豊後ピートのブログ

元北アルプス槍ヶ岳の小屋番&白馬岳周辺の夏山パトロールを13シーズン。今はただのおっさん

小蓮華山頂が・・・・・

2007年09月06日 | 白馬岳など北アルプス北部ネタ
信州山小屋ネットに小蓮華山山頂の陥没について記事が出ています。


最大で9000立方メートル崩落 小蓮華山の調査報告会



小蓮華の山頂には昨年亀裂が発生し、山頂をロープで規制して立入禁止にしていました。そして今年の夏前に地元の遭対協関係者が登山道の視察を行ったところ、亀裂を境に山頂が2m近く陥没しているのが見つかり、地元でニュースになりました。


昨年この亀裂を見た時、「山は動いているんだなあ」と、大自然というものに対してしみじみ感動したものですが、今年、山頂が思い切り陥没しているのを見ますと、

「洒落にならん!」

というのが実感です。もう崩落とか土砂崩れとか、飽きました。




記事によりますと、崩落が起きた場合に流出する土砂を約9000立方メートルと推定しています。2年前に白馬大雪渓で起きた大崩落では2000立方メートルですので、崩落が起きたらアレよりもさらに大きいわけです。




この画像は、山頂から大池側の登山道の様子です。石がザクザクになっている部分がありますが、これが今年になって発生した亀裂です。この亀裂からゴソっと抜けたら、かなり地形が変わるでしょうね。




この画像は同じ山頂から大池側にある、「白馬大池」と書かれた岩の様子です。岩の下に亀裂が走り、岩が倒れてしまいました。



夏の初めに山頂付近の登山道は新しいラインに変更しています。が、今回の記事によりますと、さらに下を迂回するラインを作るようです。



この記事では、崩落が起きた場合、白馬沢に大量の土砂が流れ込むことが予想されるので、山スキーや山菜採りの人が入らないように呼びかけを始めたことも書いてあります。大雪渓まで土砂自体が届くことはないと思いますが、雪渓が残る時期に土砂崩落とともに大きな落石が発生した場合、いくつか白馬尻まで飛んでくるかもしれません。あまり考えたくない状況ですね。




まあ、おそらくは冬の間に凍結破砕作用でドーンと落ちてくれるのでは?という感じもします。亀裂が広がったのも、たぶん冬の間でしょうし。とりあえず、春先に山スキーで白馬沢に入りたいって方は、情報収集をしっかりやってください。冬の間に何か起きている可能性は高いです。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
初めて画像を見ました (村長)
2007-09-08 02:20:30
なるほど‥。
噂には来てましたが、画像ではじめて見ました。
この辺りに多い“二重山稜”とは、こうやって出来るのでしょうね‥
頂上小屋横の離山だってソウやって稜線から離れたんですよね‥。
地球が生命体である事を、感じることが出来ました。
壮大で人間様の活動の小ささを思い知ります‥
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二重山稜で止まって欲しい (bongo-pete)
2007-09-08 05:53:20
二重山稜って悠久の時の流れの中でできるものだと思っていましたが、できる時は数年単位でできてしまうのかもしれませんね。
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