく、テーマがなさそうで、やっぱりテーマがありそう・・・みたいなことはよくある。
 テーマとは、人間が持つ課題とその克服(克服はしてもしなくても良い)と言うことの提示である。
 もののけ姫は、かなり乱暴に言ってしまえば、「人間は自然とどう付き合っていくべきなのか」と言う問題を切り出していて、人間は自然を破壊する存在であるという業と共に、そうではない理念と言うものが提示されたように思う。
 このもののけ姫の中では、その課題に対する明示的な結論を避けているが、それを受け止めるだけでもこの物語は見ても
良い。


5.ラピュタ

 もうワンカットワンカットごとに気合が入りまくっている。
 あのパズーとドーラが乗ったフラップターが水面近くすれすれで飛んで、それがカメラから離れて行くと言うシーンがあるのだが(↓ここね)


 これ実写でやったらもっと尺持たせているでしょ! と言うシーンなのに1秒足らずしかない。しかしそのハイペーステンポが躍動感とダイナミズムを生み出している。
 あとこれの解説を岡田斗司夫さんが説明していましたが、その説明の中でのジブリスタジオ内での会話が正直ちょっとキモいと思いました。


6.魔女の宅急便

 これもデウス・ウクス・マキーネ的にエンディングが迎えられてしまったので私的には不満ではありますが、ここにランクイン。
 スランプとその克服が描かれているものの、本当に10代の女の子ってこういうこと思うんかいという疑問もある。
 ただ、映像と音楽、展開とテンポの良さがエンターテイメントとしての映像作品として秀逸なレベルに引き上げているので記載。


以上でございます。

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