「へンくつ日記」

日常や社会全般の時事。
そして個人的思考のアレコレを
笑える話に…なるべく

終戦記念日に思う

2010年08月15日 16時49分47秒 | Weblog
 


長崎に原爆が落とされた65年後
菅直人首相は長崎市の平和公園で
「『核兵器のない世界』の実現に向けて
 先頭に立って行動する」
「核兵器保有国をはじめとする各国首脳に
 核軍縮・不拡散の重要性を訴える」
そう演説した

だが…
その舌の根も乾かぬうちに
“非核三原則の法制化”には慎重で
“核抑止力”も記者会見で肯定した

これを世界の常識では
“哲学の無い二枚舌人間”という

考えてみれば、過去の大戦も
当時の政治と軍部の責任者が
「戦争はよくない」が「アジアの平和のため」
という二枚舌論法で戦争を始めたのだ

そうして何百万人もの無辜の民を殺したのだ

おそらく管さんは
「絶対に戦争は反対」だろう
しかし、戦争を引き起こした指導者と
体質は全く同じだということに気づいていない
普段の言動から、口では絶対反対と言っても
その時の状況次第では、どう転ぶか判らない危うさを
僕は彼に感じるのだ

一方で、保守勢力の中の右派勢力は
「強い日本復興」のために
憲法改正を声高に叫んでいる
「自分達だけ」という民族主義や国粋主義が
多くの争いを引き起こしてきたという歴史に目をつぶり
再び愚かな選択を彼らはしようとしている

65年前、最たる愚考の戦争が終わった
「もう二度と戦争はイヤだ」と誰もが思ったはずなのに
その“戦争を引き起こす根”を否定しようとしないのは
一体どうしたことかと思ってしまう
「核の傘」理論や「大和民族云々」理論は
戦争に直結する危険な理論なのだ

それなのに、日本の知識人とされる人間も
否、エセ知識人ほど、上記理論を振りかざす
“二乗”は処置ナシ、である

僕は憲法改正には反対だが
もし改正するなら
以下の条文を足して欲しい

1、やむを得ず戦争に突入した場合は
 それを決定した時の総理・閣僚
 それに反対しなかった政治家・学者
 言論人、そしてマスコミ人等を
 戦地の最前線に配置し戦わせる

1、上記条文は、永遠に改正されない


上記のような改正なら
若くして戦争で亡くなった多くの犠牲者も
そう、戦地で亡くなった僕の祖父も
きっと納得してくれるに違いない
コメント (2)
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お金持ちの家のK君のこと

2010年08月15日 08時42分10秒 | Weblog
 
ネット上で「この家金持ち!」と
思うのはどんな時かという設問があった

1位は「お手伝いさんがいる」
2位は「家・門が大きい」
以下、プールがある。車が多い
シアタールームがある。グランドピアノがある
シャンデリアがあるなどが続く
下位に「カルピスが濃い」というものもあった
普段、どれだけ薄めて飲んでいるのかと
思わず笑ってしまった


幼い頃の私が、ある友人の家の
「金持ちぶり」に驚いたのは
インスタント・ラーメンだった
当時、まだ即席めんは高級品で
我が家では出たことのないご馳走だった
それが友人のK君の家に遊びに行った際
美人で上品な母君がお手伝いさんに指示して
ゆで卵や炒め野菜など色々な具材が入った
きらびやかなインスタント・ラーメンを
おやつとして出してくれたのだ

「こんな豪華なもの、生まれて初めて」と
子供ながらに感激したのを覚えている
と同時に、別世界に住む友人に
少なからず嫉妬したのだった
お互いに、この世に生まれて
まだ十年ほどしか経っていないのに
既に大きな差があるのことに
何ともいえぬ理不尽さを感じた


幼い頃、友だちのなかでも
我が家が一番の貧乏だった
印刷工職人だった父の収入は低く
その中から養育費として
二人の弟を引き取った別れた母に送っていた
だから我が家の家計は想像以上に厳しく
月末近くなると、ただでさえ質素な食事が
次元が違うくらい粗末なものになった
小麦粉を水で溶いてフライパンで焼き
それに醤油をつけて食べるというのは良い方で
酷いときには、山に自生するユリの根を掘り
その球根を茹でて食べたこともある
そうして窮状を凌いで、父の給料日が来ると
「また生き延びた」と
子供ながらにホッとするのだ

そんな生活をしていたから
K君の家は雲上のものだったのだ

K君の家には何度も遊びに行った
その度に、K君の母君はおやつで歓待してくれた
優しく上品なK君の母君は
キラキラ輝く女神のように思えた


最後にK君の家に遊びに行ってから
一ヶ月ほど経った頃だと思う
突然、K君の母君の写真が
テレビの夕方のニュースに映った
「逮捕」の文字があった

私は心臓が止まるほど驚いた

テレビに映る写真のK君の母君は
みすぼらしい老婆のように見えた
画面が変わり次のニュースになっても
私は画面から視線を外すことが出来なかった


後に知ったことだが
K君の母君の逮捕理由は
選挙違反だった
保守候補を支援するため
友人知人に金を渡したのだ
何故、彼女がそんなことをしたのか
子供だった私には判らない
ただ、その後K君の母君は離縁され
実家のある東京に戻っていった
そしてK君も、父親と何処かに引っ越していった
大きな家は人手に渡り、やがてその家も取り壊された

私は、空き地になったK君の屋敷跡に佇み
この世に確かなものなど何もない
お金も地位も何もかも
そして親子の絆さえ
全ては砂上の楼閣なのだ
子供ながらに
私はそんなことを思ったのだった
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