「へンくつ日記」

日常や社会全般の時事。
そして個人的思考のアレコレを
笑える話に…なるべく

「地獄絵図」の本が売れているそうな…

2012年04月29日 16時05分12秒 | Weblog

“嘘つき人間は死んだら閻魔に舌を抜かれる”
“泥棒は何度も灼熱地獄に落とされる”など
数々の地獄の模様を描いた「地獄絵図」が
売れているそうだ

買っていくのは幼児を持つ母親が多いらしい
子供に「悪いことをすると地獄へ行く」という
恐怖心を植え付け、言いつけに従わせようとい
う魂胆だ。事実、絵本を見せた後に、子供を叱
る際「嘘をつくと、閻魔様に舌を抜かれるわよ!」
と言うと、子供は泣き出し、そして謝るという
悪戯や嘘の習慣を直すには、確かに効果的な方法
かもしれない

だが、「~すると罰せられる」「~してはいけない」式の
ネガティブ教育は、果たして正しいやり方なのか?

しかし考えてみると、世の中、子供に対する「いけません」式の
“戒律”ばかりのような気がする。刑法しかり、民法しかり…
更には宗教においては、イスラム系では有名な“十戒”があるし
小乗教では、なんと“五百戒”まである。チベット仏教の「痒く
ても体を掻いてはならない」などがそう。個人的には、なんと愚
かな戒律かとは思うし、つくづくチベット僧に生まれなくて良かった
と天に感謝している

さてさて、要するに、地球人は「いけません」戒律に縛られた
“お子さま”扱いから脱却していないのだ

それは「性善説(本来、人間は仏・神だ)」ではなく「性悪説
(人間は一皮剥けば醜い悪魔だ)」に基づいて人間を見ている
から「してはいけません」戒律が横行するのだ

では、人間を「性善説」で捉え「大人」として
扱った場合、どうなるだろうか

まず「してはいけません」戒律は存在せず、皆は善なる行動の「手本書」
なるものを手に、率先して善を「する」だろう。皆は競って「善なる行動」
をする。そして「手本書」の最重要項目には「他者の幸福を願う」が書かれ
ているはずだ。更に、その項目の肝心として「激励」があるに違いない
何故なら、他人からの真心の「激励」こそが、施しでは得られない、自らを
発奮させ可能性に向かって突き進む強い勇気を生むからだ。自らが金剛不壊
の勇気を持つことこそ、人生において「鬼に金棒」たることはない

さて、世界がこのような「激励社会」となった場合、学術的興味から
「地獄絵図」は売れることはあるだろうが、一般には売れないだろう
売れるのは“人間を蘇生させる正しい激励の数々本”に違いないが
そんな“本”は、現在、売っている?

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする