藤田まことさん 「十三の夜」

2010-02-19 23:03:02 | エンタメ
大阪梅田より阪急電車は3方面に路線があります。京都線、宝塚線、神戸線この3路線の分岐駅が十三駅です。この十三を題材にした歌があります。1971(昭和46年)にリリースされた「十三の夜」です。

「十三」は「じゅうさん」ではなく「じゅうそう」と読みます。阪急電車で大阪梅田より中津駅を過ぎ、淀川を渡ると十三です。十三は歓楽街ですが、「第七藝術劇場」という映画マニアには名の知れた映画館があったり、橋下大阪府知事の母校で大阪屈指の進学高校名門北野高校もあります。

十三を題材にした「十三の夜」は先日惜しまれつつ亡くなった藤田まことさんの作詞作曲の歌で、もちろん藤田さんご自身が歌いました。阪急電車のことをご存知の方は歌詞が良く分かると思います。

~梅田離れて なかつを過ぎりゃ 想い出捨てた 十三よ 女一人で 生きて行く 娘(ねえ)ちゃん 娘ちゃん 十三の娘ちゃん 涙をお拭きよ 化粧くずれが 気にかかる~

~庄内離れて みくにを過ぎりゃ ネオンうずまく 十三よ やけに淋しい夜もある 娘ちゃん 娘ちゃん 十三の娘ちゃん くじけちゃいけない 星に願いを かけるのさ~

~そのだ離れて かんざき過ぎりゃ 恋の花咲く十三よ やがていつかは結ばれる 娘ちゃん 娘ちゃん 十三の娘ちゃん もすりん橋を 今日は二人で 渡ろうよ~

テレビの大人気番組だった「てなもんや三度笠」が1968(昭和43年)に終了したあと、藤田さんは不遇の時代をすごしたといいますが、その時代に作ったのがこの「十三の夜」藤田さんの人間的な温かさ、優しさがよく歌詞に出ていると思います。名曲「十三の夜」は不遇の時代のご自身への応援歌だったのかも知れません。

私はこの「十三の夜」が以前1971年のリリースされた当時より好きでしたが、当時この曲のEPレコードをうかつにも買っていませんでした。『ほしい、ほしい』と思いつつなかなか手に入れれなかったのですが、やっとCD「大阪ソウルバラード 番外編」の中に挿入されていることを知り、速攻でこのCDを買いました。2003(平成15年)のことです。





藤田さんは1973(昭和48年)より放送開始の必殺シリーズで、当時としては斬新なキャラ設定で再び人気を取り戻し、これまで一流の役者さんとして活躍されたのは誰もが認めるところです。昭和の香りのする役者さんがまた一人お亡くなりになったことは残念でなりません。

藤田さんは、根っからの関西人のようですが、実は出身地は東京。東京生まれの関西人です。今日から暫くは藤田さんの「十三の夜」を聴きたいと思う今日コノゴロです。


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