読書日記☆こんな本読んでます

2004年1月からの記録です。
この頃積ん読が多くっていけません....

火車

2008-08-27 |  宮部みゆき
火車 (新潮文庫)
宮部 みゆき
新潮社

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『休職中の刑事、本間俊介は遠縁の男性に頼まれて彼の婚約者、関根彰子の行方を捜すことになった。自らの意思で失踪、しかも徹底的に足取りを消して―なぜ彰子はそこまでして自分の存在を消さねばならなかったのか?いったい彼女は何者なのか?謎を解く鍵は、カード会社の犠牲ともいうべき自己破産者の凄惨な人生に隠されていた。山本周五郎賞に輝いたミステリー史に残る傑作。 』

本書、ハードカバーは92年に出版され、93年に山本周五郎賞を取った。

宮部みゆきは「火車」であるとずっと思い続け、人にも言ってきたのだが
実際の所 大昔に読んだきりでほとんど内容は覚えていないことに思い至り
読み直してみた次第。

正直な所、当時ほどの感慨はない。
たぶんそれだけ年を取ったということなのだろうなぁ。
本書に対する高い評価は、自分より若い女性(当時宮部は32歳)がこれだけのことを調べ上げ、ストーリーを練り上げたこと自体に対する驚きもあったと思う。

大阪で老夫婦が兄と三人で踏み切りに飛び込んだのは何年前だっただろう。
あれから規制が多少強化されたようにも思うが実際の所どうなのだろう。
この収入が下がる中での物価高・・・本書に描かれているようなマイホームを夢見たローンが返せなくなり・・・という状況よりもっと悪くなっている気がする。
本書で宮部が提起した問題は何も変わっていない。
教育現場で消費者教育を、それだけでも何とかならないものか。
いまどきブラウスが縫えなくてもいい。ボタン付けくらいができさえすれば。家庭科の時間を割くことができないものか。被服の先生方の反発を受けるのだろうなぁ。


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