娘は産後、よく母乳が出るという。母乳を飲めば赤ん坊のウンチも沢山出るというので大変そうだ。
肉の脂肪は母乳を出すのには良くないらしい。母体の中がサラサラしてこそ出やすいらしく、魚の料理とか和食を主体に、一生懸命に作っては持っていっているうちのカミさん。
そんな娘が、やはり食べたいと言ったからと、昨日だか、小豆を煮て持っていっていた。まあ、砂糖少な目のお汁粉みたいなものだが、小豆は私も大好物でお相伴(おしょうばん)にあずかった。
それが今朝も、ごく僅かばかり残っていたのを見て、食べてもいいか?とカミさんに聴くと、好都合らしかった。とはいえ器に残った量は、かなり少ない。
そこで牛乳を流し込んだ。小倉ミルク・・・。
私が小学生だったころの給食には、たまに小倉ミルクが出た。のちになって同窓生たちは「あんなマズイもの、よく飲んでたよな~」などと言うが、実は私は、好きだった。小豆が入っていないミルクは、不味かったよ(まずかったよ)と言われても、それさえも、そうは思えなかった。
友たちは、脱脂粉乳のことを「脱粉」と呼び、まるで脱糞とかけたように蔑んでいたが、私は好きだった。私の口が変なのかもしれないが、時には加熱しすぎて焦げ臭いそれも、ありがたく味わっていた。
今で言う「スキムミルク」とは全くの別物なのかもしれないが、私はスキムミルクも大好きだ。サンヨーの「ゴパン」で食パンを焼くときに使うスキムミルクは、その匂いに陶然とすることもある。
母の買物に付いていって、手を握りながらおねだりして、麦藁ストローで飲んだ壜入り牛乳。あれも好きだった。言ってみれば嫌いなものなんて無かった。
子供のころのように、思いっきり甘いのは今や敬遠するが、餡子(あんこ)なら小豆だし、粒餡が好きだな~。
小倉ミルクから、ずいぶん迷走してしまった。
孫の生長は、母体から・・・。
【回顧】