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恵みの舟に棹さして、天の宮居に昇りたまい・・8世紀中国の景教碑文(2)

2014-08-06 | マニ・ゾロアスター


引き続き、神直道氏の「景教入門」から、中国で8世紀に作られた「景教碑文」の説明のご紹介をさせていただきます。

リンクは張っておりませんが、アマゾンなどでご購入になれます。


           *****


         (引用ここから)


「大秦景教流行中国碑」

第一段

ここに常然真寂、はじめなくして奥深く、霊むなしく、世の終末にあって妙力を持したまい、天地を創造し、預言者や使徒たちを妙なるものとし、かくて元尊なる者、それたださが三位一体の妙身(神)であり、はじめなき真主なる神である。

十字を切って世界を定め、聖霊を発して陰陽を生じたまう。

暗天が一転して天地がひらけ、日月がめぐって昼夜となる。

万物をつくりなしてアダムをたて、特に妻をたまわって転変きわまりない世の中を鎮めさせたまう。

人々の本然の心はむなしく、満ちることはなく、穢れない心は異神をむかえようとすることもない。

しかるに、にごれるかな、サタンは人々をまどわそうとして、人々の清いこころをかざり、神と人をへだて、くらい仲間を邪悪のうちに争わしめる。

多くの人々がサタンにひしめき従い、競ってサタンにまどわされた勝手気ままな宗教の和を広げる。

あるいは物をもって信の根基とし、あるいは空と有とを混同して二者をあやまらしめ、あるいは祈祷祭祀によって幸いをもとめ、あるいは己の善行をほこって人におごりたかぶる。

いかに考え悩み、いかに思いをこらしても、茫然として得るところなく、焼きただれる思いは、重なる暗さに道を失い、元の道に立ち返ることはできない。


そこで、わが三位一体神の分身であるメシアは、真の姿を隠し、人と同じ姿で、この世に出でたまいた。

天使は喜びを述べ、マリアは聖イエスを大秦(ローマ帝国領・ユダヤはその頃ローマ帝国の支配下にあった)に誕生する。



めでたい星はさいわいを告げ、ペルシアの学者=マギはその光をのぞみ見て、来献した。

24聖の説いた旧約聖書を成就し、家や国を神のはかりごとのうちにおさめた。

三位一体の聖霊は無言の新教を説き、よき人を正しい信にみちびき、世界の救いを図り、けがれをきよめて真となし、信望愛の三常門を開き、生をひらき、死を滅し、景日(大いなる日)をかかげて暗府を破り、魔妄をことごとくくじきたまう。


恵みの船に棹さして、天の宮居に登りたまい、人はすでにして救われる。

よきことかく終わり、日は真に昇る。

新約聖書を留めて神の御旨を伝え、信の霊関を発したまう。

洗礼の水と霊とは、浮華をきよめ、心をむなしくして、神の機能の印としての十字を持し、世界を融和し、人々を自由になしたもうた。


           (引用ここまで)


             *****


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