豊後ピートのブログ

元北アルプス槍ヶ岳の小屋番&白馬岳周辺の夏山パトロールを13シーズン。今はただのおっさん

「しんしゅう」が引退

2014年04月02日 | 山を飛ぶヘリコプター
そういえば、最後に見かけたのはいつだったでしょうか。白馬大雪渓で大崩落があった時に「やまびこ」と同時に飛んでいたのを覚えていますが、それ以後は見かけていないかもしれません。


ヘリ「しんしゅう」引退 山岳遭難で活躍、25年で508人救助
信濃毎日新聞  04月01日(火)


2代目の「やまびこ」が導入されてからは県政用ヘリコプターとして運用されていましたが、それにしても25年も飛んでいたんですね。


引用
 「気候に合わせて微妙な調整が必要だった」と山崎さん。3千メートル級の山岳地は酸素濃度が薄く、推進力を得にくい。フルパワーでの飛行が増え、エンジンの負担は大きかった。山崎さんは毎回、入念に点検し、手作業で調整。コンピューター制御で、自動で異常を知らせる最近のヘリと違い、「整備士にとってやりがいのある機体」だった。

 新しい機体と比べて、救助性能は劣る。救助用のワイヤウインチは一度に1人しか引き上げられない。悪天候や乱気流で現場の上空に長くとどまれず、遭難者を引き上げた後、救助隊員を残して、その場を離れたこともしばしばだった。

引用おわり


私が働いていた山小屋は標高が3000mを越えた場所にあったもので、「しんしゅう」には相当しんどかったようです。当時はあまりヘリコプターの性能について知らなかったのですが、今思うとギリギリだったんだなあと思いますわ。

またウインチの引き上げる能力が弱いため、1度に1人しかピックアップできませんでした。それに3回ぐらい連続でピックアップすると、しばらく装置を冷やさないとダメだったと思います。ちょっと不確かな記憶なのですが・・・


引用
 機体は毎日、隊員が磨き、この日も輝いていた。仕事を終えた山崎さんは、パイロットで隊長の高山徳恵さん(56)と感慨に浸った。高山さんが「無事飛んでくれてありがとうのひと言ですね」とつぶやくと、山崎さんは「これほど長く一緒に働くとは思わなかったよ。お疲れさまでした」と目頭を熱くした。
引用おわり


ほんと、お疲れ様でした・・・