始まりに向かって

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若者に音響兵器を発射しないで~!・・自治体が公園にモスキート音発生装置を設置

2009-05-26 | 野生の思考・社会・脱原発
若者にしか聴こえない音(1オクターブ下げ)


http://www.youtube.com/watch?v=c-yNpC_mca8&feature=related
YouTubeモスキート音1オクターブ下げ


新聞を読んでいたら、またもやびっくりな記事をみつけました。

深夜にたむろして騒ぐ若者たちを“撃退”するために、東京都足立区が公立公園に“モスキート音”という若者にしか聞こえない音を出す装置を設置したと書いてありました。

ゴキブリじゃないんだぞ~~。

どうして自治体がこんなことをするのか信じられません。

モスキート音のことを調べてみると、海外では“音響兵器”というものがすでに使われていることを知りました。

死に至ることはない、“非致死性兵器”という名前もついているそうです。

最近のインフルエンザの発生にしても、空気中に“非致死性”な何ものかがふりまかれているように感じられますが、このような“非致死性”な音響装置を公共施設に、若者をターゲットに設置するとは!

ほんとうに人間の感覚はどこまで壊れてしまったのか?!

暴れる若者も問題だけれど、、だからといって、大の大人の公務員が10代の子供たちに向けてゴキブリ退治のような“攻撃”をするとは、あまりにも耐えられない思いがします。



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5月21日・Asahi.comより
http://www.asahi.com/national/update/0520/TKY200905200047.html
5月21日・Asahi.com

深夜の公園で騒ぐ若者、不快音で「撃退」 足立区が実験
2009年5月21日18時57分


 真夜中の公園で騒ぐ若者たちを高周波の音で近づかせない実験を、東京都足立区が21日から始める。

若者だけに聞こえる「モスキート音」と呼ばれる不快音を夜中から未明にかけて鳴らす。

足立区は「無差別に若者を立ち退かせる方法には批判もあると思うが、苦渋の選択だ」という。

 「モスキート音」は、若者しか聞こえないとされる18キロヘルツ前後の高周波発信装置の音。

蚊(英語で「モスキート」)のように「キーンキーン」と耳障りな甲高い音がすることから、名付けられた。

 20歳前後をピークに聴力が徐々に低下する「老人性難聴」の症状を利用したもので、中高年には聞こえない。

街にたむろする若者を追い払うため、英国の科学者が装置を開発。
英国のメーカーが06年に商品化した。

 足立区がこの装置を使って実験するのは、被害が深刻な「北鹿浜公園」。

周辺住民から「騒音で眠れない」と苦情が相次ぎ、昨年度は事務所の窓ガラスが割られたり、トイレの便器が壊されたりした。区内約470カ所にある公園の被害額約300万円のうち、この公園の被害が約70万円を占めたという。

 夜間に巡回する警備員が、トイレットペーパーに火を付けていた若者の集団を目撃。
防犯カメラも深夜、カメラを壊そうとする若者の姿をとらえている。

 対応策として装置の導入が浮上し、区公園管理課は半年間議論を重ねた。

「若者を排除するような装置を、自治体が率先して導入していいのか」という意見もあったが、「憩いの場のはずの公園が、安眠を奪う迷惑施設になってはいけない」(増田治行課長)と導入を決めた。

 21日から、事務所と公衆トイレがならぶ施設の付近に発信装置をとりつけ、毎日午後11時から翌午前5時まで鳴らす。

様子をみて、本格的な導入を検討するという。

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下の記事は、グルジアで用いられた“音響兵器”に関する記事です。


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「Livedoor news」2008・09・17
http://news.livedoor.com/article/detail/3822506/
「Livedoor news」2008・09・17


【国際】 グルジアで使われた「音響兵器」ってどんな兵器?
2008年09月17日10時00分 / 提供:チカラコラムス

 北京オリンピックと時を同じくして始まったグルジアでの紛争は、そのタイミングも相まって国際社会から非難を浴び、大いに注目を集めることとなった。

紛争に至る経緯とともに、そこで使用された最新の兵器に焦点を当ててみると、意外な事実が浮かび上がってくる。
 
「音響兵器」って何?

 グルジア紛争の報道を見ていると、あまり聞き染みのない「音響兵器」が使用されたとの記述が目を引く。

いかにも最新兵器という響きがするこの兵器の正体は、一体どのようなものなのか。

 世界の軍事事情に精通する専門誌『軍事研究』編集部に話を伺ってみると、音響兵器が使われるようになったのは今世紀に入ってからとの答えが返ってきた。

「音響兵器とは、その名の通り攻撃対象に音で打撃を与えるもので、広く分類すると『非致死性兵器』に含まれます。

非致死性兵器は、敵にいきなり発砲したり、死に至る攻撃をするわけにいかない場合に使用されるもの。

攻撃対象の戦闘能力を損なわせる程度のダメージを与えるわけです。

非致死性音響兵器は、おもに暴徒鎮圧や不審船への威嚇として、既に世界では幅広く使われています」

 音で攻撃すると聞くと、とにかく大きな音を出して敵を戦闘不能にさせるというイメージが湧きがちだが、実情は異なる。

音響兵器はやみくもに大音量を発するわけではなく、最大150デジベル(火災報知器の約2倍の音量)に設定されている。

音響兵器の攻撃を受けた側が、その後難聴などの障害を抱えてしまうようではそもそも「非致死性」という本来の主旨から外れてしまう。

つまり、後遺症を残さない範囲内で、人間が最も生理的に耐えられないレベルがこの数値ということだ。

 音響兵器は、アメリカ海軍が艦船に載せている長距離音響装置「LRAD」が最も広く知られているとのこと。

グルジア紛争では、ロシア対グルジアの戦闘上で用いられたわけではなく、あくまでグルジア国内での暴徒鎮圧のために用いられた。

「例えば不審船が現れた場合、その正体が定かでない状況で、いきなり重火器を発砲して撃沈させるような行為は国際法的にも政治的にも問題があります。

そうした時に威嚇として音響兵器を用いると、少なくとも対象の戦闘能力を奪うことができます。

それでも問題解決しない場合に、初めて戦闘となるわけです。

イラクで治安維持任務についているアメリカ軍も、度重なる暴動を抑えるために、音響兵器LRADを使用しています」


技術力向上と情勢の変化が実用を可能にした

 「音を使った攻撃」の研究は前世紀から行われていたものの、実用性という意味ではほぼ効力を持たなかった。

だが、的確な対象に向けて適度なダメージを与える「指向性」技術の向上により、実用的となった。

 それに加え、必要以上の損害を与えるのは人道上好ましくないという価値観の変化が音響兵器の実用化を後押ししたという。

また、たとえ不審な船や暴徒化した群衆であっても、何の警告もなく銃撃を加えているようでは国際的非難を浴びるのがオチだろう。

攻撃する側の心理的負担も大きい。

 それが21世紀に入って起こった情勢の変化であり、だからこそ音響兵器のような非致死性兵器の出番が多くなったというわけだ。

 日本国内にいると、こうした紛争や兵器の話というものはなかなかピンと来ないものがある。

だが、私たちの目につきにくい場所では様々なせめぎ合いが行われていることも頭の片隅に入れておきたい。
           文●松本伊織(エフスタイル)

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コメント (5)
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