とめどもないことをつらつらと

日々の雑感などを書いて行こうと思います。
草稿に近く、人に読まれる事を前提としていません。
引用OKす。

因縁果は構造の包含に遡るべし

2023-08-22 23:44:36 | 哲学・社会
世の中、やっちまったーと自身の失敗を振り返って、今後もそれをしないようにしようとする時はままある。

が、その時どうするか? 気を張り詰めて、失敗がないように、ミスがないように、見落としポイントがないようにするだろうか? 

それもいいし、それらはあるべきではあると思うが、もう一つも理知の武器を持っていてもいいように思う。

それは「因縁果は構造の包含に遡るべし」と言うことだ。
これを書いていく。

例えば毎日出かける時に持ち物チェックをするが、ハンカチを毎回忘れる人がいたとしよう。
その時に「ハンカチは忘れないように、ハンカチは忘れないように・・・」と気合と根性で毎朝乗り切るのもいいが、玄関先にチェックリストを作っておくか、前日にカバンやポケットにハンカチを入れてしまうことだ。
あるいは忘れてしまう日常の構造に問題があるのかもしれない。
例えば夜ふかしをしているので、朝はギリギリまで寝ており、余裕がないために忘れる。
なので、夜は早寝をすれば、この問題は構造的に解決できるかもしれない。
あるいは複数個の持ち物を意識する時、人間には記憶量としての物理限界がある。
よってそれを補助する体制や姿勢、構造が必要になる。

世の中の全ては因縁果だ。
最初の起点となる原因(因)と、それを成長させる周辺環境(縁)が合わさり、結果(果)が生まれる。

果実を成らせたいので種を植える(因)+適切な量の水を与えたり適切な量の日光に当てたりする→果実が成る(果)。

果実を成らせたいので種を植える(因)+過度な水を与えたり(あるいは与えなかったり)、過度な日光に当てたり(あるいは当てなかったり)する→果実が成らない(果)。

テストでいい点を取りたいと思う(因)+学校での勉強をしたり、自習したり予習・復習をしたりする(縁)→いい点を取れたり取れなかったりする(果)

と言う具合だ。
この場合で、いい点を取れたり取れなかったりするのは、植物で言う水や太陽光の問題なので、周辺環境を整えると良い。

さて、ハンカチの件に一旦戻るが、ハンカチを忘れるのには

外出時にハンカチを持っていきたい(因)+(忘れる要因)(縁)→結果

と言う具合になるので、この縁を対策すれば良い。

この忘れる要因は、
・どうやっても人間の脳には物理的限界があるため
・朝ドタバタしているから、チェックする余裕がない。

と言うので、これらは総括して「本人に気合が入っていないのが悪い」とくくられるが、そうではなく、構造的問題、これらの一つ一つの要素を入れる袋に対策を打てればいいのだ。

従い、
・チェックリストを作る
・早寝をする
と言う時間構造や補助構造の改善を考える。

あるいはもしや、「そもそもが多量の持ち物を持たせてキャパシティーオーバーにするような社会が悪い」と言う話になるかもしれない。これは突飛な話であるが、こういった「個々の人間ではフォローできないような大きい枠組みでの社会構造において改善を為すことが、全員にとっての幸せにつながるのではないか」と言う方向性における考え方として、この答えは正しい。
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