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帝国主義論/レーニン 光文社古典新訳文庫
https://honto.jp/netstore/pd-review_0602719249.html
【まとめ】
1860~1870年代、自由競争の支配する資本主義が驚異的な発達を遂げた。20世紀初頭、恐慌によって自由競争的な旧来の資本主義に代わって、生産と資本の集中化が徹底的に進む帝国主義が現れる。銀行は資本集中と取引高の増加を果たし、産業資本との融合を始め、実質的に産業に対する支配を強めた。帝国主義は資本主義が高度に発展した段階であり、金融資本が支配的となった体制である。従来の資本主義では商品の輸出が行なわれたのに対し、資本主義の最高の段階としての帝国主義では資本輸出が特徴となる。そこで大衆の生活は依然苦しい。しかし独占から生まれる莫大な過剰資本は、資本家の利益のため、後進国への資本輸出に用いられ、大衆の生活向上に費やされることはない。
金融資本の段階で、資本家は(その階級的利益に端を発する)経済的利益から独占体同士の同盟を結び一定の関係を保持しようとする。同時にそれにつられ国家間でも政治的な関係が構築される。私的独占と国家独占が一体化し、巨大独占資本家が世界分割を繰り広げる状況が生まれる。
金融資本における生産力の発展や資本蓄積の度合いは資本主義国家間の発展から不可避的に差が生じる。そして、その帝国本国の力は「勢力圏」の分割状況とは均衡しない。やがて力をつけた後発帝国主義国(植民地をもたざる国)は既存の世界支配での不均衡の是正を狙い、自らの力を反映する形で植民地獲得の分け前にありつこうとする。資本主義を維持しながら、分割された世界の再分割を巡る不均衡の解決は、独占的資本家=帝国主義国家間での不可避の戦争以外に存在しない。
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帝国主義論/レーニン 光文社古典新訳文庫
https://honto.jp/netstore/pd-review_0602719249.html
【まとめ】
1860~1870年代、自由競争の支配する資本主義が驚異的な発達を遂げた。20世紀初頭、恐慌によって自由競争的な旧来の資本主義に代わって、生産と資本の集中化が徹底的に進む帝国主義が現れる。銀行は資本集中と取引高の増加を果たし、産業資本との融合を始め、実質的に産業に対する支配を強めた。帝国主義は資本主義が高度に発展した段階であり、金融資本が支配的となった体制である。従来の資本主義では商品の輸出が行なわれたのに対し、資本主義の最高の段階としての帝国主義では資本輸出が特徴となる。そこで大衆の生活は依然苦しい。しかし独占から生まれる莫大な過剰資本は、資本家の利益のため、後進国への資本輸出に用いられ、大衆の生活向上に費やされることはない。
金融資本の段階で、資本家は(その階級的利益に端を発する)経済的利益から独占体同士の同盟を結び一定の関係を保持しようとする。同時にそれにつられ国家間でも政治的な関係が構築される。私的独占と国家独占が一体化し、巨大独占資本家が世界分割を繰り広げる状況が生まれる。
金融資本における生産力の発展や資本蓄積の度合いは資本主義国家間の発展から不可避的に差が生じる。そして、その帝国本国の力は「勢力圏」の分割状況とは均衡しない。やがて力をつけた後発帝国主義国(植民地をもたざる国)は既存の世界支配での不均衡の是正を狙い、自らの力を反映する形で植民地獲得の分け前にありつこうとする。資本主義を維持しながら、分割された世界の再分割を巡る不均衡の解決は、独占的資本家=帝国主義国家間での不可避の戦争以外に存在しない。
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