当初行くつもりのなかったTDL、いざ行く段になって私が思ったのは、孫のお守り(おもり)、ちゃんとできるのかな?という不安だった。私が行っても、大した手助けにはならないだろうと思っていたし、今更ディズニーランドでもあるまい。そんな風に感じてもいた。
良い人ぶって言えば、ジェットコースターに向かう娘夫婦を見送らなければならない孫を、カミさん一人で抱っこして凌ぐのは大変だ。10kgを超えたであろう孫であり、ましてや五十肩では荷が重過ぎる。そう考えての参加だった。だから、お守りに徹するつもりだし乗るも食べるも期待はしていなかった。だって20~30年前のイメージでは、スペースマウンテンとか何回も乗ってるし、食べ物は高価で大したもの無し。
この日は"ホーンテッドマンション"が休館、娘の旦那残念がる。パイレーツ・オブ・カリビアン(カリブの海賊)は、孫が乗り物に乗った段階で、その暗さに大泣きを始めたので出てきてしまった。昔は大混雑のなか、ブルーバイユーというレストランでカミさんとなる女性と夕食も食べたが、これも"懐かしい思い出"を想い出すだけに終わった。
入園だけで乗り物チケットは乗る必要になった時だけでよかったような記憶は、ワンデーパスポート以上しかなく、園内ではファストパス予約する時以外はパスポート提示が不必要になっていた。ミッキーマウス・レビューやビーム・ライフルのコーナーなどは見つからなかったので、無くなった?(もはやマップを見ることさえ億劫な老眼進み過ぎの我が身を痛感もし、もはや私が楽しむなんて出来やしない、なんて風に思ったり感じたり・・・)
見たことのある風景や音楽や匂い(バター甘さのポップコーンなど)に包まれながらも、孫も楽しめる「プーさんのハニーハント」という初体験。
それから、私としては初めてミッキーの家に入って、ミート・ザ・ミッキーマウス。鶏が首を上下に伸ばしたり縮めたりするのをカミさんが子どものような表情で可笑しがってた。孫は娘に抱っこされながら、ミッキーと家族3人で記念撮影。自分のスマホでの写真(限定1枚)にはジジババも加わった5人でプロに撮影してもらう。
(1500円超と結構する)ミッキーの誘導は極めて上手で、左手のひらを上に向けて右手でトントンと軽くたたき、孫はそれにつられて小さな手を置く。優しく孫の手を両の掌で上下に包み込むミッキー。撮影終わりに娘がミッキーマウスとハグしたので私もミッキーに近づいたらハグしてくれたので、しっかとハグ返し。なんだか、楽しめているような・・私。ミッキーの背中が温かかった、これも感動の初体験。
アナと雪の女王のパレードでは、しばらく見入った。孫と娘と旦那は前の方で立って観ていたが、我々ジジババは後方の円形のベンチに座りながら遠目に観ていた。でも!やはりなかなか楽しめる。
イッツアスモールワールドこそ、孫と一緒の空間を楽しむジジババ空間と想像していた。孫は一生懸命に観ているようだが、私は、自分の子供たちが小さかった頃に一緒に乗って見たこのアトラクションを思い出していた。それにこれには何度も何度も見て、そして飽きもしない。音が混じり過ぎて頭がちょっとだけボ~ッとするが、カミさんはメニエールできっとボワーっとして聞こえていたことだろう。
でも懐かしくもあり、楽しかった。ただ、乗降の広い空間に戻ってくると、一気に雑然とした気分になり早く出たくなった。
外に出ると、太陽の光がまぶしくて冷たい空気を少し癒してくれる。「小さな世界」の曲が流れる外の空間でチュロを買って食べるカミさんと娘。私にも分け前がよこされる。孫は椅子に腰かけ乍らチュロスを食べつつも足が曲に合わせてリズムをとって、孫も楽しんでいる。
行ったり来たりのあとの昼食は、ラーメン・レストラン?まだまだ孫は元気で食欲もあり、昼寝のヒの字もない。頭にかぶるものを売っているところで孫娘に被せて試す娘とカミさん。でも孫はすぐに邪魔にする。結局買うこともなくウロウロ。ようやく、スプラッシュ・マウンテンにFast Pss づかいで娘夫婦が乗る。さあて、孫を上手にあやせるのか。カミさんと私の連係プレーが始まる。ファーストパスのおかげで割合早くログ型コースターの最後部席に乗って現れたが、それを見て孫が「行っちゃた・・・」と泣き出しそうになる。ヤバイ。耳元で「ダイジョウブ ダイジョウブ」と繰り返し呟くうちに孫も落ち着いて、ある意味観念?この孫、いつまでも引き摺らない強さがある。
それから割とじきに、少し上の方に娘夫婦のコースターが現れた。次はいよいよスプラッシュ降下のシーン待ち。いくつも落下するが撮影を始めてから13テイクでようやく娘と旦那のやつが現れてあっという間に水しぶきを上げて姿を消す。そこからがまた長かった。あとで思えば自動撮影される写真を見ていたのかもしれない。怖がって嫌がる娘をなだめて初めて乗せたときの写真には、小さかった娘が目をしっかりと強く閉じていた様が映し出されていたっけ。それがま~、今じゃ平気で?楽しめるようになった・・・。年月が経ったってことだね。
やっと孫が安心して娘たちに抱っこされて安心する顔を見る。よかったよかった。もう2枚あるFast Pss 、これはもう一度娘夫婦で乗ってくればいい。
すると娘の旦那、「乗ってきてくださいよ、楽しいですよ。」
ん~・・、じゃあ・・・、乗ってみる?と顔を見合わせる私ら夫婦。そこまで乗り気ではないが・・・。娘の旦那のもうワンプッシュ、「楽しいですよ」。で、行くことにした。
予約時間切れになりそうなので小走り。並んでいる人を横に見ながら、けっこう暗くて長い距離をズンズン行く。これは嬉しかったね~。Fast Pss 初体験。
じきに乗れて、じきに(先刻、孫が泣き出しそうになった地点で)孫たちを見る。それから少し上から孫たちを見下ろすところにも直ぐに来た。ここからが結構長い。何度か暗い中を落ちてゆきながら、動くキャラクターの中をゆっくり進んでいく。
ようやっと長い登りを経て、落下がすぐそこからと分かる。へへ~、いよいよだ~。なかなか撮影できなかったわけだ。アトラクション内部の道のりが長いこと・・。と思ったら、ダ~!
