本所深川ふしぎ草紙 (新潮文庫)宮部 みゆき新潮社このアイテムの詳細を見る |
宮部みゆきが時代小説を書いているのは知っていたのだが、ミステリーを書くのが難しくなって時代小説に転んだものと勝手に推察して敬遠していたのだけど(そういう作家を知らないわけではないので~)
火車より前に本書で吉川英治文学新人賞を受賞していたことを知り(自らの不明を恥じ)早速読んでみた。
やあやあ、これはすごい。
一行目に「近江屋藤兵衛が死んだ。」と来る。
え?近江屋藤兵衛って誰?どうして?
そこでもう釣り針にかかったのも当然、しっかり吊り上げられるというわけで・・・。
ストーリーの組み立ても上手ければ、人間の心や体の動きの表現も上手い。
これを30やそこらで書いてるんだもんねぇ。
脱帽です。