「我慢すると心が腐るんだよ」
最近始まったある連続ドラマのサブタイトルだ
いかにも現代の「我慢できない」世代の言い分だ
仏法では、「我慢できる人間」こそが高い境涯の
人間、つまり「仏」であると説いている。逆に言
うと「我慢できない者」は、人間のランクが低い
「仏とは遠い存在」「わがままな子供」ということ
つまり、境涯としてランクの低いところの思想を
拠り所としたドラマなのだが、世間を見渡すと、
こういったトンチンカンは枚挙に暇が無い
例えば「心の命ずるままに」が、最高の教えのように
説く宗教屋や教師がいるが、それは間違いだ
人間の心は常に変わる。人に影響され、環境に動揺し
沸き出る欲望にも決意が揺らぐ。そんな心の移ろいを
仏典には「六窓一猿」と説かれている。つまり「眼・
耳・鼻・舌・身・意」という六つの感覚器官の窓から
心という名の猿がせわしなく顔を出しては騒いでいる
様子が、心の実相そのままというのだ
そんな、煩悩や欲望、人や環境などに振り回される心
のままに生きるのは、まるで付和雷同の愚か者ではな
いか。そんな愚を「最高の教え」のように説く奴らの
滑稽さ。笑止千万、まさに笑いが止まらない
そんな低い次元の教えで生きてるから「心が腐るんだよ」