次の瞬間スプラッシュ!随分濡れて、これが本当のスプラッシュ・参ッテン。でも、ちょっと快感だったんだよね・・・。
急ぎ目に孫たちの処へ戻ろうと小走り。勝手知ったる娘夫婦は、自動撮影の展示される場所で私たちの静止画を見に来ていた。
次はスペースマウンテンだという。あたりは薄暗くなってきていて、ここでも速足でそちらに向かう。そういえば娘夫婦の時すでに、スプラッシュ・マウンテンのオブジェが夕陽で少し赤く染まり始めていたっけか。
日没に切り替わり、すっかり明かりが点いて娘たちはFast Pss。孫は割と静かに見送った。私たちは土産物売り場に入って時間をつぶす。つぶしがてら、孫がどんなものに興味を示すか見ていると、ミッキーの縫ぐるみとプラ製のスティッチの何かを触ったり戻したり・・・。
そうだ、スティッチ・モニターステーションにも入ったんだ(入った順番が思い出せずグチャグチャだが、私は初体験で意外と楽しかった。アロ~ヘ~)。
トイレに行ったりなんぞしながら、スペースマウンテンの出口当たりの椅子に座って待っていると、じきに娘夫婦が戻ってきた。
こんどこそ「もう一回行ってきなよ」と言ったが、娘の旦那と娘、「行ってきてください」と柔らかく勧めてくれるのが優しい・・・。これは受けるしかない。
待つ人後目に(しりめに)またもやズンズン。
昔と違って、通路周辺のデザインなど少し変えてある。やや雑然とした搭乗空間に入ると、なんだかホロコーストの列車に乗せられる人の波の中にいるような気にもなってくる。慌ただしくジェットコースターに乗り込むと、以前強く印象付けられた「光とミスト」の組合せではなくなっていた・・。
だが次の瞬間、暗闇の中を急下降、次いで矢継ぎ早に切り替わる小さな左右旋回などが流れ星や星空の宇宙空間をすり抜けていくような感覚がたまらなく愛しく麗しい。
特に左旋回から速攻小さく右旋回からの切り上がる動きに、自分の体がシンクロするように反応していくのが、何か細胞が嗤い出すような感覚。
もっと続け~!と思ったら、終わっちゃった!
隣に座っていたカミさんも、終始、嬉しそうな「ほほほほっほ~!」を連発していた。
なんか、楽しかったね~!それが退出路を歩く私たちの合言葉になった。
この華やいで昂揚した気分は、結婚前に訪れて乗ったスペース・マウンテンと同じ、若いときの気分そのものじゃないか!
このアトラクションがこの夜(と言っても18時台?)、私にはタイムマシン・スペースに思えた。遥か昔の感覚に浸れたのだから。
外に出ると、待っているはずの出口付近に孫たちが居ない。行き違いになるとマズいので私たちは腰かけて待った。
だが、ふと見れば、スペースマウンテンにはファストも一般も、待つ人がいない。
「もう一回、乗っちゃおうか?」そんな気持ちでカミさんの顔を見た。
そこへ娘たち3人がやって来た。「楽しかった、有難う」と言って娘の旦那に感謝。
最後は、ダンボの乗り物に親子3人で乗り納め。
あとはお土産タイム。私たちは孫にミッキー縫ぐるみ(大き過ぎず小さすぎず中庸なる程良いサイズ)。孫、眠たくなってきているが嬉しそうに買物袋を手から離さず父親の腕に抱かれる。
帰路につくと孫はすぐに寝入った。今日はよく頑張った。お腹はそれほどでもないので家に近づいたらコンビニ弁当くらいで済ますことにした。帰途の道路も流れていて、割合すんなりと戻れた。湾岸線の夜の照明の流れ・・・、今日は、タイムマシーンの中に居るような一日だったと思う。
【若返りを稼ぐ?/】
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2020.1.14 娘家族3人でTDLに出かけたという。娘夫婦はジェットコースターに乗れず、孫も含めてやや不満足。成長時間がもっと必要?